カテゴリー「ネット/ソフト/サイト」の52件の記事

2009年4月14日 (火)

ガジェット "Revolver Maps 2.0 Beta"

1週間ほど前になるかと思うが、久しぶりに [ブログパーツをさがせ] に行ってみたら、[カウンター・アクセス解析/解析] のページに、面白いガジェット (回る地球で教えてくれるアクセスマップ!Free 3D Visitor Maps) が紹介されていたので、左側の欄に貼り付けてみた (しばしば --恐らくサーバに過負荷が掛かる時だと思われるが-- 表示が消える)。

それが、[Revolver Maps - Free 3D Visitor Maps] で、回転する地球の画像上に、訪問者の (恐らく、リモートホストレベルだろうが) 所在位置がドット (色はディフォルトでは赤だが、15種類のうちから選択可能) でマッピングされていくと云うものだ。

地球画像の大きさは 180px × 180px から 350px × 350px まで 2px 刻みで選択可能。機能が簡易化されているが、ヨリ小さい画像 (96px × 96px から 160px × 160px) のものもある 。また、地球儀風ではなく、2次元の静止画世界地図 (衛星写真の地球全体像をそのまま長方形に投影した感じ。メルカトール図法っぽくなっている)

私が貼り付けたのは Javascript を利用したものだが、Flash を使ったものもある由。

ディフォルトでは、アクセス者自身を含めて、最近の訪問者の所在位置が、しばらくの間国旗付きで表示される。また、これもディフォルトでは、[アクセスカウンタ/最近の訪問者] が表示される。背景の宇宙空間の星を表示するかどうかのオプションもある。

ミニヴァージョンでは省略されている機能だが、地球画像をクリックすると自転が止まる。また、ドラッグすると、地球を東西南北の様ざまな方向に回動することができる。さらに、ポインタで地球を自転方向 (またはその逆方向) にスナップすると、それに応じて、地球が回転しだす。

ボタンでは、地球画像の拡大・縮小や、自転軸の傾斜角の変更、自転 (逆転) 速度の変更が可能である。また、十字キー風のボタンを押すと、提供者サイト (Revolver Maps) の該当ページへ飛んで、そこで、更に大きな画像 (600px × 600px) を見ることができる。

利用方法は、[回る地球で教えてくれるアクセスマップ!Free 3D Visitor Maps] を参照して頂きたいが、要するに、オプションを選択してから Javascript のコードをコピーし、それを自分のサイトに貼り付けるだけだ。

利用条件があるので、それを参照されたいが、その内容をザッと紹介すると。

  1. 利用者は13歳以上であること。
  2. 利用者は「人間」でなければならない (つまり、ロボットによるアカウント作成禁止)。
  3. 違法な目的のための利用禁止。
  4. 利用者のサイトにおいて、このガジェットは明瞭な形で表示されねばならない。コードの改変禁止。
  5. 他の利用者への迷惑行為禁止。
  6. このサービスは、通知が行なわれないまま、改変又は一時的・永久的に停止されることがある。
  7. 利用者のアカウントは、トラヒック過多の原因になる場合、通知が行なわれないまま、削除されることがある。
  8. 利用は、利用者の自己責任。利用による損害は補償されない。
  9. このサービスの如何なる部分に就いても、改変・複製・販売等を禁止する。

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2009年3月 8日 (日)

1926年のシュレディンガー論文 "Quantisierung als Eigenwertproblem" (固有値問題としての量子化) に就いて: ファインマンの言及箇所探し

[nouse: アハラノフ・ボーム効果とその実証実験 (本ブログ「サニャック効果」関連記事の余談として)] (2009年3月1日[日]) で引用したリチャード・ファインマン (Richard Feynman) の物理学教科書 "The Feynman Lectures on Physics" の一節の冒頭に "The theory we have described was known from the beginning of quantum mechanics in 1926. The fact that the vector potential appears in the wave equation of quantum mechanics (called the Schrödinger equation) was obvious from the day it was written." 「上記に説明した理論は、量子力学の創成当初である1926年以来分っていたのだ。量子力学の波動方程式 (シュレディンガー方程式) が書き表されたその日から、そこには、明白な事実としてにベクトルポテンシャルが現れていた。」 とあるが、この「1926年 」とは、勿論、Erwin Schrödinger (エルヴィン・シュレディンガー) が、量子力学史上重要な "Quantisierung als Eigenwertproblem" (固有値問題としての量子化) 4部作を発表した年である (「重要な」などと書いたが、私はろくに読んだことはない):

  1. "Quantisierung als Eigenwertproblem (Erste Mitteilung)" Annalen der Physik, (4), 79, (1926), 361-376
  2. "Quantisierung als Eigenwertproblem (Zweite Mitteilung)" Annalen der Physik, (4), 79, (1926), 489-527
  3. "Quantisierung als Eigenwertproblem (Dritte Mitteilung: Störungstheorie, mit Anwendung auf den Starkeffekt der Balmerlinien)" Annalen der Physik, (4), 80, (1926), 437-490
  4. "Quantisierung als Eigenwertproblem (Vierte Mitteilung)" Annalen der Physik, (4), 81, (1926), 109-139

因みに、シュレディンガーは、第2論文と第3論文との間に、これもまた「重要な」"Über das Verhältnis der Heisenberg-Born-Jordanschen Quantenmechanik zu der meinen" (Annalen der Physik, (4), 79, (1926), 734-756) (ハイゼンベルクボルンヨルダンの量子力学の私の量子力学に対する関係に就いて) を発表している。

で、ファインマンが言及している、1926年に書かれたベクトル・ポテンシャルを含む波動方程式のことなのだが、やはり「固有値問題としての量子化」4部作中に含まれていると考えるべきだろう。そして、ザッと眺めたところ、ハミルトニアンから波動方程式を導いて、更に、それをクーロン・ポテンシャルでの2体問題 (ケプラー問題) に適用しているらしい第1論文や、作用関数やホイヘンスの原理から波動方程式を論じて、更に、ケプラー問題以外の例として、磁場の非存在下 (第514ページ) での1次元調和振動子等の簡単な系の量子化を扱っているらしい第2論文中には現れるとは思えない。

これに対して摂動論を扱っている第3論文には、期待が持てそうだと、所々を覗いてみたのだが、結局、スカラーポテンシャルについて、次の記述が見つかっただけだった:

Indem wir der Wellengleichung des Keplerproblems, Gleichung (5), S. 362, Bd. 79 dieser Annalen, eine potentielle Energie +eFz hinzufügen, wie es der Einwirkung eines elektrischen Felds in der positiven z-Richtung von des Stärke F auf ein negatives Elektron vom Ladungsbetrag e entspricht, erhalten wir folgende Wellengleichung für den Starkeffekt des Wasserstoffatoms

(32) \Delta\psi + \frac{8\pi^2m}{h^2}\left(E + \frac{e^2}{r} - eFz\right)\psi = 0

welche die Grundlage des restlichen Teiles dieser Abhandlung bildet.
--"Quantisierung als Eigenwertproblem (Dritte Mitteilung)" II. 3 ("Annalen der Physik" Vierte Folge, Band 80, S. 457)

本紀要第79巻第362ページの式 (5) として示されたケプラー問題の波動方程式に、強さ Fz 軸正方向に向かう電場による、電荷 e の負である電子への作用に相当するポテンシャル・エネルギー +eFz を付け加えることで、以後の議論の基礎となる水素原子のスタルク効果に対する次の波動方程式が得られる

(32) \Delta\psi + \frac{8\pi^2m}{h^2}\left(E + \frac{e^2}{r} - eFz\right)\psi = 0

--「固有値問題としての量子化 第3部」第2章/第3節 (「物理学紀要」第80巻第4号第457ページ)

    訳註:
  1. シュレディンガーが "ein negatives Elektron vom Ladungsbetrag e" と云う持って回った言い方をしているので「電荷 e の負である電子」と訳してあるが (言うまでもないが、この論文時点で、陽電子は発見は勿論、少なくとも一般的には、予想もされていない。従って、シュレディンガーは、「陽電子」との区別のために "negative" と云う限定を入れたのではない)、「負電荷 -e の電子」と云うことだろう。

しかし、ファインマンはハッキリ「ベクトル・ポテンシャル」と書いているから、彼が言及しているのは第4論文の次のような箇所だったのだろう (第4論文も摂動を扱っている。ただし、第3論文は時間に依存しない系が主題であるのに対し、第4論文は時間に依存する系が主題である)。

Die Hamiltonsche partielle Differentialgleichung für das Lorentzsche Eelektron läßt sich leicht in folgende Gestalt setzen

(34) <br />
\begin{equation*}<br />
\left\{<br />
\begin{split}<br />
\Bigl(\frac{1}{c}\partialdiff{W}{t} + \frac{e}{c}V\Bigr) &- \Bigl(\partialdiff{W}{x} - \frac{e}{c}\mathfrak{A}_x\Bigr) - \Bigl(\partialdiff{W}{y} - \frac{e}{c}\mathfrak{A}_y\Bigr)  \\<br />
 &- \Bigl(\partialdiff{W}{z} - \frac{e}{c}\mathfrak{A}_z\Bigr) - m^2c^2 = 0 <br />
\end{split}<br />
\right.<br />
\end{equation*}<br />

Hier sind e, m, c Ladung, Masse des Elektrons und Lichtgeschwindigkeit; V, \mathfrak{A} sind die elektromagnetischen Potentiale das äußeren elektromagnetischen Feldes am Elektronenort. W ist die Wirkungsfunktion.

Aus der klassischen (relativistischen) Gleichung (34) suche ich nun die Wellengleichung für das Elektron abzuleiten durch folgendes rein formale Verfahren, welches, wie man leicht überlegt, auf die Gleichungen (4'') führen würde, wenn es auf die Hamiltonsche Gleichung eines in beliebigem Kraftfeld bewegten Massenpunktes der gewöhnlichen (nichtrelativischen) Mechanik angewendet wird. -- Ich ersetze in (34) nachdem Ausquadrieren die Größen

(35) <br />
\begin{equation*}<br />
\left\{<br />
\begin{split}<br />
&\hspace{10mm} \partialdiff{W}{t}, \quad \partialdiff{W}{x}, \quad \partialdiff{W}{y}, \quad \partialdiff{W}{z}, \quad \\<br />
&\mathrm{bezw. \ durch \ die} \ \mathit{Operatoren} \\<br />
&\pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{t}, \quad \pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{x}, \quad \pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{y}, \quad \pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{z} \mbox{.}<br />
\end{split}<br />
\right.<br />
\end{equation*}<br />

Den so erhaltenen linearen Doppeloperator, ausgeübt an einer Wellenfunktion \psi setze ich gleich Null:

(36) <br />
\begin{equation*}<br />
\left\{<br />
\begin{split}<br />
\Delta\psi - \frac{1}{c^2}\partialdiffsecond{\psi}{t} \mp \frac{4\pi ie}{hc}\Bigr( \frac{V}{c}\partialdiff{\psi}{t} + \mathfrak{A}\,\grad{\psi} \Bigl) \\<br />
\hspace{10mm} + \frac{4\pi^2e^2}{h^2c^2} \Bigr( V^2 - \mathfrak{A}^2 - \frac{m^2c^4}{e^2} \Bigl)\psi = 0 \mbox{.}<br />
\end{split}<br />
\right.<br />
\end{equation*}<br />

(Die Zeichen \Delta und \mathrm{grad} haben hier die elementare dreidimensionaleuklidische Bedeutung.) Das Gleichungspaar (36) wäre die vermutete relativistisch-magnetische Verallgemeinerung von (4'') für den Fall eines einzigen Elektrons und zwar wäre es ebenfalls in dem Sinne zu verstehen, daß die komplexe Wellenfunktion entweder der einen oder der anderen Gleichung zu genügen hat.
--"Quantisierung als Eigenwertproblem (Vierte Mitteilung)" ("Annalen der Physik" Vierte Folge, Band 81, SS. 133-134)

ローレンツ電子に就いてのハミルトン偏微分方程式は、容易に次の形式に表わすことができる:

(34) <br />
\begin{equation*}<br />
\left\{<br />
\begin{split}<br />
\Bigl(\frac{1}{c}\partialdiff{W}{t} + \frac{e}{c}V\Bigr) &- \Bigl(\partialdiff{W}{x} - \frac{e}{c}\mathfrak{A}_x\Bigr) - \Bigl(\partialdiff{W}{y} - \frac{e}{c}\mathfrak{A}_y\Bigr)  \\<br />
 &- \Bigl(\partialdiff{W}{z} - \frac{e}{c}\mathfrak{A}_z\Bigr) - m^2c^2 = 0 <br />
\end{split}<br />
\right.<br />
\end{equation*}<br />

ここで e, m, c は、電子の電荷・質量と光速度であり、V, \mathfrak{A} は、電子の位置における、外部電磁場の電磁ポテンシャルであり、W は、作用関数である。

古典論的な (相対論的な) 方程式 (34) から、以下の純形式的な手続き (容易に分かるように、これを、任意の力場における通常の非相対論力学的な運動質点のハミルトン方程式に適用するなら方程式 (4') が得られる) により、電子の波動方程式を導き出してみよう。つまり (34) において、平方展開に、各項

(35) <br />
\begin{equation*}<br />
\left\{<br />
\begin{split}<br />
&\hspace{10mm} \partialdiff{W}{t}, \quad \partialdiff{W}{x}, \quad \partialdiff{W}{y}, \quad \partialdiff{W}{z}, \quad \\<br />
&\mbox{それぞれを、次の{\bf 作用素}} \\<br />
&\pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{t}, \quad \pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{x}, \quad \pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{y}, \quad \pm \frac{h}{2\pi i}\partialdiff{}{z} \mbox{.}<br />
\end{split}<br />
\right.<br />
\end{equation*}<br />

に置換するのだ。こうして得られた線型2階作用素を、波動関数 \psi に適用したものをゼロに等しいとすると、次のようになる:

(36) <br />
\begin{equation*}<br />
\left\{<br />
\begin{split}<br />
\Delta\psi - \frac{1}{c^2}\partialdiffsecond{\psi}{t} \mp \frac{4\pi ie}{hc}\Bigr( \frac{V}{c}\partialdiff{\psi}{t} + \mathfrak{A}\,\grad{\psi} \Bigl) \\<br />
\hspace{10mm} + \frac{4\pi^2e^2}{h^2c^2} \Bigr( V^2 - \mathfrak{A}^2 - \frac{m^2c^4}{e^2} \Bigl)\psi = 0 \mbox{.}<br />
\end{split}<br />
\right.<br />
\end{equation*}<br />

(ここで、記号 \Delta 及び \mathrm{grad} は、初等的な3次元ユークリッド空間に対するものである)。対をなす方程式 (36) は、単一電子の場合に対する方程式 (4'') を相対論的磁場への一般化と措定して良いだろうが、このことの意味はつまり、複素波動関数は、上記方程式のどちらか一方を満足しなければならないと解釈されるべきだと云うことである。

--「固有値問題としての量子化 第部」第6節 (「物理学紀要」第81巻第4号第133-134ページ)

    訳註:
  1. やや余談に属するが、上記独文の翻訳には、主に小学館の [独和大辞典第2版 (コンパクト版)] を参考にしたが、そこには "Quantisierung" (量子化) と云う見出しが見られず、少々落胆した。まぁ、恐らくは、"Quantisierung" は、ブリティッシュ英語の動詞 "quantise" のドイツ語したものの更に派生名詞形と思われるから、と言うか、あるいは "quantisation" から直接造語したのかもしれないが、いずれにしろドイツ語にとっては「外来語」である可能性が大きいので、「ドイツ語」の辞典に収録するのに抵抗があるかもしれないことを認めるに吝かではない。しかし、逆に、だからこそ、利用者に一定の予備知識がないと、語義を推測しようがないことにも留意してほしかった。辞書への収録は、言葉の重要性との兼ね合いがあるのは、勿論だが、私に言わせれば "Quantisierung" は十分重要な単語である。
  2. "Ausquadrieren" も採録されていない。実は、この語義に就いては、私も若干不審なところがある。一応字面に合わせて「平方展開」と訳しておいたが、一般に「(式の) 展開」を意味する可能性が捨て切れない。
  3. 訳文中の式 (34) に就いて: 最近の Winshell は日本語に対応しているので、tex ファイル中に日本語が入っていても無事に dvi を作成出力する。しかし、そうした dvi ファイルを dvipng.exe で png 画像に変換しようとすると拒絶されてしまう。上記訳文中、式 (34) で使用した png ファイルは、モニター画面上に表示させた dvi 画像をキャプチャして png 形式で保存し、GIMP を使って、所要部分の切り取り、縮小、背景透明化を行なったものである。
  4. 一応、式の (4') がどのようなものか、下に紹介しておく:
    (4') \Bigr( \Delta - \frac{8\pi^2}{h^2}V + \frac{8\pi^2}{h^2}E \Big
l) \Bigr( \Delta - \frac{8\pi^2}{h^2}V - \frac{8\pi^2}{h^2}E \Bigl) \psi = 0

なお、私は未見だが (存在自体は承知していた)、以前共立出版から「シュレーディンガー選集」が出されたことがあって、その第1巻が [波動力学論文集] だった(1974年)。上記で引用した論文も、少なくとも一部は、当然収録されているだろう。

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2009年2月20日 (金)

Winshell3.3 の Runtime Error

LaTeX ファイル作成支援ソフトWinShell を 3.3 にヴァージョンアップしたところ (Download WinShell) 、新規プロジェクトを作成しようとすると runtime error が出て、ソフトが強制終了されるようになった。

プロジェクトを作らないままでなら新規の TeX ファイルは作れるようだ。

この事例と全く一致するのか、私には判断できないが、類似の現象はネット上に報告されている。

  1. 3.2.1でVisual C++ Runtime Error!で涙目になったから,必死で旧版を探して使っている件 - BiBoLoG
  2. TeX総合スレ III の「296:10/03(金) 10:49 NtmTXPou0 」と「297:10/03(金) 11:03 NtmTXPou0 」
  3. TeX Q & A スレッド (50001-50500)」の「[qa:50060] Runtime Error」。この件に就いて、奥村晴彦は MSXP での Msvcirt.dll 7.0.x の欠陥に関るのではないかと推測しており (「TeX Q & A [qa:50078] Re: Runtime Error」参照)、 MS は「修正プログラム」も発表しているが、私はまだ試していない。
  4. TeX Q & A スレッド (50001-50500)」の「[qa:50292] WinShellのRuntime errorの再現性とダウングレード」では Winshell をダウングレードする対処法が報告されていて、その結果は良好だった由。
  5. Winshell の 公式サイト "WinShell - LaTeX User Front End" 中のフォーラム "WinShell - Forum" でも、報告されていて (WinShell - Forum - Miscellaneous - run time error!)、WinShellWinShell を一旦閉ぢてから WinShell.ini ファイルを削除し、その後 Winshell を再開することが薦められているが、これでは解決しないようだ。

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2008年3月22日 (土)

メモ:ユニコードファイル二題。テキストソートと xyzzy の設定

私は、xyzzy エディタを用いてテキストを作成している。そのコードは基本的にユニコード (utf-8n) で、改行コードは lf である。以下の話題は、この事実に関する。

[nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) で引用文を五十音順 (辞書配列順) にソートする際には ruby を使用した (勿論、テキストソースでは、各引用文冒頭にその読みのひらがな化してソートタグに付けてある)。これは、xyzzy の filter-buffer でバッファ内容を sort.exe に喰わせた所、ゴミを吐き出したためで、恐らくは、xyzzy が呼ぶようになっている sort.exe がユニコードに対応していないのだろう。Windows で動くユニコード対応の sort.exe を少し探してみたが、出てこない。早々と諦めて ruby なら当然ユニコード対応になっているはずだと、方針を切り替えたのだ。

呆気ないほど簡単に [Rubyのほそ道・けもの道] で、テキスト・ファイル全体のソートを行なうスクリプトが見つかった。5行の短いものだが、こうしたものでさえ、私のような素人が作ろうとすると、些細な所で躓いて、ひどい苦労をするものだ。作成者の Minagawa Mitsuo さんに感謝する由縁である (入力ファイル名が "input.txt" 限定、出力ファイル名が "output.txt" 固定だが、一回限りの利用には何の問題もない)。

実際に引用文ファイルを流した所、綺麗にソートされた output.txt が出来た。それに leading 部分を付けたのが、[nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] である (フランス語詩と英語詩については別扱いにして最後にもってきてある)。

ただし、うつかりしていて、改行コードが cr+lf のままになってしまっているのが残念だ。


その後、「引用文索引」ファイルから、一行づつ切り取って別々の記事として [nouse: ああしやごしや、ええしやごしや] (2008年3月4日[火]) から [nouse: Oh, to be in EnglandNow that April's there,And whoever wakes in EnglandSee,.....] (2008年3月21日[金]) までの記事としてポストした。

その際、操作の効率化のために、いままで余り使わなかった find-file でファイル名指定をして新規バッファを開き、「引用文索引」ファイルから冒頭一行をカットして、新規バッファにペーストして保存するようにした。其の数、497。

しかし、テキストソートの話を書こうとして、ファイルを幾つか見直した時に、そうして作った「シングルカット」ファイルのコードがユニコードでなく、Shift-JIS になっていることに気付いたのだ。数秒間呆然としたね。全部が Shift-JIS なのか確かめた訣ではない (なにしろ 497 個だから) が、その可能性はある。おいおい。

改行コードは勿論と言うか、何と言うか、cr+lf だ。再び、おいおい。


この記事の冒頭でも書いたが、私はテキストを、コードは基本的にユニコード (utf-8n) で、改行コードは lf で作成する。従って、新規バッファで作成したファイルを、ファイル名を指定して保存する際にはディフォルトで utf-8n, lf になるように、次のような設定を .xyzzy に書き込んである。

; 文字コード : utf8n
(set-buffer-fileio-encoding *encoding-utf8n*)

; 改行コード : LF
(set-buffer-eol-code *eol-lf*)

だから、当然 find-file でファイル名を指定した場合も、この指定が生きていると思いこんでいたのだ。

しかし違うのだな。考えてみれば、これは当然なのだ。関わる関数が違うからね。

と云う訣で [mieki256's diary - xyzzyで特定種類のファイルの文字コードを指定] を参考にして、*find-file-hooks* に add-hook して、取り敢えず find-file でファイルを作成した時は全部 utf-8n, lf になるようにしてしまった。本当は、拡張子でキチンと場合分けをしなければならないのだが、まぁ「取り敢えず」ということで...

それで思い出した。xyzzy の「新規作成」でファイルを作成すると、やはりディフォルトは Shift-JIS, cr+lf なのだった。まぁ、「新規作成」でファイルを作ることは多くないのだが、それでも時々あって、そのたびにコードの変更をしなければならず「ウザイ」と思っていた。ついでに、それも直しておこうと云うことで、次のようなことをしてみた。これで良いのか、自分でも心許ないのだが、一応設定が変わったようだ。

;「新規作成」も utf-8n, lf
(setq *default-buffer-mode* 'text-mode)

(add-hook '*text-mode-hook* 'my-text-mode-hook)

(defun my-text-mode-hook ()
(progn (set-buffer-fileio-encoding *encoding-utf8n*) (set-buffer-eol-code *eol-lf*)))


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2008年3月 7日 (金)

古のふるき堤は年深み池のなぎさに水草生ひにけり

作者:山部赤人 出典:[万葉集3]378/381
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.26

「気付き」の助動詞「けり」の用例。なお、この「池」は藤原不比等の邸宅にあったもの (詞書に「山部宿禰赤人、故太政大臣藤原家の山池を詠む歌一首」とある)。

『日本語で一番大切なもの』では解は与えられていない。それぞれの言葉の意味が探り切れないので、自信はないが、一応私なりの解を付けておく:「私などが知らない昔からある、この池の堤は、手つかずのまま年月を重ねてきた為に、水際の中に水草が生い茂っていたのでした」

「年深み」の用例としては、他に「一つ松幾代かへぬる吹く風の音の清きは年深みかも (市原王 [万葉集6]1042/1046)」がある。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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2007年12月 6日 (木)

メモ:「プログラミング入門 - Rubyを使って」

本の抜書きファイルを作成していると、効率的なデータ整形を行ないたくなる。まぁ、私の場合 sed や grep で殆どの場合間に合うレベルなのだが、それでも、Perl や Ruby の初歩的なレベルぐらいでは使いこなしたい、と、思っている。

実は、Perl なら以前少し勉強したことがあるのだ。しかし、今ではすっかり忘れてしまった。Ruby の方も、読み物などから名前ぐらいは承知しているが、それだけだ。と云う訣で、Ruby の方に食指が動いて、サイト [オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby] からリンクが張ってある [プログラミング入門 - Rubyを使って -, by Chris Pine, 日本語ver. by S. Nishiyama] を読み始めた。そこには、Windows 用のバイナリをダウンロード・インストール方が書いてあったので、その通りに、ダウンロード・インストール (Ruby は、既にシステムにインストールだけはしてある cygwin に入っている筈なんだけれど、私、cygwin のコンソールを使いこなせていないので、今回は利用を遠慮することにした)。

で、チュートリアルの続きを読んでいったのだが、ところどころ、たどたどしい部分があって (特に「第2章 文字列」以降。例えば、第2章冒頭 "You can think of printed letters being strung together on a banner." を「横断幕などに印刷された文字が広げられる(strung)のを思い浮かべると良いでしょう。」とするあたり、どうなのだろう。『横断幕など印刷されている文字は「綴られ」ている ("string" されている) と言いますよね』ぐらいで良いのではないか)、それが気になった。

中には、「これは戴けないな」と云うものさえある。

その内の一つだけに就いて書いておく。「プログラミング入門 - Rubyを使って - 2. 文字列(string)」の終結部はエスケープキャラクタに就いて説明がされているのだが、次のような箇所がある。

注:現在 [プログラミング入門 - Rubyを使って -, by Chris Pine, 日本語ver. by S. Nishiyama] に示されている翻訳の原文が、現在 [Learn to Program] に示されている版とは限らない。それを確認する手段を私はもっていないのだ。ただ、リンクが張られている以上、相応の関連性はあると考えて良いだろうから、版の整合性を考えないでも、その事によって、以下の議論の大筋を留保する必要はないと信じる。

バックスラッシュ記号(訳註:日本語の端末では円記号に見えます。以降、読み替えてください。)は、エスケープキャラクタです。このことを言い換えると、バックスラッシュ記号と他の文字が並んでいたら、それは新しい文字に翻訳されるということです。バックスラッシュがエスケープするのはアポストロフィ記号とバックスラッシュ記号それ自身です。(よく考えると、エスケープ記号はいつもそれ自身でエスケープされなければならないことがわかると思います。) いくつか例を挙げておきましょう。

puts 'You\'re swell!'
puts '文字列の最後のバックスラッシュ:  \\'
puts 'up\\down'
puts 'up\down'
You're swell!
文字列の最後のバックスラッシュ:  \
up\down
up\down

バックスラッシュ記号は'd'をエスケープせず 、バックスラッシュ記号自身をエスケープする ので、最後の2つの文字列は同じものになります。コード上では同じもののようには見えませんが、コンピュータの中では同じものです。
--プログラミング入門 - Rubyを使って - 2. 文字列(string)

これの「原文」(と思われるもの) は、以下の通り:

The backslash is the escape character. In other words, if you have a backslash and another character, they are sometimes translated into a new character. The only things the backslash escapes, though, are the apostrophe and the backslash itself. (If you think about it, escape characters must always escape themselves.) A few examples are in order here, I think:

puts 'You\'re swell!'
puts 'backslash at the end of a string:  \\'
puts 'up\\down'
puts 'up\down'
You're swell!
backslash at the end of a string:  \
up\down
up\down

Since the backslash does not escape a 'd', but does escape itself, those last two strings are identical. They don't look the same in the code, but in your computer they really are the same.
--Learn to Program: 2. Letters

この引用文の最初のセンテンスで "The backslash" と "the escape character" との両方に定冠詞 the が付いているのを訳文でどう表現するかと云うことも議論しようと思えば議論できるのだが、ここでは、そうしたレベルの話はしない。以下、次の単語の訳し方を取り上げることにする。

  1. "if you have a backslash and another character" の "another" の訳し方。

  2. "they are sometimes translated into a new character." の "sometimes" と "new" の訳し方。

1. "if you have a backslash and another character" の "another" の訳し方。

この部分は Nishiyama 訳では「バックスラッシュ記号と他の文字が並んでいたら」となっている。しかし、日本語の「他」には、例えば「他人」と云う言葉が含意するような、「本」とは異なるものである意識が底にあるのに対して、"another" は単に「もう一つの」と云うだけのことを指す場合が多い。例えば「バックスラッシュ記号と他の文字が並んでいたら」(つまり日本語版では「円 (\) 記号と他の文字が並んでいたら」)では、"\\" と云う場合がカヴァーできるか心許ないだろう。しかし、直後の記載からも分かるように "\\" は、\ がエスケープしている重要な場合の一つなのである。だから、この文は「バックスラッシュの後に文字があった場合は」とか、或いはもう少し踏み込んで「ある文字の前にバックスラッシュが付いていたら」ぐらいに訳しておいたほうが良いだろう。

2. "they are sometimes translated into a new character." の "sometimes" と "new" の訳し方。

Nishiyama 訳では、"sometimes" の存在が無視されていて、「それは新しい文字に翻訳されるということです。」と、訳されている。まず、「新しい」と訳されいてる "new" の方だが、この文脈では「新鮮な」とか「新規の」と云う語感よりも、「別の(者/物に更新)」と云う語感に近い ("Rachel has a new boyfriend." --COBUILD English Dictinary for Advanced Learners 3rd ed. "new:3") 。

また "sometimes" は、文の "sometimes" 以外の部分で表現されている事実が「起こる場合がある」と云うことを意味する。これを、Nishiyama 訳は無視しているため、「バックスラッシュ記号と他の文字が並んでいたら、それは新しい文字に翻訳されるということです。」は、直後にある、実際に \ がエスケープするのが「アポストロフィ記号とバックスラッシュ記号それ自身です。」と、文脈が繋がらなくなってしまっている。 更に、原文を読めば分かるように、後の方の文は、"The only things..." とあって、エスケープされるのが、この二つ「だけ」であることが明確に書いてあるが、これも Nishiyama 訳は無視してしまっている。もし、「だけ」を翻訳に入れたら、自家撞着ぶりはヨリ明確になっていたろう。

纏めると、次のようになるだろう:

In other words, if you have a backslash and another character, they are sometimes translated into a new character. The only things the backslash escapes, though, are the apostrophe and the backslash itself.
これは、つまり、バックスラッシュの後に文字があった場合は、それらの2文字は、改めて別に1文字として扱われることがあると云うことです。もっとも、バックスラッシュがエスケープする文字は、アポストロフィとバックスラッシュ自身とだけなのですが。

まぁ、原文の説明も歯痒いところがある。バックスラッシュがアポストロフィから制御コード性を剥奪することを明示的に書いた方が良かったのではないか。


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2007年11月21日 (水)

ココログ管理ページの favicon が変だった

ココログ管理ページには、favicon (favorite icon: アドレスバーに表示されるアドレスの先頭や、タブブラウザのタブの先頭に付けられることがある、個々のページ用のアイコン) がある。正方形の中に2行取りで [ココログ] と表示されているものだ。文字のフォントは、基本のロゴのものを踏襲している。

これが、群青色の正方形の中に白抜きで [経] 一字に変わってしまったのだ。それ以外の動作がおかしくなることはないので、そのうち元に戻ればそれで良いと、放っておいた。それが一向に直らない。そのうち、[四角に経] が、時時覗くことがある [みんなの経済新聞ネットワーク] の favicon であることに気が付いた。そう分かると、キチンと直したくなる。

ネットを調べてみると、[IconCacheを削除してもアイコン表示が元に戻らない -OKWave] と云うページがあって、Tweak UI のアイコン修復機能を使うことが勧めれていたので、実施してみたが、事態は変わらなかった。しかし、そこで紹介されている [IconCache.dbについて] を読んで、[IconCache.db の削除] は試してみる価値があることに気が付いた。

で、そうしたところ、あっさりとココログ管理ページの favicon は復旧したのだった。

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コンピュータ筐体を開けてビックリ

コンピュータ・システムの電源が落ちるのが止まらない。遂には、ワクチンソフトでウィルス・スキャンをすると途中でシャットダウンすると云う洒落にならない状態に立ち至った。その間、ネットへの接続は切断してあったから、どうやら IE7 による CPU への負荷は第一要因ではないようだ。

となると、電源の異常か、マザーボードの動作不良か、と云うことを考えざるをえなくなる。マザーボードの交換は勘弁してほしいなと云うことが念頭にあるせいか、電源の異常の方がまだマシとか、いっそのこと電源の異常であってほしいとか、発想が歪んでくるが、そのまま、電源の交換に備えて、その仕様を確認しようと、コンピュータ筐体を開けてみた。

中を覗いて驚いた。CPU のヒートシンクに綿ぼこりがビッシリとついている。謂わば、ヒートシンクに毛布を掛けた状態になっていて、冷却ファンの効果など期待できない。少し負荷が高まっただけで CPU が熱暴走するのもムベなるかな。

早速、エアダスターと綿棒とで綿ぼこりを取り除いた。試しに、ウィルス・スキャンしてみると、無事完了。この十日間だか二週間だかのヤキモキは Much ado about NOTHING だったらしい。と言うか、是非そうあってほしいと思っている。

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2007年11月19日 (月)

ブログ・パーツを除去

私が使用中のコンピュータ・システムの電源が頻繁に落ちるので、CPU への負荷を少しでも減らすために、私のホームサイトである、この nouse からブログパーツやガジェット類を、できる限り削除した。

効果は限定的である可能性が大きい。

もし「行状」が改まらないなら、ブラウザを IE7 から IE6 に戻すか、あるいは全く別のブラウザに切り替えるしかあるまい。

それ以上は、システムの更新と云うことになるだろう。やれやれ。

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2007年11月 5日 (月)

IE7 を入れたらコンピュータがプッツン

Internet Explorer 7 をインストールした (2007年10月26日17時過ぎ) 翌々日 (2007年10月28日10時頃)に、コンピュータが正にプッツンと音を立てたと思うと電源が落ちてしまった。電源を入れ直すと、セーフモード起動が促されて、オプションのメニューが表示されるが、そのどれを選択しても、すぐにやはり電源が切れてしまう。

以前使っていたシステムでは、システムのシャットダウンが出来なくなったことがあったが、今回はそれ以上に「途方に暮れた」。システムが立ち上がらないことには、情報収集さえできない。--ちなみに、通常の仕方でシャットダウンが出来ない場合でも、ATX 電源なら、パワーボタンを数秒間以上押し続けることで、「強制的に」パワーオフになることをその時に知った。

CPU の冷却ファンが唸りを上げていたのには気付いていたから 、CPU 過負荷による一時的なものかもしれないが、電源その他のハードが壊れた可能性も否定できない。もし、ハードの故障だったら、パーツの交換などと云う悠長なことはしていられない。新システムを購入する必要がある。しかし、CPU への過負荷だったら、「ほとぼり」を冷ましてから再起動すれば、復活する可能性はある... ここは、不測の出費と云う事態は避けたいので、その見極めはしっかりしておくこう。

と云う訣で、コンピュータシステムを半日ほど放置してから、恐る恐る電源を入れてみると、やはりセーフモード起動を促す画面が現われた。それを無視して通常モードで再起動すると、「ありがたや」いつも通りの「挨拶画面」がでてきた。それ以来、CPU に負荷が掛かり過ぎないように気を付けているのだが、いささか自分でも疑心暗鬼を生じている気味があるのを自覚せざるをえない。

IE7 を使用し始めて、もう一つ当惑しているのは、Google ツールバーの検索窓への日本語入力がしばしば不可能になる (キャレット、つまり文字入力ポインタが消えてしまう) ことだ。おそらくは、バックグラウンドでの処理に忙殺されているだろうが、だからと言って、入力した筈の文字の表示を後回しにするのはいただけない。

今のところ、IE7 に変えて良かったと思えるのは、web ページ印刷の際にページ右端が切れてしまうのがなくなった点だけである。

もっとも、これに就いても、私は不審に思っていることがあって、IE6 では、web ページを A4 版で印刷すると、極めてしばしばページ右端が印刷されなかったのは 事実だが、これには便法があって、印刷出力の指定を B4 版にして、実際の印刷は A4 版ですると、自動的に縮小印刷されるため、ページ切れが解消されていた。ところが、いつの間にか、この「便法」が利用不可能になっていたのだ。これに、私が気付いたのは、IE7 への自動アップデートが「誤配布」されたことが話題になった 2007年10月初旬のことだ。「スラッシュドット ジャパン | IE7日本語版、マイクロソフトのミスで一時自動更新で誤配布される」を読むと、日本では IE6 からIE7への切り替えが進んでいないらしいが、私自身の場合でも、「便法」が使えなくなった不便さに堪え兼ねた (別の仕方で縮小印刷は可能なのだが、イチイチ縮小率を指定しなければならず煩わしい) のが、IE7 への切り替えを決意したただ一つの理由だから、しっかりとマイクロソフトに誘導された、と言うか、シェパードに追い立てられている畜群中の一匹になった気分ではある。

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2007年8月 8日 (水)

マウス右クリック・メニュー (コンテキスト・メニュー) にファイルの「フォルダーへコピー」又は「フォルダーへ移動」を追加した場合の注意点

ネット上で、Windows の「便利なカスタマイズ」として、レジストリを編集して、ファイルをマウス右クリックした際に現われるメニュー (コンテキスト・メニュー) に、そのファイルを所望のフォルダーへコピーしたり(「フォルダーへコピー」)、移動したり (「フォルダーへ移動」) するための項目を追加する手順が説明されている例がある。

Windows の利用形態には個人差があるだろうから、それにもよるだろうが、基本的に便利な機能であるには違いない。

しかし、このカスタマイズには「副作用」があるようだ。

少なくとも、私が試しに導入してみた例ではそうだった。

そうでないカスタマイズ法もあるのかもしれないが、私が経験した場合を説明すると、こうした右クリックメニュー追加後に、スタートメニューから降りて行って或るフォルダー (私は、良く使うフォルダーをスタートメニューに入れてある) をダブルクリックなり、右クリック・メニューなりで開こうとすると、フォルダが開かず、その代わりに「項目の移動」や「項目のコピー」のダイアログがでてきてしまうのだ (それらをキャンセルすると、ようやく目的のフォルダが開く)。

まぁ、異常が起こるのは、スタートメニューに「フォルダ」として登録されている場合で、フォルダへの「ショートカット」として登録されている場合は、素直に目的のフォルダが開いたりするのだが、予備知識無しに (私がそうだった) こうした現象に出会うと、やや戸惑う。そして、毎度そうなるので、戸惑いが無くなった後でも、煩わしさは残る(「ショートカットとして登録すれば良い」と言われそうだが、「そう云う問題ではない」と言い返したい気がする)。

この現象は、該当するレジストリ・キーを削除したところ消滅した。

そして、改めて、何が起こったのか調べてみると、現象自体への言及がなかなか見つからなかったりするのだ。

しかし「灯台下暗し」。私は見過ごしていたのだが (インストールしただけで、あまり使っていなかった) [窓の手 2004 for WindowsXP] の [右クリック] タブに、このメニュー追加の項目があって、そこには既に「スタートボタン → プログラム → 任意のフォルダを開くを選択する際にも、コピー又は移動のダイアログが表示されてしまう等の副作用があります」と注意書がしてあった。

これらは、みなレジストリに同一の変更を加えることで、同一の目的を達成していると筈なのだが、「副作用」に就いて指摘してあるのは、私が知る限り、[窓の手] のみである。

「戸惑っている」かもしれない人のために、ここに書き留めておく。

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2007年8月 7日 (火)

"Inkscape tutorial: Tracing" 訳文 (再編集簡約版)

以下は、[nouse: "Inkscape tutorial: Tracing" 訳文] (2007年8月 1日 [水]) から、原英文を除去し、[訳註] も最小限にまで減らした (そのため、明示せずに訳者補綴を本文に織り込んだ部分や、ミセケチを実際に削除したところもある) ものである。


Inkscape 教程:トレース

Inkscape の特徴の一つは、ビットマップ・イメージをトレースして、SVG 描画用の <経路>要素にできることである。この短い文章は、読者がトレース機能を習得するのを助けるべく書かれたものである。

[[訳註:この翻訳文では、"path" は「経路」と訳されているが、"Inkscape for Windows" では「パス」となっている。]]

現在、Inkscape は、ピーター・セリンジャー (Peter Selinger) によるビットマップ・トレース・エンジンである「ポットレース (Potrace)」(potrace.sourceforge.net) を採用している。Inkscape は、将来、別のトレース・プログラムも利用できるようになると思われるが、現在のところは、この優れたツールは、我我の必要を補って余りあるものである。

トレース機能の目的は、元の画像の正確な複製を作り出すことにはないことに留意しておいていただきたい。それは、完成した製品を作り出すためのものでもない。如何なる自動的なトレース・プログラムにも、そのようなことは不可能である。トレース・プログラムから得られるのは、描画の際の資源として利用可能な、一まとまりの曲線なのである。

Potrace は、白黒2値のビットマップを解釈して、一まとまりの曲線を生成する。そうした Potrace のために、現在のところ、Inkscape には、3種類の入力フィルターが備えられていて、生の画像を Potrace が処理可能な形に変換している。

一般に、中間生成ビットマップにおいて、黒ピクセルが多い方が、Potrace は、多くのトレースを行なう。トレース量が増加すると、必要な CPU 時間が増大し、<経路>要素が、非常に大きくなる。まず明るめの中間生成画像で試しにトレースを行なってみた後、出力される経路の割合及び細かさが所要のものとなるまで、少しづつ暗くしていくことをお薦めする。

トレース・プログラムを利用するには、画像をロード又はインポートし、選択してから、項目 経路 > ビットマップをトレース を選択するか、Shift+Alt+B を押せば良い。

[[訳註:原英文で表示されているダイアログの画像は、英語版 Inkscape (恐らく古いヴァージョン) から得られたものであるので、(私が持っている) "Inkscape for Windows" で対応する「タブ」のキャプチャ画像で差し替えた。]]

An example image

見ての通り、3種類のフィルター・オプションが利用可能である:



  • 明度の閾値 [[訳註:"Inkscape for Windows" では、「明るさの境界」が対応すると思われる。]]

このフィルターでは、単にピクセルの赤色・緑色・青色の和 (つまり「階調」) でもって、そのピクセルを黒と認定すべきか、白と認定すべきかの指標とするものである。その閾値は、0.0 (黒) から 1.0 (白) までが設定できる。閾値設定を高くすれば、「白」と認定されるピクセルの数は少なくなり、中間生成画像は暗くなる。

An example image



  • 最適化エッジ検出 [[訳註:"Inkscape for Windows" では、「エッジ検出」が対応すると思われる。]]

このフィルターでは、J. キャニー (J. Canny) が考案したエッジ検出アルゴリズムを、類似コントラストの等傾線を迅速に発見する手段として採用している。これにより得られる中間生成ビットマップは、「明度の閾値」処理により得られる中間生成ビットマップと比べると、元の画像に似ていないが、他の方法では無視されがちな曲線情報が得られる可能性が高い。このフィルターでの閾値設定 (0.0 – 1.0) に従って、コントラスト・エッジに隣接するピクセルを出力中に含めるかどうかと云う調整が明度の閾値に対して行なわれる。この設定をするなら、出力におけるエッジの「濃さ」つまり太さが調整される。

An example image



  • 色の量子化

このフィルターの出力結果の中間生成画像は、上記の2つのフィルターのものとは非常に異なっているものの、実際非常に有用である。明度又はコントラストの等傾線を示す代わりに、このフィルターは、明度やコントラストが等しい場合であっても、色が変化するエッジを探し出す。このフィルターで設定されるのは、もし中間生成ビットマップに色を付けたとしたのなら何種類の色が出力されることになるのかを示す「色数」である。その上で、その色の指数が奇数であるか偶数であるかに応じて黒か白かが決定される。

An example image

3種類のフィルターを全て試してみて、様ざまな入力画像に対し、様ざまな種類の出力が得られることを見られたい。他のフィルターに比べて、あるフィルターが最も良く働くと云う画像が必ずあるであろう。

トレース作成後、出力された経路に対し 経路 > 簡略化 (Ctrl+L) を適用してみて、ノード数を減らすこともお薦めする。それにより、Potrace の出力は、非常に編集しやすいものになりうる。例えば、下図は「老いたるギター弾き」(パブロ・ピカソ 1903/1904年) をトレースしたものの典型例である:

An example image

膨大な数のノードが経路中にあることに注意されたい[[訳註:この訳文中の図面ではノードは表示されない]]。Ctrl+L を打った後の典型的な結果は、以下のようになる:

An example image

表示は、幾らか近似的で粗くなっているが、描画は大幅に単純化されて、編集がしやすくなっている。必要なのは、正確な画像の実現ではなく、描画を行なう際に利用できる一まとまりの曲線だと云うことを心に留意していただきたい。

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"Inkscape tutorial:Shapes" 訳文 (再編集簡約版)

以下は、[nouse: "Inkscape tutorial:Shapes" 訳文] (2007年7月31日 [火]) から、原英文を除去し、[訳註] も最小限にまで減らした (そのため、明示せずに訳者補綴を本文に織り込んだ部分や、ミセケチを実際に削除したところもある) ものである。


Inkscape tutorial:Shapes

本教程では、「矩形」と「楕円」と「星形」と「螺旋」との4種類の造形ツールを扱う。以下、Inkscape の造形機能を実際に見ていただき、それらが、どのような場合に、どのようにして、使いうるものなのかと云う実例を示す。


Inkscape には、4つの多機能造形ツールがあるが、それぞれが固有の種類の図形を担当して作成・編集する。図形は、ドラッグ可能なハンドルと、図形の外観を決定する数値パラメータとを用いて、その図形の種類に特有な方法で修正することができるオブジェクトである。

例えば、星形では、その芒の数、長さ、角度、丸め等を変えることができるが、それでも星形は星形のままである。図形は、単なる経路よりも「自由度に低い」が、ヨリ面白く有用であることが多い。図形は常に経路へと変換可能であるが (Ctrl+Shift+C)、その逆変換は不可能である。

Inkscape の造形ツールは、矩形楕円星形螺旋の4種類である。まず、造形ツールの一般的な働き方を見ることにしよう。次いで、それぞれの種類の図形に就いて詳細に述べることにする。


一般的事項

新規の図形は、対応するツールでキャンバス上を ドラッグ することで作成される。図形が作成されると (そして、選択されている間は)、そこには白抜きの小さい矩形のハンドルが表示されているので、そのまま、こうしたハンドルをドラッグして、作成された図形の編集が可能である。

4種類の図形どれを、4種類の造形ツール又はノード・ツール (F2) のどれで見ても、そのハンドルが表示される。マウスポインタをハンドル上にかさねると、そのハンドルを単純にドラッグしたり、或いは様ざまな修飾キー (Shift, Ctrl, Alt) を押した状態でそのハンドルをドラッグ又はクリックすると何が起こるのかが、ステータスバーに表示される。

また、各造形ツールのパラメータが、(キャンバス上方に横方向に伸びている) ツール制御バーに表示される。通常、そこには数値入力フィールドと、そうした数値をデフォルト値にリセットするボタンが並んでいる。その時点で使われているツールの本来の対象図形が選択されている場合には、ツール制御バー中の数値を編集すると、選択されている図形が変化する。

ツール制御バーでの変化は全て記憶され、そのツールで描画される次のオブジェクトに適用される。例えば、星形の芒数を変えると、その後、新規に描画される星形は、やはりこの芒数になる。更に、単に或る図形を選択しただけでも、そのパラメータがツール制御バーに送られるため、新規に作成される同一種の図形のパラメータは、そのように設定されることになる。

造形ツール利用中は、オブジェクトの選択は、そのオブジェクトを クリック すれば行なえる。Ctrl+クリック (グループ内部でのオブジェクト選択) 及び Alt+クリック (背面にあるオブジェクトの選択) も、セレクタ・ツールにおけるのと同様に行なえる。Esc キーを押すと、選択が解除される。

[[訳註:少なくとも私が使っている "Inkscape for Windows" では、グループ内部のオブジェクトを、造形ツール (どの造形ツールでもかまわない) で クリック しても Ctrl+クリック しても、同じくそのオブジェクトだけが選択される。つまり、Ctrl+クリック に独立した意味はないようだ。この点は、クリック ではグループ全体が選択され、Ctrl+クリック ではポイントされたオブジェクトのみが選択されるセレクタと異なっている。]]


矩形

矩形は、デザイン及びイラストレーションにおいて、最も単純であり、かつ恐らく最も有りがちな図形である。Inkscape では、矩形の作成・編集をできる限り容易且つ便利に行なえるように努められている。

矩形ツールへの切り替えは、F4 を押したり、ツールバーの矩形ツール・ボタンをクリックすると行なわれる。

An example image

矩形描画用ショートカット:

  • Ctrl が押されていると、正方形か、縦横長が整数比 (2:1, 3:1 等) の長方形が描かれる。
  • Shift が押されていると、ドラッグし始めた点を中心として矩形を描画する。

実例を見れば分かるように、選択されている矩形 (描画されたばかりの矩形は必ず選択されている) は、その3つの角に3個のハンドルが表示されている。実際には、ハンドルは4つあるのだが、矩形が丸められていない限り、その内の2個は (右上の角で) 重なっているのである。これらの2個のハンドルは、丸めハンドルであり、他の2個 (左上と右下) はサイズ変更ハンドルである。

まず、丸めハンドルを見てみよう。丸めハンドルの一方を下方へドラッグすると、矩形の4つの角の全てが丸められ、2つ目の丸めハンドル (角にある当初の位置に留まっている) が見えるようになる。角を(真)円形に丸めたいのなら、すべきことはこれだけで良い。もし、角の一方の辺での丸めの方が他方の辺での丸めより強いようにしたいなら、2番目のハンドルを左側に移動させれば良い。

下図では、左の2つの矩形の角に(真)円形丸めが付けられており、残りの2つの矩形の角には、角に楕円丸めが付けられている。

An example image

大抵の場合、作図全体を通じて、矩形の寸法が色色あったとしても、丸めが付けられている角の半径及び形状は一定でなければならない (さまざまな大きさの丸めが付いたボックスからなる図表を考えてみていただきたい)。Inkscape では、これが簡単にできる。セレクタ・ツールに切り替えると、そのツール制御バー右端には4つのトグル・ボタンからなる一画があるが、そのうちの左から2番目は、2個の同心的な丸めが付いた角が示されている。これが、矩形が拡大・縮小された際に丸め付き角を拡大・縮小するかどうかを決めるボタンである。

例えば、下図は、本来の赤い矩形を複製し、「丸め付き角も拡大・縮小」ボタンを押さずに、様ざまな縦横比で、何度か拡大及び縮小して作ったものである。

An example image

全ての矩形で、丸め付き角の寸法及び形状が同一であるため、それらが集まる右上角では、丸めが正確に一致することに注意されたい。全ての青い破線矩形は、元の赤い矩形を、丸めハンドルの再調整を全くしないまま、セレクタにより拡大・縮小して得られたものである。

比較のため、下に、構成は同一であるが、「丸め付き角も拡大・縮小」ボタンを押して作成したものを示す。

An example image

矩形が異なると、その丸め付き角も異なっていることと、右上角で、僅かにズレが生じていることに注意されたい。これと (視覚的に) 同じことが、元の矩形を経路変換し (Ctrl+Shift+C)、経路として拡大・縮小した時にも起こる。

以下は、矩形の丸めハンドルに対するショートカットである:

  • Ctrl を押しながらドラッグすると、他方の半径が同一になる (丸めが真円形になる)。
  • Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても、他方の半径が同一になる。
  • Shift+クリック では、丸めが除去される。

気が付かれているかもしれないが、矩形ツール制御バーには、選択されている矩形の水平方向丸め半径 (Rx) 及び垂直方向丸め半径 (Ry) が表示されており、任意の長さ単位を使って、その値を正確に指定できる。丸めなしボタンは、その名の通り、選択されている矩形 (複数可) から丸めを除去する。

こうした制御手段の重要な利点は、多数の矩形を一度に扱えると云うことである。例えば、レイヤ中の全ての矩形を変更したい場合、Ctrl+A (全て選択) してから、制御バー中の所要のパラメータを設定しさえすればよい。矩形でないオブジェクトが選択されていても、それらは無視され、矩形のみが変化する。

次は、矩形の寸法変更ハンドルである。セレクタでも矩形の寸法変更が可能なのに、そのようなことをする必要が一体あるのかと思われる方がいるかもしれない。

セレクタの問題点は、「水平」及び「垂直」と云う方向の概念が、常に文書のページに対するものであることなのである。これに対し、矩形の寸法変更ハンドルでは、矩形が回転していたり、歪んでいたりしても、その矩形の辺に沿って拡大・縮小が行なわれる。

An example image

寸法変更ハンドルは2個あるので、矩形は如何なる方向にでも、寸法変更が可能である (寸法変更ハンドルは、矩形の辺に沿う方向でさえも動かすことができる)。方向ハンドルを動かしても、丸め半径は維持される。

[[訳註:後の方のセンテンスには、補足が必要だろう。寸法変更ハンドルが、丸めハンドルに接近しすぎると (つまり、どちらかの辺の長さを狭めすぎると)、丸め半径は維持しきれなくなって、減少する。あたかも、丸めハンドルが、寸法変更ハンドルにより押し退かされるようにして、動くのである。]]

以下は、寸法変更ハンドルに対するショートカットである。

  • Ctrl を押したままドラッグすると、寸法変更ハンドルのドラッグ方向が、矩形の辺方向又は対角線方向に仮止めされる。つまり、Ctrl が押されていると、矩形の幅、高さ、縦横比 (この場合も、回転又は歪んでいることがありうる独自の座標系においての話である) のうちの何れかが維持される。

以下に、上に示したのと同じ矩形に加えて、Ctrl を押しながらドラッグするとハンドルが貼りつく方向を破線で示した図である。

An example image

矩形を平行四辺形に潰したり、回転させたりしてから、複製し、寸法変更ハンドルで寸法を変更することで、立体的な構成を容易に形成することができる:

An example image

更に、下図は、丸め及びグラデーション付き塗り潰しをした矩形構成の例である:

An example image


楕円

楕円ツール (F5) では、楕円と円とを作成することができる。また、こうした楕円と円からは、扇形や弧を作ることができる。描画におけるショートカットは、矩形ツールの時と同様:

  • Ctrl が押されていると、円か、整数比 (2:1, 3:1 等) の楕円が描かれる。
  • Shift が押されていると、ドラッグし始めた点を中心として描画する。

楕円のハンドルに就いて説明しよう。

An example image

楕円を選択すると、矩形の場合と同じように、当初は3個のハンドルが見えるが、実際にはハンドルは4個ある。右端に現われるハンドルは、楕円を「開く」ための2個のハンドルが重なっているのである。そうした右端に現われるハンドルをドラッグしてから、その下から現われるの他方のハンドルをドラッグすると、円グラフで見られるような扇形や、あるいは弧が色色作られる。

An example image

扇形 (弧と2本の半径) にするには、楕円の外側をドラッグすれば良い。にするには、楕円の内側をドラッグすれば良い。上図には、左半分に4個の扇形があり、右半分には3個の弧がある。弧は図形として閉ぢていない、つまり、運筆は楕円に沿って進んでいるだけで、弧の両端間の「弦」部分には存在しないことに、注意されたい。このことは、塗り潰しを除去して運筆だけを残すと、良くわかる:

An example image

上図の左側は、狭い扇形があつまって正に扇子のようになっている部分に注意されたい。これは、Ctrl を押すことで、ハンドルを一定角刻みで仮止めすれば簡単に作成できる。以下は、弧/扇形ハンドル用のショートカットである:

  • Ctrl が押された状態でドラッグすると、ハンドルが15度刻みで仮止めされる。
  • Shift+クリック すると、楕円全体が現われる (弧で扇形でもなくなる)。

仮止めで刻まれる角度は、Inkscape の「ユーザー設定」(の刻み値タブ) において変更することが可能である。

[[訳註:この翻訳文では "Inkscape Preferences" は 「Inkscape の『ユーザー設定』」、"Steps" は「刻み値」と訳す。"Inkscape for Windows" では、それぞれ「Inkscape の設定」と「変化の間隔」となっているようだ。]]

楕円に付いている残りの2個のハンドルは、楕円の中心を基準とした寸法変更を行なうためのものである。これらのハンドルに対するショートカットは、矩形の場合と同様である:

  • Ctrl が押さた状態でドラッグすると、真円が描かれる (他方の径の長さが同じになる)。
  • Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても真円になる。

矩形寸法変更ハンドルにおけるのと同様、楕円での寸法変更ハンドルも、楕円の固有座標中で楕円の高さ及び幅の調整を行なっている。このことは、つまり、回転した、又は、歪んだ楕円であっても、その回転又は歪みを維持したままで、その本来の軸に沿って簡単に伸縮させることができると云うことである。

An example image


星形

星形は、Inkscape により作成される図形のなかで、最も複雑で最も刺激的である。もし友達から喝采を浴びたいのなら、星形ツールを使ってみることだ。際限なく愉しくて、本当にクセになる!

星形ツールは、似て非なる、星形と多角形と云う2種類のオブジェクトを形成する。星形は、その位置で、芒の長さと形状を規定する2個のハンドルを有するのに対し、多角形に付いているハンドルは、1個だけであり、それは単に、ドラッグされた際に多角形を回転及び寸法変更するためだけのものである。

An example image

星形ツールの制御バーで、先頭にあるのは、星形を対応する多角形に変えたり、その逆を行なったりするチェックボックスである。次にあるのは、星形又は多角形の頂点数を指定するための数値入力フィールドである。このパラメータは、制御バーにおいてのみ編集が可能である。数値の入力可能範囲は3 (当然だ) から1024までであるが、利用中のコンピュータが非力なものであるなら大きい数値 (例えば200以上とか) は試みない方が良いだろう。

新規の星形又は多角形を描画する際

  • Ctrl を押した状態でドラッグすると、15度刻みの角度で仮止めされる。

星形の方が、遥かに面白みのある図形であるのは自然なことだ (実際上は多角形の方が有用であるケースも多い)。星形の2個のハンドルは、僅かに異なる機能を有する。第1のハンドル (当初は、頂点、つまり星形の凸部をなす角にある) は、星の光芒を長くしたり短くしたりするためのものであって、これを (図形の中心に対して) 回転させると、他方のハンドルも対応して回転する。これは、つまり、このハンドルによっては星の光芒を歪ませることはできないと云うことである。

[[訳註:"rays" は「光芒」と訳しておく。"Inkscape for Windows" では「光線」と訳されいてるようだ。]]

これと対照的に、他方のハンドル (当初は、二つの頂点の間の凹部にある) は、頂点ハンドルに影響を及ぼすことなく、半径方向にも接線方向にも自由に動くことができる。(実際、このハンドルは、中心からの距離を頂点ハンドルより離れた所まで移動することで、その自身が頂点となることが可能である。) このハンドルでは、星形の尖端部を歪ませて、あらゆる種類の、結晶形、曼荼羅形、雪片形、ヤマアラシ形を作り出すことができる:

An example image

こうした装飾の一切ない只の規則的な星形が必要ならば、このハンドルが歪みを形成しないようにすることもできる:

  • Ctrl を押した状態でドラッグすると、星の光芒は厳密に半径方向に伸びる (歪みがなくなる)。
  • Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても歪みがなくなる。

キャンパス上のハンドルをドラッグする操作を補足してものとして、制御バーには、スポーク比入力フィールドがあって、2個のハンドルのそれぞれから中心への距離の比を指定することができ、有用である。

Inkscape が作成する星形には、まだ二つ「仕掛け」がある。幾何学上、多角形は、直線の縁とキチリと曲がる角とからなる生硬な形である。しかし、現実として、通常存在する「多角形」は、様ざまな程度に曲線的であったり、丸みを帯びていたりしているものだ。Inkscape も、そのようにできるのである。ただし、星形又は多角形に丸みを帯びさせるのは、矩形の場合と少し異なっており、そのための専用のハンドルは設けられておらず、

  • ハンドルを、接線方向に Shift+ドラッグ すると星形又は多角形に丸めが付き、
  • ハンドルを Shift+クリック すると、丸めが除去される。

ここで「接線方向」とは、中心への方向とは直交する方向のことである。Shift を押した状態でハンドルを、中心に対し反時計回りに「回転」させると、正の丸めが付き、時計周りに回転させると、負の丸めが付く。(負の丸めが付いている例は、後の図を参照されたい。)

下図は、丸めを付けた矩形 (矩形ツールで作成) と、丸めを付けた4辺多角形 (星形ツールで作成) とを比較したものである:

An example image

見て分かるように、丸めを付けた矩形にはその辺に直線部分があり、円形 (一般的には楕円形) の丸めが付いているのに対し、丸めの付いた多角形又は星形は、直線部分が全くなく、その曲率は、最大値 (角にある) から最小値 (角と角との中間にある) へと滑らかに変化している。Inkscape では、これが、図形の各ノードに共線的ベジエ接線を付加するだけで実現している (このことは、図形を経路に変換してからノード・ツールで見てみると分かる)。

[[訳註:"collinear Bezier tangents" は「共線的ベジエ接線」と訳しておく。]]

制御バー中に表示されていて、調整可能なパラメータである丸めは、こうした接線の長さと、接線に隣接する多角形/星形の辺の長さと比なのである。このパラメータは負の値を取りうるが、これは接線の方向が逆転していると云うことである。値が 約 0.2 乃至 0.4 であると、「通常」の丸めとして期待されるであろう種類のものが得られるが、その他の値では、「美しい」とか、「複雑な」とか、「全く思いもかけない」などのパターンを作り出す傾向がある。丸めの値が大きい星形は、ハンドルの位置を遥かに超えて延びることある。以下に、その例を示すが、それぞれに付いているのは丸めの値である:

An example image

星形で、突端は角立っているが凹部は滑らかにしたいとか、その逆の方が良いとか云う場合でも、その星形からオフセット (Ctrl+J) を作れば簡単にできる:

[[訳註:ショートカット Ctrl+J は、オフセットに対するのものではなくて、動的オフレットに対するものである。 また、下図は、そのキャプションに従う限り、単なるオフセットではなく連携オフセット (ショートカットは Ctrl+Alt+J) で作成されたものである。たしかに、連携オフセットでないと、自然には、このような図柄にはならないだろう。もっとも、既にビットマップ化されているので、このような穿鑿は余り意味を持たないが...]]

An example image

星形のハンドルを Shift+ドラッグ することは、人間が知る最高の娯楽の一つである。しかし、更に優れたものにすることができる。

実在の形状に一層似せるために、Inkscape は、その星形及び多角形をランダム化させる (無作為的に歪める) ことができる。僅かにランダム化することで、星形が規則性から逸脱し、ヨリ人間味があり、そして、しばしば滑稽なものになる。強いランダム化は、度外れて思いもかけない一連の形状を産み出して、ワクワクさせられる。丸められた星形は、ランダム化されても滑らかな丸めが付いている。以下は、そのショートカットである:

  • ハンドルを接線方向に Alt+ドラッグ すると、星形又は多角形はランダム化する。
  • Alt+クリック すると、ランダム化が除去される。

ハンドル位置とランダム化とが一対一に対応するため、星形をランダム化描画したり、そのハンドルをドラッグして編集する際には、図形が「震える」。だから、Alt を押さずにハンドルを動かすと、その図形は同じランダム化レベルで再ランダム化されていくが、Alt を押した状態でドラッグすると、ランダム化対象は同一に維持されるが、ランダム化レベルは調整される。下図は、パラメータが正確に同一であるが、それぞれハンドルを非常に僅かに動かして再ランダム化を行なっている星形である (ランダム化水準は、全て 0.1 である。)

An example image

そして下図は、上に並んだ星形のうちの真中の星形を、ランダム化レベルを -0.2 から 0.2 に変化させてあるものである。

An example image
[[訳註:直上の図中、右から2番目の星形が、一つ前の図の真中の星形に一致することに (なぜなら、「一つ前の図」は「ランダム化レベル 0.1」だから) に注意。 ]]

ランダム化された星形の応用は、読者自身が見いだされるであろうが、(原文)筆者の特別のお気に入りは、丸めの付いたアメーバ状の「染み」と、大きな惑星のゴツゴツした空想的な風景である。

An example image


螺旋

Inkscape の螺旋は、星形のように人の心を奪うと云った所はないものの、多くの用途があり、極めて有用なことがある。螺旋は、星形と同様中心から描画されるが、描画中及び編集中ともに:

  • Ctrl+ドラッグ すると、15度刻みの角度で仮止めされる。

描画された螺旋には、その内端と外端との2個のハンドルがある。両ハンドルとも、ドラッグされるだけで、螺旋を巻いたり解いたりする (つまり、ドラッグし続けると、螺旋の巻き数を変える)。他のショートカットとしては:

外端のハンドルに対して:

  • Shift+ドラッグ すると、中心に対して拡大・縮小/回転が起こる (延伸/減縮は起こらない)。
  • Alt+ドラッグ すると、半径を固定して、延伸/縮減する。

内端のハンドルに対して:

  • 文書 (スクリーン) の縦方向に Alt+ドラッグ すると、巻き締まりが強くなったり/巻き締まりが緩くなったりする。
  • Alt+クリック すると、巻き締まりがリセットされる。
  • Shift+クリック すると、内側のハンドルが中心へと移動する。

螺旋の巻き締まりとは、螺旋の巻き方が一様であるかどうかを表わしている。その値が1に等しい時は、螺旋は一様である。1未満の時 (上方に Alt+ドラッグ) は、螺旋は周辺近くで巻きが締まる。1より大きい時 (下方に Alt+ドラッグ) は、中心方向に巻きが締まる。

An example image

螺旋の巻き数の最大値は1024である。


楕円ツールが楕円ばかりでなく弧 (一定の曲率を有する線) にも有効であったのと丁度同じに、螺旋ツールは、曲率が滑らかに変化する曲線を作成するのに有用である。単純なベジエ曲線と比較して、弧又は螺旋は、その形状に影響を及ぼすことなく曲線に沿ってハンドルをドラッグするなら伸ばしたり縮めたりすることができるので、ヨリ便利であることが多い。また、螺旋は通常塗り潰しをしないで描画されるが、塗り潰しを行なってから運筆を除去することで、面白い効果をえることができる。

An example image

特に興味深いのは、運筆が破線であるような螺旋である。それにより、図形の滑らかな集中と、規則的に等間隔に並んだマーク (点又はダッシュ) とが組み合わさって、美しいモアレ効果が生じる。

An example image


結び

Inkscape の造形ツールは非常に強力である。その仕掛けを学んで、時間が空いた折りに楽しんでいただきたい。そうすることが、デザイン作業において、役に立つことになる。なぜなら、単なる経路の代わりに図形を利用すると、ベクター・アートはヨリ早く作成でき、ヨリ簡単に編集できることが多くなるからである。造形の改良法に就いて何かアイデアをお持ちなら、開発者にご報告下さい。

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2007年8月 6日 (月)

"Inkscape tutorial:Advanced" 訳文 (再編集簡約版)

以下は、[nouse: "Inkscape tutorial:Advanced" 訳文] (2007年7月23日 [月]) から、原英文を除去し、[訳註] も最小限にまで減らした (そのため、明示せずに訳者補綴を本文に織り込んだ部分や、ミセケチを実際に削除したところもある) ものである。

Inkscape 教程:上級

本教程では、コピー/貼り付けと、ノード編集と、手書き描画及びベジエ曲線描画と、経路操作と、ブール演算と、オフセットと、簡略化と、テキスト・ツールとを扱う。

[[訳註:"freehand (drawing)" は「手書き(描画)」と訳しておく。]]
[[訳註:"path" は「経路」と訳す。ちなみに "Inkscape for Windows" では「パス」とされている。]]
[[訳註:"booleans" は「ブール演算」と訳しておいた。]]


貼り付け技法

何らかのオブジェクトを Ctrl+C でコピーしたり Ctrl+X で切り取りしたりした後、通常のコマンドである 貼り付け (Ctrl+V) を使うなら、コピーされていたオブジェクトは、マウス・カーソルの位置に貼り付けられる (ただし、マウス・カーソルがウィンドウ外にある場合には、文書ウィンドウの中央に貼り付けられる)。また、クリップボード内のオブジェクトの方は、コピーが行なわれた元の位置を憶えているから、「元あった位置に貼り付け」(Ctrl+Alt+V) ることもできる。

[[訳註:"Paste in Place" は、上記の如き含意であるので「元あった位置に貼り付け」と訳した。ちなみに "Inkscape for Windows" では「同じ場所に貼り付け」となっていてる。]]

様式の貼り付け (Shift+Ctrl+V) と云う別のコマンドもあるが、これは、クリップボードに残っている(前回の)オブジェクトの様式を、現時点で選択されているオブジェクトに適用すると云うものである。このコマンドでは、「塗り潰し」、「運筆」、「フォント設定」の全「様式」が貼り付けられるが、「形状」、「寸法」、「形状種を特定するパラメータ(星の芒数等)」などは貼り付けられない。

[[訳註:"tips of a star" は「(星の)芒」と訳しておく。 ]]

Inkscape には自前の内部クリップボードがあることに注意されたい:Inkscape は、テキスト・ツールにおけるコピー/貼り付け以外では、システムのクリップボードを利用しないのである。


手書き描画と規則的経路描画

自由な形状を作成する最も簡単な方法は、鉛筆 (手書き) ツール (F6) を用いることである:

An example image

ヨリ規則性のある図形を描きたいのなら、ペン (ベジエ) ツール (Shift+F6) を用いられたい:

An example image

ペン・ツールでは、クリック を行なう度に、曲線ハンドルのない、角が付いたノードが作られるため、一連のクリックが行なわれると、一連の直線分の列が形成される。クリック・アンド・ドラッグ を行なうと、両側にハンドルが付いた直線分の中ほどに滑らかなベジエ・ノードが形成される。ハンドルをドラッグ中に Shift を押すと、他方のハンドルが固定されて 中心となり、ドラッグ中のハンドル一つだけが回転するようになる。例によって、Ctrl が押されると、編集中の線分又はベジエ・ハンドルの方向は15度刻みに制限される。入力キー を押すことで線形成は完了するが、完了以前に Esc の方が押されると、線形成が取り消される。完了していない線の最後の線分だけを取り消すには、Backspace を押せば良い。

手書きツールにおいても、ベジエ・ツールにおいても、現時点で選択されている経路には、両端に小さい正方形の アンカーが表示される。こうしたアンカーにより、新経路を作成することなく、(アンカーの一方から描画を続けることで) 経路を伸ばしたり、(一方のアンカーから他方のアンカー迄描画することで) 経路を閉ぢたりすることができる。

経路編集

造形ツールで形成される図形とは異なり、ペン・ツール及び鉛筆ツールが形成するのは、経路と呼ばれるものである。経路とは、(他の全ての Inkscape オブジェクトと同様) 塗り潰し及び運筆に就いて任意の規定値が可能な一連の直線分及び/又はベジエ曲線のことである。ただし、図形とは異なり、経路では、その (所定のものであるハンドルとは、やや異なり) 任意のノードを自由にドラッグすることでできて、それにより編集が可能である。


An example image

経路を選択した後、ノード・ツールに (F2) 切り替えると経路上に幾つかの灰色の正方形をしたノードが見える筈である。こうしたノードは、セレクタ・ツールにより、オブジェクト選択の場合と全く同様にして、クリックShift+クリック、或いは、「輪ゴム」を ドラッグ することで 選択可能である。選択されたノードはハイライトされ、ノードハンドル (選択された各ノードに直線で結ばれた1個又は2個の小円) が表示されるようになる。

[[訳註:この翻訳文では "node handles" を「ノードハンドル」と訳してあるが、"Inkscape for Windows" では「コントロールハンドル」とされているようだ。]]
[[訳註:上記パラグラフでは、「ノードハンドル」が「選択された各ノード」に直線で結ばれるとされているが、そうとは限らないようだ。選択されていないノードに就いても (特に、選択されたノードに隣接するノードの場合は) ノードハンドルが表示されるのが常のようである。]]

経路は、ノード及びノードハンドルを ドラッグ することで編集される。 例によって Ctrl が押されていると、移動及び回転が制限される。矢印Tab[]<> キーのそれぞれは、その機能が (CtrlShift が押されることにより) 修飾される場合も含めて、やはりセレクタにおけるのと同様な (対象がオブジェクトではなくてノードになる訣だが) 働きをする。選択されたノードは、削除 (Del) することも、複製 (Shift+D) することも可能である。経路は、選択されたノード (複数可) で切断 (Shift+B) することもできれば、同一経路の両端のノードを選択するなら、それを結びつけることもできる (Shift+J)。

ノードは 尖点にすること (Shift+C) ができる。これは、つまり、その両ハンドルが独立して動けるので、相互の角度が任意に決められると云うことである。また、ノードは 平滑点にすること (Shift+S) も可能である。これは、つまり、そのハンドルが常に同一直線上にある (共線的) と云うことである。さらに、ノードは対称的にすること (Shift+Y) もできる。これは、平滑点であって、更に両方のハンドルが同一の長さを有すると云うことである。

また、ノードハンドルは、その上で Ctrl+クリック を行なうことで、退避させることができる。隣り合う2個のノードのハンドルが退避している場合、そのノード間の経路区間は直線分となる。退避しているノード・ハンドルを引き出すには、ノードから Shift+ドラッグ を行なえばよい。


部分経路及び結合

経路オブジェクトは、複数の部分経路からなることがある。部分経路は、互いに繋がりあった一連のノードからなる。(従って、ある経路が複数の部分経路からなる場合には、そのノードの全てが繋がりあっているとは限らない。)

複合経路は、グループとは同じではないので注意されたい。複合経路は、全体としてのみ選択が可能な単一のオブジェクトである。

Inkscape では、複数の経路を複合経路に結合 (Ctrl+K) することもできれば、複合経路を別個の経路に分離 (Shift+Ctrl+K) することもできる。1個のオブジェクトは、一組の塗り潰し・運筆規定値しか持ちえないので、新たに形成される複合経路は、結合されるオブジェクトのうち最初の (Z順位が一番低い) オブジェクトのスタイルを獲得する。

塗り潰しがあって上下重なっている経路を結合すると、通常は、経路が重なっている領域では、塗り潰しは消えてしまう。

An example image

これは、内部に穴のあるオブジェクトを作成する最も簡単な方法である。ヨリ強力な経路に対するコマンドに就いては、後述の「ブール演算」を参照されたい。


経路への変換

全ての図形オブジェクト又はテキスト・オブジェクトは、経路への変換 (Shift+Ctrl+C) が可能である。この操作では、オブジェクトの外見は変化しないが、そのオブジェクト種に固有の全ての規定性がなくなってしまう (例えば、矩形の角を丸めるとか、テキスト編集とかは不可能になる)。その代わり、経路ノードの編集ができるようになる。

An example image

更に、任意のオブジェクトの運筆は、経路 (「輪郭」) に変換可能である。

[[訳註:"Inkscape for Windows" では「運筆を経路へ」コマンドのショートカットキーは Ctrl+Alt+C。]]

An example image


ブール演算

経路メニュー中のこのコマンドによると、ブール演算による複数のオブジェクトの結合が可能になる。

An example image

これらのコマンドのキーボード・ショートカットは、ブール演算に対応する算術的演算 (「合併 (union)」は「加算 (addition)」であり、「差分 (difference)」は「減算 (subtraction)」であり、...など) が連想されるものになっている(例図参照)。差分非共通分 (exclusion) とは、選択されたオブジェクト2個に対してのみに適用可能である。他の演算は、同時に任意個数のオブジェクトに適用しうる。その演算結果は、最も背面にあるオブジェクトのスタイルを継承する。

[[訳註:"Inkscape for Windows" では、"union" は「統合」、"difference" は「差分」、"exclusion" は「排他」になっている。]]

非共通分コマンドの結果は、結合コマンドの結果 (「部分経路及び結合」での例図参照) に似ているが、異なっているのは、非共通分コマンドは、元の経路が交差する位置にノードを補足することにある。分割経路切断との相違点は、分割が前面オブジェクトの経路により、背面オブジェクト全体を区切るのに対し、経路切断では、背面オブジェクトの運筆のみが切断され、塗り潰しが全て除去される点にある (これは、塗り潰しのない運筆を、幾つかの部分に寸断するのに便利である)。

[[訳註:上記の経路切断の例図では、経路がズレているが、これは切断を強調するための図解であって、実際には経路はズレない。]]

収縮及び膨張

[[訳註:"Inset" 及び "outset" は、それぞれ「収縮」及び「膨張」と訳しておく。ちなみに "Inkscape for Windows" では「インセット」及び「アウトセット」。]]

Inkscape では、寸法変更 (scaling) 以外にも、オブジェクトの経路をオフセットさせることで、つまり、経路の各点を、経路に対し直角方向にずらすことで、図形を拡大したり縮小したりすることができる。そうした縮小と拡大に対応するコマンドは、収縮 (Ctrl+() と膨張 (Ctrl+)) と呼ばれる。下には、ある経路 (赤色) を収縮及び膨張させた経路を幾つか示してある。

[[訳註:"offset" の訳も難しい。「オフセット」としておく。"Inkscape for Windows" でも「オフセット」とされている。]]

An example image

収縮コマンド及び膨張コマンドは、(元のオブジェクトが経路でない場合は、それを経路に変換してから) 経路を生成すると云うだけのものである。しかし、オフセット距離を制御する (図形のハンドルと類似する) ドラッグ可能なハンドルが付いたオブジェクトを形成する動的オフセット (Ctrl+J) の方が便利であることが多い。

[[訳註:この翻訳文での "dynamic offset" の訳語は「動的オフセット」。"Inkscape for Windows" では「ダイナミックオフセット」となっている。]]

An example image

[[訳註:この例図はかすれて見づらいが、翻訳原文書 ("Inkscape tutorial: Advanced") の段階でこのようになっている。]]

こうした動的オフセット・オブジェクトは、最初の経路を記憶しているため、何度オフセット距離を変更しても「劣化」することはない。調整を行なう必要がなくなったら何時でも、オフセットされたオブジェクトを経路に戻すことが可能である。

更に便利なのは、動的オフセットに類似するが、編集可能な他の経路と結びついていると云う連携オフセットである。元になる経路一つに対して、連携オフセットは幾つでも作ることが可能である。下には、赤い色の元の経路と、運筆が黒く塗り潰しがない連携オフセットと、塗り潰しが黒く運筆がない連携オフセットとを示してある。

[[訳註:"linked offset" は「連携オフセット」と訳す。これに関連して、この文脈での "connected" は「結びついている」と訳しておく。なお、"Inkscape for Windows" では "linked offset" は「リンクオフセット」とされている。キーボード・ショートカットは Ctrl+Alt+J]]

An example image


簡略化

簡略化コマンド (Ctrl+L) の主な用途は、経路の形状をほぼ維持しつつ、経路のノード数を減らすことにある。鉛筆ツールにより形成された経路は、必要以上にノードが作られていることがあるから、このコマンドは鉛筆ツールにおいて有用となりうる。下の図において、左側の図形は、手書きツールで作成したものであり、右側の図形は、簡略化したその写しである。元の経路は28のノードがあったが、簡略化した方の経路のノード数は17であり (これにつまり、ノードツールによる操作が遥かに容易になると云うことである)、滑らかになっている [[訳註:この翻訳文では、下図に「ノード」は存在しない]]。

An example image

簡略化の程度 (閾値と呼ばれる) は、選択対称の規模に依存する。従って、経路を大きめなオブジェクトと共に選択するならば、経路単体を選択するより、簡略化はヨリ大胆に行なわれる。また、簡略化コマンドは促成化できる。これはつまり、Ctrl+L を何回か続けて (コマンド・コールの間隔が0.5秒以下になる) 早押すると、各コールでの閾値が増大すると云うことである。(簡略化コマンドの間隔を置くようにすると、閾値はデフォルト値に戻る。)促成化を利用することで、個個の事情に正確に応じた程度の簡略化を行なうのは容易である。

手書き運筆を滑らかにするほかに、簡略化コマンドは、様様な創造的効果を引き起こすのに利用できる。生硬で幾何学的な図形を、ある程度簡略化することで、鋭い角を溶かしたり、極めて自然な歪みを持ち込んだりして、流行の感じになることも、ただ滑稽な感じになるだけのこともあるが、元の形状から素晴らしく生気に富んだ一般化を産み出すことがしばしばある。以下に示すのは、簡略化した後、見栄えが遥かに良くなったクリップアートの例である。

An example image


テキスト作成

Inkscape では、複雑な長文テキストを作成することができる。しかしながら、見出し、バナー、ロゴ、図面のラベル及びキャプション等の短文テキスト・オブジェクトを作成するのにも極めて便利である。

テキスト・オブジェクトを作成するには、テキスト・ツールに切り替えて (F8)、文書中のどこかをクリックし、所要のテキストを入力しさえすればよい。フォント・ファミリー、フォント・スタイル、フォント・サイズ、文字揃え (アラインメント) を変更するには、テキスト/フォント・ダイアログ を開いて (Shift+Ctrl+T) 指定すれば良い。このダイアログには、テキスト入力タブをあるので、そこで選択されているテキスト・オブジェクトの編集を行なうことができ、場合によっては、カンヴァス上で直接編集するより便利なこともある (特に、テキスト入力タブは、自動スペル・チェックをサポートしている)。

[[訳註:テキスト/フォント・ダイアログの「テキスト入力タブ」は、上記の説明通り「選択されているテキスト・オブジェクトの編集を行なうことができ」るが、名称から期待できるような新たなテキストの入力 (新規テキスト・オブジェクトの作成) はできないようである。]]

他のツールと同様、テキスト・ツールも、対応するオブジェクト--テキスト・オブジェクト--を選択できる。つまり、テキスト・ツールでクリックすることで、既存のテキスト・オブジェクトのどれでも選択し、そして、その中にカーソルを置くことができる。

テキスト・デザインにおいて最も良く行なわれる操作のうちの一つが、文字間の間隔及び行間の間隔の調整である。いつも通りのことであるが、Inkscape は、これに対してもキーボード・ショートカットを用意している。テキスト編集中に Alt+< キー及び Alt+> キーを押すなら、テキスト・オブジェクトのカーソル行の文字間隔が、行の全長が現時点での拡大・縮小率における1画素分増減するようにして、変化する (セレクタ・ツールにおいて、同じキーが押される際の、画素寸法刻みのオブジェクト拡大・縮小と比較されたい)。テキスト・オブジェクトでのフォント・サイズがデフォルトより大きい場合には、通常、文字間隔をデフォルトより僅かに詰めると好適になりやすい。以下に例を示す:

An example image

上図の文字間隔を詰めた方の例は、見出しとしてやや優れているようだが、未だ完全ではない。文字間隔が一様でないのである。例えば、"a" と "t" との間は離れすぎているのに対し、"t" と "i" との間隔は狭すぎる。こうした (特に大きなフォント・サイズで目立つような) カーニング (kern) が不適切となる度合は、高品位フォントよりも低品位フォントにおける方が大きくなるとは言え、どのテキスト文字列やどのフォントにおいても、カーニング調整を行なうことで改良されるような文字対が見つかるであろう。

Inkscape では、こうした調整が本当に簡単に行なえる。テキスト編集中にカーソルを、気に入らない文字間に置いて Alt+矢印 を押すなら、カーソル以降にある文字が移動する。以下の例は、上記と同じ見出しだが、文字の配列が一様に見えるよう手動で調節したものである。

An example image

Alt+左 又は Alt+右 では、文字が水平方向にずらされるが、Alt+上 又は Alt+下 を使うと文字を垂直方向にずらすことも可能である。

An example image

テキストを経路に変換することも勿論可能であって (Shift+Ctrl+C)、文字を正規の経路オブジェクトとして移動させることもできる。しかし、テキストはテキストのままでおいた方が遥かに都合が良い。なぜなら、その方が、編集が可能であり、カーニングや間隔指定を失うことなく別のフォントにしてみることができ、保存されるファイルにおいて必要となる容量が遥かに少なくて済むからである。「テキストはテキストとして」と云う仕方のただ一つの欠点は、そうした SVG 文書を開くシステムでは、元のフォントがインストールされていなければならないことだけである。

文字間隔と同様に、複数行あるテキスト・オブジェクトでは、行間隔も調整が可能である (Ctrl+Alt+< キー及び Ctrl+Alt+>)。セレクタにおけるのと同様、任意の間隔変更又はカーニングショートカットにおいて Shift が押されるなら、押されていない場合の10倍の効果が得られる。


XML エディタ

Inkscape において究極に強力なツールは、XML エディタである (Shift+Ctrl+X)。それは、現在の状態を常時反映する、文書の XM ツリー全体を表示する。図面の編集を行なうなら、XML ツリーが対応して変化するのを見ることができる。更に、XML エディタでは、全てのテキスト、要素、属性のノードを編集することができ、その結果は、キャンバス上に反映される。このことは、SVG に就いてインタラクティブに学習するため手段として、考えうるうちの最良のものであり、通常の編集ツールでは不可能であると思われるような仕掛けを作ることも可能になる。

[[訳註:上記パラグラフ中の "nodes"/「ノード」は XML データ構造の用語としてのものであって、経路のノードのことではない。]]

結び

この教程は、Inkscape の全機能のうち、ほんの一部を示したに過ぎない。Inkscape を使って愉しい体験していただきたいと思っている。実際に試してみると云うことをためらわず、そして作成したものを共有するようにしていただきたい。一層の情報、最新版の Inkscape, ユーザーや開発者たちによる支援を望まれるなら www.inkscape.org を訪問していただきたい。

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"Inkscape tutorial:Basic" 訳文 (再編集簡約版)

以下は、[nouse: "Inkscape tutorial:Basic" 訳文] (2007年7月18日 [水]) から、原英文を除去し、[訳註] も最小限にまで減らした (そのため、明示せずに訳者補綴を本文に織り込んだ部分や、ミセケチを実際に削除したところもある) ものである。

Inkscape 教程:基本

この教程 (tutorial) は、Inkscape利用法の基礎を解説したものである。本文書は、Inkscape用として正規のものであり、読者はこれを閲覧・編集・複製・保存することができる。
この [教程:基本] では、キャンバスの移動方法と、文書の扱い方と、造形ツールの基本と、選択の仕方と、選択・グループ化・塗り潰し (フィル) 及び運筆 (ストローク) 設定よるオブジェクトの変形と、整列と、Z順位 (z-order) とを扱う。ヨリ高度の事柄に就いては、ヘルプメニューにある他の教程に当たられたい。

[[訳註:"Inkscape for Windows" のメニュー等では "document" は「文書」ではなく「ドキュメント」となっている。]]


キャンバスの横方向/縦方向移動

文書キャンバスを横方向/縦方向移動 (スクロール) させる方法は幾つもある。キーボードでスクロールさせるには、Ctrl+矢印 を使う。マウスの中央ボタンを使ってもキャンバスのドラッグが可能である。縦及び横のスクロールバー (Ctrl+B で表示/表示が切り替わる) を使っても良い。縦方向のスクロールは、マウスの ホイール でも可能であるし、ホイールと Shift を併用すれば横方向スクロールができる。

[[訳註:"arrow" は「矢印」または「矢印キー」と訳し、「カーソルキー」と云う訳語は節約する。]]


拡大・縮小

縮小又は拡大を行なうには、- キー又は + キー (= キーでもよい) を押すのが最も簡単な方法である。拡大する他の方法としては、Ctrl+中央クリックCtrl+右クリック でも良く、縮小する他の方法としては、Shift+中央クリックShift+右クリック でも良い。Ctrl を押したまま、マウスホイールを回転させても、拡大・縮小は可能である。別の方法としては、(文書ウィンドウの右下隅にある) 拡大・縮小率入力フィールドをクリックして、正確な拡大・縮小率を百分率で与えてから入力キーを押しても良い。(ウィンドウ左側のツールバーには) 拡大・縮小ツールがあるので、それでドラッグを行なって 矩形を作ると、それにより囲まれる領域は、ウィンドウ一杯に収まるように拡大表示される (ズームインが起こる)。

[[訳註:訳者の "Inkscape for Windows" では、= キーによる拡大は、インプリメントされていないようだ。]]

Inkscape は、作業過程中、用いられた拡大・縮小レベル履歴を保持する。` キーを押すと、一段階前の拡大・縮小レベルに戻り、Shift+` を押すと一段階後の拡大・縮小レベルに進む。

[[訳註:訳者の "Inkscape for Windows" では、この機能はインプリメントされていないようだ。]])


Inkscape のツール群

左側に縦に伸びたツールバーには、Inkscape の描画・編集ツール群が置かれている。ウィンドウ上部、メニューの直下にあるのは、一般的なコマンドを配したコマンドバーと、各ツール固有の制御を行なうためのツール制御バーである。ウィンドウ下部にはステータスバーがあって、作業に役立つヒント及びメッセージが表示される。

多くの操作がキーボード・ショートカットで実行可能である。ヘルプ > キー/マウスを開くと、完備したリファレンスを見ることができる。


文書の作成及び操作

空の文章を作成するには ファイル > 新規 を使うか、Ctrl+N を押すこと。既存の SVG 文書を開くには、ファイル > 開く (Ctrl+O) を用いられたい。保存するには、ファイル > 保存 (Ctrl+S) を使うか、改めて名前を付けて保存する場合は 名前を付けて保存 (Shift+Ctrl+S) を使われたい。(Inkscape はまだ不安定であるので、こまめに保存することを忘れないように!)

Inkscape は、ファイルに SVG (Scalable Vector Graphics:スケーラブル ベクター グラフィックス) フォーマットを用いている。SVG は、広範なグラフィクス・ソフトウェアによりサポートされているオープン・スタンダードである。SVG ファイルは、XML に基づいており、(Inkscape 以外でも) テキスト・エディターや XML エディター のどれを使っても編集可能である。Inkscape は、SVG 以外にも他の幾つかのフォーマット (EPS や PNG) に就いてインポート及びエクスポートが可能である。

Inkscape は、文書ごとに別々の文書ウィンドウを開く。そうした複数の文書間の行き来は、ウィンドウ・マネージャー (例えば Alt+Tab) を利用すれば可能であるし、また Inkscape のショートカット Ctrl+Tab を使えば開いている文書ウィンドウの全てを循環していく。


図形作成

図形を作成してみよう。まず、ツールバーの矩形作成ツールをクリックされたい (あるいは、F4 を押されたい)。次いで、新規の空文書でクリック・アンド・ドラッグを行なわれたい。

An example image

デフォルトでは、矩形は、(若干透明性のある) 青い色をしており、運筆 (輪郭) は黒である。後で、これを変化させる仕方を説明する。他のツールを使うと、楕円、星形、螺旋を作成することもできる。

[[訳註:上記の例図とパラグラフの内容は整合しない。]]
[[訳註:"stroke" は「運筆」と訳しておく。"Inkscape for Windows" のメニューでは、「ストローク」になっている。]]

An example image

これらのツールは、まとめて造形ツールと呼ばれる。作成された図形の各各には、一つ又は複数の小さい矩形のハンドルが表示される。こうしたハンドルをドラッグしてみて、図形がどのように変化するか確かめられたい。造形ツールの制御パネルによっても、図形を変形させることができるが、その設定は、その時点で選択されている図形 (つまり、ハンドルが表示されている図形) を変形させるだけでなく、新規に作成される図形にもデフォルトとして適用される。

直前の操作を取り消す (アンドゥする) には、Ctrl+Z を押されたい。もう一度思い返して、取り消した操作をやはり行なう (やり直しする) には、Shift+Ctrl+Z を押せば良い。


図形の移動、寸法変更、回転

Inkscape で最も良く用いられるツールはセレクタである。ツールバーの一番上のボタン (矢印が表示されているもの) をクリックするか、F1 又は Space を押されるなら、キャンバス上の任意のオブジェクトを選択できるようになる。

An example image

オブジェクトの周りに、8個の矢印形ハンドルが現われるが、この状態では以下のことが可能になる:

  • オブジェクトをドラッグすると、オブジェクトが移動する。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、移動方向が水平と垂直とに限定される。)
  • ハンドルのどれでもドラッグすると、オブジェクトの寸法の変更が起こる。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、当初の縦横比が保存される。)

上記の矩形をもう一度クリックすると、ハンドルが変化する。この場合可能なのは:

  • 隅のハンドルをドラッグすると、オブジェクトが回転する。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、回転が15度刻みになる。回転の中心にしたい位置に十字マークをドラッグすること。)
  • 隅にないハンドルをドラッグすると、オブジェクトは 斜めに歪む。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、15度刻みで傾斜が起こる。)

セレクタを利用している間なら、制御バー (キャンバス上方にある) における数値入力フィールドを使って、選択されているオブジェクトの正確な座標値 (X 及び Y) と寸法値 (W 及び H) を設定することができる。


キー入力を用いた変形

Inkscape が他の大多数のベクター・エディターと異なる特徴の一つは、キーボードによる操作を強化している点である。キーボードから行なえないコマンド又はアクションは殆ど存在せず、オブジェクトの変形もその例外ではない。

キーボード入力によって、オブジェクトを移動することも (矢印 キー)、 寸法を変更することも (< キー及び > キー)、回転させることも ([ キー及び ] キー) 可能である。デフォルトでは、移動及び寸法変更は 2px 刻みであるが、Shift を押しながら行なうと、移動及び寸法変更の変化量は10倍になる。Ctrl+> 及び Ctrl+< では、寸法が元の大きさの、それぞれ200%と50%とになる。デフォルトでの回転は15度刻みであるが、Ctrl を押しながら行なうと、90度刻みになる。

ただし、恐らく最も役に立つのは、Alt と共に変形用キーを用いることで実現される画素サイズ準拠変形 (pixel-size transformations) である。例えば、Alt+矢印 を使うならば、選択したオブジェクトは、現在の拡大/縮小率に応じた1画素分の移動をする (つまり、画面上に表示されている1画素分の移動である。従って、拡大/縮小率とは独立した SVG の長さの単位である画素/ピクセルと混同しないようにされたい)。このことはつまり、拡大をおこなった際には、Alt+矢印 は、画面上の見かけでは同様に1画素分移動したように見えるかもけれども、移動の絶対量は減少していると云うことである。このため、所要の拡大又は縮小を行ないさえすれば、オブジェクトを任意の正確な位置に置くことが可能である。

同様に、Alt+> 及び Alt+< によって、選択したオブジェクトの寸法変更が見かけの1画素単位で行なわれるし、Alt+[ 及び Alt+] を使うならば,、オブジェクトの回転を、その中心から最も離れた点が画面上での1画素分移動するように起こさせることができる。


多重選択

Shift+クリック を使うことで、同時に任意個数のオブジェクトを選択することができる。あるいは、選択したいオブジェクトを囲むように ドラッグ してもよい。これは、輪ゴム選択 (rubberband selection) と呼ばれる。(セレクタは、図形のない部分からドラッグを始める場合に「輪ゴム」を形成するのだが、もし、ドラッグ開始前に Shift が押されているなら、Inkscape は常に「輪ゴム」を形成する)

[[訳註:「輪ゴム選択」(rubberband selection) と云う用語は、読者をミスリードする可能性がある。「ドラッグ」により指定される領域は勿論矩形である。その矩形の輪郭部分を「輪ゴム」と呼んでいるのだ。このパラグラフは、セレクタ支配下の状況でポインタのドラッグを行なうことで形成される矩形内に入った図形は複数あっても同時に選択されることに関する。パラグラフの後半は、ドラッグの開始点が図形内にあった場合、通常ならば、その図形が選択されてしまうため (その後ドラッグしても、選択された図形の移動が起こるだけになり)、多重選択用の矩形が形成が始まらないが、Shift キーを押しながらドラッグを始めるならば、矩形形成が行なえると云うこと。]]

An example image

An example image

多重選択されたうちの個々のオブジェクトには、デフォルトでは破線でできた矩形枠である選択済標示が現われる。こうした標示により、どのオブジェクトが選択されていて、どのオブジェクトが選択されていないかが一目で分かる。例えば、上記の2個の楕円の両方と矩形とを選択した場合、標示がなかったなら楕円が選択されているかどうかを判断するのは困難なものになるであろう。

[[訳註:最後のセンテンスは、多重選択が行なわれた場合、ハンドルは個々の選択されたオブジェクトに付くのではなく、選択された複数のオブジェクト全体を囲むように付くだけであることに関する。従って、多重選択の場合、ハンドルからだけでは、内側にあるオブジェクトが選択されているかどうかは判断できない。]]

選択されているオブジェクトに Shift+クリック を行なうと、その選択を外すことができる。

Esc が押されると、選択されたオブジェクト全ての選択が解除される。Ctrl+A では、現在操作中のレイヤに載っている全てのオブジェクト (レイヤが一枚だけの場合、これは文書中の全オブジェクトを意味する) が選択される。


グループ分け

幾つかのオブジェクトをまとめて、一つのグループとすることができる。グループ化されると、ドラッグや変形の際に単一のオブジェクトであるかのように振る舞う。

An example image

グループを作成するには、1個又は複数個のオブジェクトを選択してから、Ctrl+G を押せばよい。1つにしろ複数あるにしろグループを解除するには、選択してから Ctrl+U を押せば良い。グループ自体のグループ化も、他のオブジェクトと全く同様に、可能である。こうした再帰的グループは、任意の深さまで構成することができる。しかし、Ctrl+U によっては、選択されたグループにおける最上層レベルのグループしか解除することができない。グループの入れ子が深くなっているグループ化を完全に解除するには、Ctrl+U を繰り返し押す必要がある。

ただし、グループ内のあるオブジェクトを編集しようとする場合でもグループ解除をする必要はない。そのオブジェクトを Ctrl+クリック しさえすれば、そのオブジェクトが選択されて、それだけの編集が可能になる。また、幾つかのオブジェクト (グループ内に入っていても、いなくてもよい) に対して Shift+Ctrl+クリック を行なうなら、グループ分けに関わらない多重選択が可能である。


塗り潰し及び運筆

Inkscape の機能の多くが、ダイアログを介して利用可能になっている。あるオブジェクトを一定の色で塗る最も単純な方法は、恐らくオブジェクト・メニューからスウォッチ・ダイアログを開き、オブジェクトを選択し、そのオブジェクトに塗るためのスウォッチを選択する (塗り潰す色を変更する) と云うものであろう。

[[訳註:このパラグラフの説明は実態から離れているかもしれない。"Inkscape for Windows" ではスウォッチ・ダイアログは「表示メニュー」内にある。また、Inkscape には "Object menu" はあっても "Objects menu" なるものは実装されていないようだ。さらに、スウォッチの利用は、スウォッチ・ダイアログ (Ctrl+Shift+W) より、ウィンドウとステータスバーとの間に置かれているユーザー・インターフェイスを使った方が簡単だろう。]]

ヨリ強力であるのは、「塗り潰し/運筆ダイアログ」(Shift+Ctrl+F) である。

[[訳註:この翻訳では "Fill and Stroke dialog" は「塗り潰し/運筆ダイアログ」と訳した。ちなみに "Inkscape for Windows" では「フィル/ストローク」とされている。]]
[[訳註:私が持っている "Inkscape for Windows" (Ver. 0.45) では、Shift+Ctrl+F を押しても、"Fill and Stroke dialog" は起動しない。ただし、メニューからなら開くことができる。]]

An example image

見れば分かるように、このダイアログには「塗り潰し」、「運筆跡 (オブジェクトの輪郭)」、「運筆様式」3つのタブがある。「塗り潰し」では、選択された (単一のにしろ複数にしろ) オブジェクト(内部)を塗り潰しの仕方を編集できる。「塗り潰し」タブの下方にあるボタンにより「塗り潰さない」(×印の付いたボタン)、「平坦に塗り潰す」、「直線方向グラデーション」、「放射方向グラデーション」などの種類を選択できる。

[[訳註:この翻訳文では "Stroke paint" 及び "Stroke style" を、それぞれ「運筆跡(オブジェクトの輪郭)」及び「運筆様式」と訳してある。ちなみに "Inkscape for Windows" では「ストロークの塗り」及び「ストロークのスタイル」になっている。]]
[[訳註:この翻訳文における「平坦に塗り潰す」、「直線方向グラデーション」、「放射方向グラデーション」は、"Inkscape for Windows" では「単一色」、「線形グラデーション」、「放射グラデーション」になっている。]]

その下にあるのが、「RGB」、「CMYK」、「HSL」、「ホイール」と云う固有のタブがそれぞれに付けられた一連の色指定手段である。恐らく、最も簡便であるのは「ホイール式指定」と思われるが、この場合は、三角形を回転させてホイール上ので色相 (hue) を選択し、次いで三角形内でけその色相の明彩度 (shade) を選択する。どの色指定手段にもスライダーが付いていて、選択したオブジェクトのアルファ (不透明度) が設定できる。

オブジェクトが選択されると何時でも、その時点での「塗り潰し」、「運筆跡(オブジェクトの輪郭)」、「運筆様式」の状態を示すよう色指定手段の表示が更新される。(多重選択されたオブジェクトの場合、このダイアログは平均の色を示す。) 自分でオブジェクトを作成して確認していただきたい。

An example image

「運筆跡(オブジェクトの輪郭)」では、オブジェクトの運筆跡 (輪郭) を除去したり、色や透明度を指定することができる。

An example image

最後のタブである「運筆様式」では、運筆における幅その他のパラメータの設定が可能である。

An example image

また、塗り潰し及び/又は運筆においては、色を平坦に塗る以外に、グラデーションを付けることができる。

An example image

色の塗り方を平坦からグラデーションへと切り替えると、それまで平坦に塗られていた色が、不透明から透明に変化するように塗り変えられる。グラデーション・ツールへ切り替えて (Ctrl+F1)、グラデーション・ハンドル - グラデーションの方向と長さを規定する線分で結ばれた制御ハンドル--をドラッグする実習をされたい。グラデーション・ハンドルが選択される (青い色に変わる) と、塗り潰し及び運筆ダイアログは、選択されたオブジェクト全体の色ではなく、そのハンドルが支配する色を指定するようになる。

オブジェクトの色を変更する簡便な方法としては、この他に、「スポイト・ツール」(F7) を使うと云うものがある。このツールで図面上の任意の位置を クリック するだけで、そこの色が、選択されているオブジェクトの塗り潰しに使われる (Shift+クリック すると、運筆の色として使われる)。


複製、整列、配置

オブジェクトへの操作で最も普通にあるものの一つは、複製である (Ctrl+D)。複製されたオブジェクトは、元のオブジェクト上に正確に重なって置かれた状態で選択されているので、マウスや矢印キーを使ってドラッグすることができる。

An example image

上記のような四角形を実際に、幾つか複製してみると、そうした四角形の複製は多かれ少なかれ不規則に並んだのではなかろうか。そのような場合は、整列ダイアログ (Ctrl+Shift+A) が便利である。列の全体を選択 (Shift+クリック するか、「輪ゴム」をドラッグ) してから、整列ダイアログを開いて、「中心を水平軸上に合わせる」ボタンを押し、次いで「オブジェクト間の水平方向間隔を等しくする」ボタンを押すなら (「中心を水平軸上に合わせる」と「オブジェクト間の水平方向間隔を等しくする」はボタンのツールチップに表示される)、オブジェクトがキレイに整列し、等間隔で配置されるようになる。以下に、整列及び配置を適用した例を示す:

An example image

Z順位

Z順位と云う用語は、図面におけるオブジェクトの積み重なりの順位、つまり、どのオブジェクトが上にあって、他のオブジェクトを覆い隠しているかと云うことに関する。オブジェクトメニューにおける2つのコマンド「最前面へ」(Home キー) と「最背面へ」(End キー) とは、選択されているオブジェクトを、その時点でのレイヤZ順位の最前面と最背面へと移動する。他の2つのコマンド、「前面へ」(PgUp) と「背面へ」(PgDn) とは、選択部分を一段階だけ、つまりZ順位中において、非選択オブジェクト1個を越えるようにして移動させる (「Z順位中において」なので、選択部分と重なっているオブジェクトのみが問題となり、選択部分と重なるオブジェクトがない場合には、「前面へ」と「背面へ」は、それぞれ最前面と最背面への移動を引き起こす)。

[[訳註:"z-order" の z は、画面/ウィンドウを x 軸及び y 軸が張っているとみて、それらに直行する z 軸の謂いである。]]

An example image

Tab は、選択を行なうショートカットとして非常に有用である。このショートカットは、なにも選択されていない状態では、最背面のオブジェクトを選択し、選択が行なわれている状態ではZ順位で選択されているオブジェクト (単一でも複数個でもかまわない) の上のオブジェクトを選択する。Shift+Tab の働き方は逆方向であって、最前面のオブジェクトから始まって、順次後ろのほうに下がっていく。作成されるオブジェクトは、積み重なりの一番上に付け加えられるので、何も選択していない状態で、Shift+Tab を押すなら、最後に作成されたオブジェクトが選択されるので都合が良い。


背面にあるオブジェクトの選択と、選択されたオブジェクトのドラッグ

必要なオブジェクトが他のオブジェクトの背面に隠れている場合どうするか? 最前面のオブジェクトが (若干ながらでも) 透明であるなら最背面のオブジェクトを見ることはできるかもしれないものの、クリックをしても選択されるのは最前面のオブジェクトであって、必要なオブジェクトではない。

こうした時のためにあるのが Alt+クリック である。まず、Alt+クリック で、通常のクリックと同じようにして最前面のオブジェクトを選択する。しかし、同じ位置で、もう一度 Alt+クリック すると、最前面の直下にあるオブジェクトが選択される。更に同じことをするなら、更に下のオブジェクトが選択される...。このようにして、Alt+クリック を何回か繰り返すと、最前面から最背面の列を循環して、クリック位置でのZ順位が付けられたオブジェクトの積み重なりを辿ることになる。最背面のオブジェクトに到達すると、次の Alt+クリック では当然最前面のオブジェクトが再び選択されるのである。

これは結構なことだとは言え、表面に現われていないオブジェクトを選択しても、それで何ができるのか? キーを使えば変形ができるし、選択されたオブジェクトのハンドルのドラッグが可能である。しかし、オブジェクト自体をドラッグすると、やはり最前面のオブジェクトが選択しなおされてしまう (これは、クリック・アンド・ドラッグ動作の仕様である--まずカーソル位置 (最前面) でのオブジェクトが選択され、ついで選択されたオブジェクトがドラッグされる)。Inkscape に、その時点で選択されているオブジェクトを、他のオブジェクトを選択させることなく、ドラッグさせるには、Alt+ドラッグ を用いると良い。これにより、何処でマウスをドラッグしても、その時点で選択されているオブジェクトを移動させることができる。


An example image


結び

これで、基本教程を終える。Inkscape には語るべきことが他に多くあるが、ここで説明した技法によるだけでも、単純ながらも有用なグラフィックスを作成することが可能である。より複雑な内容に就いては、ヘルプ > 教程 における「上級」その他の教程を見られたい。

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2007年8月 4日 (土)

[ガリレオの些細な過ち] 及び [「複合變列」につまづく] での図面の差し替え

[nouse: ガリレオの些細な過ち] (2006年4月3日 [月]) 中の図面に見栄え上の不満があったので、inkscape で作成したものに差し替えた。ついでに、 それほどの不満はなかったのだが、[nouse: 「複合變列」につまづく] (2006年2月26日 [日]) 中の図面も、inkscape によるものに差し替えた。

以下が、それらの図面である。


nouse: ガリレオの些細な過ち

第26図

  • 当初の図面:
    ガリレオ[新科学対話] 第26図。[ガリレオの些細な過ち] で以前採用
  • 差し替えた図面。tutorial を読まないまま inkscape + gimp で作成。出来栄えに不満があったので、tutorial を読み出し始めた。その結果が、2007年7月18日7月23日7月31日、8月1日にポストしたものである。
    ガリレオ[新科学対話] 第26図。[ガリレオの些細な過ち]で、一時採用。tutorial を読まないまま inkscape + gimp で作成。
  • 現在の図面 (inkscape で作成):
    ガリレオ[新科学対話] 第26図。[ガリレオの些細な過ち] で現在採用。inksacpe で作成。

第25図

  • 当初の図面:
    ガリレオ[新科学対話] 第25図。[ガリレオの些細な過ち] で以前採用
  • 現在の図面 (inkscape で作成):
    ガリレオ[新科学対話] 第25図。[ガリレオの些細な過ち] で現在採用。inksacpe で作成。


nouse: 「複合變列」につまづく

  • 当初の図面:
    ガリレオ[新科学対話] 第12図。[「複合變列」につまづく] で以前採用。
  • 現在の図面 (inkscape で作成):
    ガリレオ[新科学対話] 第12図。[「複合變列」につまづく] で現在採用。inksacpe で作成。

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2007年8月 1日 (水)

"Inkscape tutorial: Tracing" 訳文

以下は、"Inkscape tutorial: Tracing" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update: Sat Apr 30 20:06:29 GMT 2005) の訳文である。

この文書は、[nouse: "Inkscape tutorial:Basic" 訳文] (2007年7月18日[水])、[nouse: "Inkscape tutorial:Advanced" 訳文] (2007年7月23日[月])、及び [nouse: "Inkscape tutorial:Shapes" 訳文] (2007年7月31日[火]) で翻訳した、"Inkscape tutorial:Basic" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update:Sat Apr 30 20:00:45 GMT 2005), "Inkscape tutorial: Advanced" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update: Sat Apr 30 20:02:39 GMT 2005), 及び "Inkscape tutorial: Shapes" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update: Sat Apr 30 20:03:55 GMT 2005) と一体をなしており、やはり、翻訳に著作権上の問題は発生しないと信じる。

Inkscape tutorial: Tracing
Inkscape 教程:トレース

One of the features in Inkscape is a tool for tracing a bitmap image into a <path> element for your SVG drawing. These short notes should help you become acquainted with how it works.
Inkscape の特徴の一つは、ビットマップ・イメージをトレースして、SVG 描画用の <経路>要素にできることである。この短い文章は、読者がトレース機能を習得するのを助けるべく書かれたものである。

[[訳註:この翻訳文では、"path" は「経路」と訳されているが、"Inkscape for Windows" では「パス」となっている。]]

Currently Inkscape employs the Potrace bitmap tracing engine (potrace.sourceforge.net) by Peter Selinger. In the future we expect to allow alternate tracing programs; for now, however, this fine tool is more than sufficient for our needs.
現在、Inkscape は、ピーター・セリンジャー (Peter Selinger) によるビットマップ・トレース・エンジンである「ポットレース (Potrace)」(potrace.sourceforge.net) を採用している。Inkscape は、将来、別のトレース・プログラムも利用できるようになると思われるが、現在のところは、この優れたツールは、我我の必要を補って余りあるものである。

Keep in mind that the Tracer's purpose is not to reproduce an exact duplicate of the original image; nor is it intended to produce a final product. No autotracer can do that. What is does is give you a set of curves which you can use as a resource for your drawing.
トレース機能の目的は、元の画像の正確な複製を作り出すことにはないことに留意しておいていただきたい。それは、完成した製品を作り出すためのものでもない。如何なる自動的なトレース・プログラムにも、そのようなことは不可能である。トレース・プログラムから得られるのは、描画の際の資源として利用可能な、一まとまりの曲線なのである。

Potrace interprets a black and white bitmap, and produces a set of curves. For Potrace, we currently have three types of input filters, to convert from the raw image to something that Potrace can use.
Potrace は、白黒2値のビットマップを解釈して、一まとまりの曲線を生成する。そうした Potrace のために、現在のところ、Inkscape には、3種類の入力フィルターが備えられていて、生の画像を Potrace が処理可能な形に変換している。

Generally the more dark pixels in the intermediate bitmap, the more tracing that Potrace will perform. As the amount of tracing increases, more CPU time will be required, and the <path> element will become much larger. It is suggested that the user experiment with lighter intermediate images first, getting gradually darker to get the desired proportion and complexity of the output path.
一般に、中間生成ビットマップにおいて、黒ピクセルが多い方が、Potrace は、多くのトレースを行なう。トレース量が増加すると、必要な CPU 時間が増大し、<経路>要素が、非常に大きくなる。まず明るめの中間生成画像で試しにトレースを行なってみた後、出力される経路の割合及び細かさが所要のものとなるまで、少しづつ暗くしていくことをお薦めする。

To use the tracer, load or import an image, select it, and select the Path > Trace Bitmap item, or Shift+Alt+B.
トレース・プログラムを利用するには、画像をロード又はインポートし、選択してから、項目 経路 > ビットマップをトレース を選択するか、Shift+Alt+B を押せば良い。

An example image

[[訳註:上のキャプチャ画像は、英語版の、しかも恐らく古いヴァージョンの Inkscape から得られたものである。参考のために、(私が持っている) "Inkscape for Windows" で対応する「タブ」のキャプチャ画像を下に挿入しておく。]]

An example image

The user will see the three filter options available:
見ての通り、3種類のフィルター・オプションが利用可能である:

  • Brightness Threshold
    明度の閾値

[[訳註:"Inkscape for Windows" では、「明るさの境界」が対応すると思われる。]]

This merely uses the sum of the red, green and blue (or shades of gray) of a pixel as an indicator of whether it should be considered black or white. The threshold can be set from 0.0 (black) to 1.0 (white). The higher the threshold setting, the fewer the number pixels that will be considered to be “white”, and the intermediate image with become darker.
このフィルターでは、単にピクセルの赤色・緑色・青色の和 (つまり「階調」) でもって、そのピクセルを黒と認定すべきか、白と認定すべきかの指標とするものである。その閾値は、0.0 (黒) から 1.0 (白) までが設定できる。閾値設定を高くすれば、「白」と認定されるピクセルの数は少なくなり、中間生成画像は暗くなる。

[[訳註:原英文 html テキスト中の数値文字参照を含む \u201cwhite\u201d を &#8220;white&#8221; に変更した (ブラウザ上の表示は “white” になっている)。]]

An example image

  • Optimal Edge Detection
    最適化エッジ検出

[[訳註:"Inkscape for Windows" では、「エッジ検出」が対応すると思われる。]]

This uses the edge detection algorithm devised by J. Canny, as a way of quickly finding isoclines of similar contrast. This will produce an intermediate bitmap that will look less like the original image than does the result of Brightness Threshold, but will likely provide curve information that would otherwise be ignored. The threshold setting here (0.0 – 1.0) adjusts the brightness threshold of whether a pixel adjacent to a contrast edge will be included in the output. This setting can adjust the darkness or thickness of the edge in the output.
このフィルターでは、J. キャニー (J. Canny) が考案したエッジ検出アルゴリズムを、類似コントラストの等傾線を迅速に発見する手段として採用している。これにより得られる中間生成ビットマップは、「明度の閾値」処理により得られる中間生成ビットマップと比べると、元の画像に似ていないが、他の方法では無視されがちな曲線情報が得られる可能性が高い。このフィルターでの閾値設定 (0.0 – 1.0) に従って、コントラスト・エッジに隣接するピクセルを出力中に含めるかどうかと云う調整が明度の閾値に対して行なわれる。この設定をするなら、出力におけるエッジの「濃さ」つまり太さが調整される。

[[訳註:原英文 html テキスト中の数値文字参照を含む (0.0 \u2013 1.0) を (0.0 &#8211; 1.0) に変更した (ブラウザ上の表示は (0.0 – 1.0) になっている)。]]

An example image



  • Color Quantization
    色の量子化

The result of this filter will produce an intermediate image that is very different from the other two, but is very useful indeed. Instead of showing isoclines of brightness or contrast, this will find edges where colors change, even at equal brightness and contrast. The setting here, Number of Colors, decides how many output colors there would be if the intermediate bitmap were in color. It then decides black/white on whether the color has an even or odd index.
このフィルターの出力結果の中間生成画像は、上記の2つのフィルターのものとは非常に異なっているものの、実際非常に有用である。明度又はコントラストの等傾線を示す代わりに、このフィルターは、明度やコントラストが等しい場合であっても、色が変化するエッジを探し出す。このフィルターで設定されるのは、もし中間生成ビットマップに色を付けたとしたのなら何種類の色が出力されることになるのかを示す「色数」である。その上で、その色の指数が奇数であるか偶数であるかに応じて黒か白かが決定される。

An example image

The user should try all three filters, and observe the different types of output for different types of input images. There will always be an image where one works better than the others.
3種類のフィルターを全て試してみて、様ざまな入力画像に対し、様ざまな種類の出力が得られることを見られたい。他のフィルターに比べて、あるフィルターが最も良く働くと云う画像が必ずあるであろう。

After tracing, it is also suggested that the user try Path > Simplify (Ctrl+L) on the output path, to reduce the number of nodes. This can make the output of Potrace much easier to edit. For example, here is a typical tracing of the Old Man Playing Guitar:
トレース作成後、出力された経路に対し 経路 > 簡略化 (Ctrl+L) を適用してみて、ノード数を減らすこともお薦めする。それにより、Potrace の出力は、非常に編集しやすいものになりうる。例えば、下図は「老いたるギター弾き」をトレースしたものの典型例である:

[[訳註:「老いたるギター弾き」は、パブロ・ピカソ (Pablo Picasso) による、1903/1904年、所謂「青の時代」の作品。現在、シカゴ美術館 (the Art Institute of Chicago) に収蔵されている由。]]

An example image

Note the enormous number of nodes in the path. After hitting Ctrl+L, this is a typical result:
膨大な数のノードが経路中にあることに注意されたい。Ctrl+L を打った後の典型的な結果は、以下のようになる:

[[訳註:上記パラグラフの内容に関連して注意するなら、この翻訳文中の図面では、ノードの表示は不可能だが、削除すると、この文章後半の意義が無くなるので、そのまま残しておく。]]

An example image

The representation is a bit more approximate and rough, but the drawing is much simpler and easier to edit. Keep in mind, that what you want is not an exact rendering of the image, but a set of curves that you can use in your drawing.
表示は、幾らか近似的で粗くなっているが、描画は大幅に単純化されて、編集がしやすくなっている。必要なのは、正確な画像の実現ではなく、描画を行なう際に利用できる一まとまりの曲線だと云うことを心に留意していただきたい。

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2007年7月31日 (火)

"Inkscape tutorial:Shapes" 訳文

以下は、"Inkscape tutorial: Shapes" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update: Sat Apr 30 20:03:55 GMT 2005) の訳文である。

この文書は、[nouse: "Inkscape tutorial:Basic" 訳文] (2007年7月18日[水]) 及び [nouse: "Inkscape tutorial:Advanced" 訳文] (2007年7月23日[月]) で翻訳した、"Inkscape tutorial:Basic" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update:Sat Apr 30 20:00:45 GMT 2005) 及び "Inkscape tutorial: Advanced" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update: Sat Apr 30 20:02:39 GMT 2005) と一体をなしており、やはり、翻訳に著作権上の問題は発生しないと信じる。

Inkscape tutorial:Shapes
Inkscape 教程:図形

This tutorial covers the four shape tools: Rectangle, Ellipse, Star, and Spiral. We will demonstrate the capabilities of Inkscape shapes and show examples of how and when they could be used.
本教程では、「矩形」と「楕円」と「星形」と「螺旋」との4種類の造形ツールを扱う。以下、Inkscape の造形機能を実際に見ていただき、それらが、どのような場合に、どのようにして、使いうるものなのかと云う実例を示す。
Use Ctrl+Arrows, mousewheel, or middle button drag to scroll the page down. For basics of object creation, selection, and transformation, see the Basic tutorial in Help > Tutorials.
以下ページのスクロールには、Ctrl+矢印マウス・ホイール中央ボタン・ドラッグ などを利用されたい。 [[訳註:オリジナルの「ページ」用の注意なので抹消しておくが、ブラウザ/ユーザー・エージェントの設定に応じて、このブログでも同様にページ・スクロールは起こる筈である。]] オブジェクト作成、選択、変形の基礎に就いては、ヘルプ > Tutorialsの基礎教程 nouse: "Inkscape tutorial:Basic" 訳文 [[訳註:この翻訳文に合わせた補正]] を参照されたい。


Inkscape has four versatile shape tools, each tool capable of creating and editing its own type of shapes. A shape is an object which you can modify in ways unique to this shape type, using draggable handles and numeric parameters that determine the shape's appearance.
Inkscape には、4つの多機能造形ツールがあるが、それぞれが固有の種類の図形を担当して作成・編集する。図形は、ドラッグ可能なハンドルと、図形の外観を決定する数値パラメータとを用いて、その図形の種類に特有な方法で修正することができるオブジェクトである。

[[訳註:"that determine the shape's appearance" は、"numeric parameters" だけに掛けて訳してある。勿論、handles も "determine the shape's appearance" なのだが、そのことを強調する訳し方をするとくどくなりすぎるし、また、逆にパラメークへの規定がハッキリしなくなると思ったのである。]]

For example, with a star you can alter the number of tips, their length, angle, rounding, etc. — but a star remains a star. A shape is "less free" than a simple path, but it's often more interesting and useful. You can always convert a shape to a path (Ctrl+Shift+C), but the reverse conversion is not possible.
例えば、星形では、その芒の数、長さ、角度、丸め等を変えることができるが、それでも星形は星形のままである。図形は、単なる経路よりも「自由度に低い」が、ヨリ面白く有用であることが多い。図形は常に経路へと変換可能であるが (Ctrl+Shift+C)、その逆変換は不可能である。

The shape tools are Rectangle, Ellipse, Star, and Spiral. First, let's look at how shape tools work in general; then we'll explore each shape type in detail.
Inkscape の造形ツールは、矩形楕円星形螺旋である。まず、造形ツールの一般的な働き方を見ることにしよう。次いで、それぞれの種類の図形に就いて詳細に述べることにする。


General tips
一般的事項

A new shape is created by dragging on canvas with the corresponding tool. Once the shape is created (and so long as it is selected), it displays its handles as white diamond-shaped marks, so you can immediately edit what you created by dragging these handles.
新規の図形は、対応するツールでキャンバス上を ドラッグ することで作成される。図形が作成されると (そして、選択されている間は)、そこには白抜きの小さい矩形のハンドルが表示されているので、そのまま、こうしたハンドルをドラッグして、作成された図形の編集が可能である。

[[訳註:"diamond-shaped" は「菱形」ではなく、「小さい矩形」と訳してある。]]

All four kinds of shapes display their handles in all four shape tools as well as in the Node tool (F2). When you hover your mouse over a handle, it tells you in the statusbar what this handle will do when dragged or clicked with different modifiers.
4種類の図形どれを、4種類の造形ツール又はノード・ツール (F2) のどれで見ても、そのハンドルが表示される。マウスポインタ [[訳者補足]] をハンドル上にかさねると、様ざまな修飾キーを押した状態でそのハンドルをドラッグ又はクリックすると何が起こるのかが、ステータスバーに表示される。

[[訳註:"modifiers" (修飾キー) とは、Shift, Ctrl, Alt 等のキーのこと。付け加えておくと、マウスポインタをハンドル上に合わせると、「修飾キーを押した状態でそのハンドルをドラッグ又はクリックすると何が起こるのか」だけでなく、ハンドルに単純なドラッグを行なう場合に就いて何が起こるかもステータスバーに表示される。]]

Also, each shape tool displays its parameters in the Tool Controls bar (which runs horizontally above the canvas). Usually it has a few numeric entry fields and a button to reset the values to defaults. When shape(s) of the current tool's native type are selected, editing the values in the Controls bar changes the selected shape(s).
また、各造形ツールのパラメータが、(キャンバス上方に横方向に伸びている) ツール制御バーに表示される。通常、そこには数値入力フィールドと、そうした数値をデフォルト値にリセットするボタンが並んでいる。その時点で使われているツールの本来の対象図形が選択されている場合には、ツール制御バー中の数値を編集すると、選択されている図形が変化する。

Any changes made to the Tool Controls are remembered and used for the next object you draw with that tool. For example, after you change the number of tips of a star, new stars will have this number of tips as well when drawn. Moreover, even simply selecting a shape sends its parameters to the Tool Controls bar and thus sets the values for newly created shapes of this type.
ツール制御バーでの変化は全て記憶され、そのツールで描画される次のオブジェクトに適用される。例えば、星形の芒数を変えると、その後、新規に描画される星形は、やはりこの芒数になる。更に、単に或る図形を選択しただけでも、そのパラメータがツール制御バーに送られるため、新規に作成される同一種の図形のパラメータは、そのように設定されることになる。

When in a shape tool, selecting an object can be done by clicking on it. Ctrl+click (select in group) and Alt+Click (select under) also work as they do in Selector tool. Esc deselects.
造形ツール利用中は、オブジェクトの選択は、そのオブジェクトを クリック すれば行なえる。Ctrl+クリック (グループ内部でのオブジェクト選択) 及び Alt+クリック (背面にあるオブジェクトの選択) も、セレクタ・ツールにおけるのと同様に行なえる。Esc キーを押すと、選択が解除される。

[[訳註:少なくとも私が使っている "Inkscape for Windows" では、グループ内部のオブジェクトを、造形ツール (どの造形ツールでもかまわない) で クリック しても Ctrl+クリック しても、同じくそのオブジェクトだけが選択される。つまり、Ctrl+クリック に独立した意味はないようだ。この点は、クリック ではグループ全体が選択され、Ctrl+クリック ではポイントされたオブジェクトのみが選択されるセレクタと異なっている。]]


Rectangles
矩形

A rectangle is the simplest but perhaps the most common shape in design and illustration. Inkscape attempts to make creating and editing rectangles as easy and convenient as possible.
矩形は、デザイン及びイラストレーションにおいて、最も単純であり、かつ恐らく最も有りがちな図形である。Inkscape では、矩形の作成・編集をできる限り容易且つ便利に行なえるように努められている。

Switch to the Rectangle tool by F4 or by clicking its toolbar button. Draw a new rectangle alongside this blue one:
矩形ツールへの切り替えは、F4 を押したり、ツールバーの矩形ツール・ボタンをクリックすると行なわれる。下図の青い矩形の横に新しい矩形を描画する実習をされたい: [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除。「青」くもないし。]]

An example image

Then, without leaving the Rectangle tool, switch selection from one rectangle to the other by clicking on them.
次いで、そのまま矩形ツールを利用して、図形をクリックすることで、一方の矩形から他方の矩形へと選択を切り替える実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

Rectangle drawing shortcuts:
矩形描画用ショートカット:

  • With Ctrl, draw a square or an integer-ratio (2:1, 3:1, etc) rectangle.
    Ctrl が押されていると、正方形か、縦横長が整数比 (2:1, 3:1 等) の長方形が描かれる。
  • With Shift, draw around the starting point as center.
    Shift が押されていると、ドラッグし始めた点を中心として矩形を描画する。

As you see, the selected rectangle (the just-drawn rectangle is always selected) shows three handles in three of its corners. In fact, these are four handles, but two of them (in the top right corner) overlap if the rectangle is not rounded. These two are the rounding handles; the other two (top left and bottom right) are resize handles.
実例を見れば分かるように、選択されている矩形 (描画されたばかりの矩形は必ず選択されている) は、その3つの角に3個のハンドルが表示されている。実際には、ハンドルは4つあるのだが、矩形が丸められていない限り、その内の2個は (右上の角で) 重なっているのである。これらの2個のハンドルは、丸めハンドルであり、他の2個 (左上と右下) はサイズ変更ハンドルである。

Let's look at the rounding handles first. Grab one of them and drag down. All four corners of the rectangle become rounded, and you can now see the second rounding handle— it stays in the original position in the corner. If you want circular rounded corners, that is all you need to do. If you want corners which are rounded farther along one side than along the other, you can move that other handle leftwards.
まず、丸めハンドルを見てみよう。丸めハンドルの一方を下方へドラッグすると、矩形の4つの角の全てが丸められ、2つ目の丸めハンドル (角にある当初の位置に留まっている) が見えるようになる。角を(真)円形に丸めたいのなら、すべきことはこれだけで良い。もし、角の一方の辺での丸めの方が他方の辺での丸めより強いようにしたいなら、2番目のハンドルを左側に移動させれば良い。

Here, the first two rectangles have circular rounded corners, and the other two have elliptic rounded corners:
下図では、左の2つの矩形の角に(真)円形丸めが付けられており、残りの2つの矩形の角には、角に楕円丸めが付けられている。

An example image

Still in the Rectangle tool, click on these rectangles to select, and observe their rounding handles.
矩形ツールを使って、上図の矩形をクリックして選択し、丸めハンドルが現われるのを見ていただきたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

Often, the radius and shape of the rounded corners must be constant within the entire composition, even if the sizes of the rectangles are different (think diagrams with rounded boxes of various sizes). Inkscape makes this easy. Switch to the Selector tool;in its Tool Controls bar, there's a group of four toggle buttons, the second from the left showing two concentric rounded corners. This is how you control whether the rounded corners are scaled when the rectangle is scaled or not.
大抵の場合、作図全体を通じて、矩形の寸法が色色あったとしても、丸めが付けられている角の半径及び形状は一定でなければならない (さまざまな大きさの丸めが付いたボックスからなる図表を考えてみていただきたい)。Inkscape では、これが簡単にできる。セレクタ・ツールに切り替えると、そのツール制御バーには4つのトグル・ボタンからなる一画があるが、そのうちの左から2番目は、2個の同心的な丸めが付いた角が示されている。これが、矩形が拡大・縮小された際に丸め付き角を拡大・縮小するかどうかを決めるボタンである。

[[訳註:訳者の "Inkscape for Windows" では、「4つのトグル・ボタンからなる一画」は「ツール制御バー」(キャンバス上方の水平バー) の右端にある。]]
[[訳註:上記パラグラフの末尾の "or not" は、センテンス前方の whether に係っている。私 (訳者ゑびすや) だったら、"or not" は whether に続けて "whether or not" と書く所だ。]]

For example, here the original red rectangle is duplicated and scaled several times, up and down, to different proportions, with the "Scale rounded corners" button off:
例えば、下図は、本来の赤い矩形を複製し、「丸め付き角も拡大・縮小」ボタンを押さずに、様ざまな縦横比で、何度か拡大及び縮小して作ったものである。

An example image

Note how the size and shape of the rounded corners is the same in all rectangles, so that the roundings align exactly in the top right corner where they all meet. All the dotted blue rectangles are obtained from the original red rectangle just by scaling in Selector, without any manual readjustment of the rounding handles.
全ての矩形で、丸め付き角の寸法及び形状が同一であるため、それらが集まる右上角では、丸めが正確に一致することに注意されたい。全ての青い破線矩形は、元の赤い矩形を、丸めハンドルの再調整を全くしないまま、セレクタにより拡大・縮小して得られたものである。

For a comparison, here is the same composition but now created with the "Scale rounded corners" button on:
比較のため、下に、構成は同一であるが、「丸め付き角も拡大・縮小」ボタンを押して作成したものを示す。

An example image

Now the rounded corners are as different as the rectangles they belong to, and there isn't a slightest agreement in the top right corner (zoom in to see). This is the same (visible) result as you would get by converting the original rectangle to a path (Ctrl+Shift+C) and scaling it as path.
矩形が異なると、その丸め付き角も異なっていることと、右上角で、僅かにズレが生じていること (拡大して確認されたい) [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]] に注意されたい。これと (視覚的に) 同じことが、元の矩形を経路変換し (Ctrl+Shift+C)、経路として拡大・縮小した時にも起こる。

Here are the shortcuts for the rounding handles of a rectangle:
以下は、矩形の丸めハンドルに対するショートカットである:

  • Drag with Ctrl to make the other radius the same (circular rounding).
    Ctrl を押しながらドラッグすると、他方の半径が同一になる (丸めが真円形になる)。
  • Ctrl+click to make the other radius the same without dragging.
    Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても、他方の半径が同一になる。
  • Shift+click to remove rounding.
    Shift+クリック では、丸めが除去される。

You may have noticed that the Rectangle tool's Controls bar shows the horizontal (Rx) and vertical (Ry) rounding radii for the selected rectangle and lets you set them precisely using any length units. The Not rounded button does what is says — removes rounding from the selected rectangle(s).
気が付かれているかもしれないが、矩形ツール制御バーには、選択されている矩形の水平方向丸め半径 (Rx) 及び垂直方向丸め半径 (Ry) が表示されており、任意の長さ単位を使って、その値を正確に指定できる。丸めなしボタンは、その名の通り、選択されている矩形 (複数可) から丸めを除去する。

[[訳註:"does what is says"は、おそらく "does what it says" の誤りらしいが、単純に「誤り」と言い切れないくらいネット上での用例が多い。。ネットをザッと検索した限りでは "does what is says"/"does what it says" は、"it does what is says on the tin"/"it does what is says on the tin" ("tin" 以外に can, box, さらには、packet, package, cover, label, bottle と云う変異例もある) と云う表現に基づいているらしい。「(商品が)包装に謳ってある機能・効能は確かに有する」と云うのが原義だろうが ("says" には「言いたいことを言ってくれるじゃないか」と云う受け手側の「下地」が窺えるが、それを踏まえて実際に使ってみたら「言うだけのことはしている」と云うのが典型的な囲繞文脈だろう)、用例は色色発展しているようだ。ただし、ここでは、「ボタンのラベルに書いてあることそのままに」と云うだけの意味。]]

An important advantage of these controls is that they can affect many rectangles at once. For example, if you want to change all rectangles in the layer, just do Ctrl+A (Select All) and set the parameters you need in the Controls bar. If any non-rectangles are selected, they will be ignored — only rectangles will be changed.
こうした制御手段の重要な利点は、多数の矩形を一度に扱えると云うことである。例えば、レイヤ中の全ての矩形を変更したい場合、Ctrl+A (全て選択) してから、制御バー中の所要のパラメータを設定しさえすればよい。矩形でないオブジェクトが選択されていても、それらは無視され、矩形のみが変化する。

Now let's look at the resize handles of a rectangle. You might wonder, why do we need them at all, if we can just as well resize the rectangle with Selector?
次は、矩形の寸法変更ハンドルである。セレクタでも矩形の寸法変更が可能なのに、そのようなことをする必要が一体あるのかと思われる方がいるかもしれない。

The problem with Selector is that its notion of horizontal and vertical is always that of the document page. By contrast, a rectangle's resize handles scale it along that rectangle's sides, even if the rectangle is rotated or skewed. For example, try to resize this rectangle first with Selector and then with its resize handles in Rectangle tool:
セレクタの問題点は、「水平」及び「垂直」と云う方向の概念が、常に文書のページに対するものであることなのである。これに対し、矩形の寸法変更ハンドルでは、矩形が回転していたり、歪んでいたりしても、その矩形の辺に沿って拡大・縮小が行なわれる。例えば、下図の矩形を、まずセレクタで寸法変更し、次いで、矩形ツールで寸法変更する実習をされたい: [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

Since the resize handles are two, you can resize the rectangle into any direction or even move it along its sides. Resize handles always preserve the rounding radii.
寸法変更ハンドルは2個あるので、矩形は如何なる方向にでも、寸法変更が可能である (寸法変更ハンドルは、矩形の辺に沿う方向でさえも動かすことができる)。方向ハンドルを動かしても、丸め半径は維持される。

[[訳註:後の方のセンテンスには、補足が必要だろう。寸法変更ハンドルが、丸めハンドルに接近しすぎると (つまり、どちらかの辺の長さを狭めすぎると)、丸め半径は維持しきれなくなって、減少する。あたかも、丸めハンドルが、寸法変更ハンドルにより押し退かされるようにして、動くのである。]]

Here are the shortcuts for the resize handles:
以下は、寸法変更ハンドルに対するショートカットである。

  • Drag with Ctrl to snap to the sides or the diagonal of the rectangle. In other words, Ctrl preserves either width, or height, or the width/height ratio of the rectangle (again, in its own coordinate system which may be rotated or skewed).
    Ctrl を押したままドラッグすると、寸法変更ハンドルのドラッグ方向が、矩形の辺方向又は対角線方向に仮止めされる。つまり、Ctrl が押されていると、矩形の幅、高さ、縦横比 (この場合も、回転又は歪んでいることがありうる独自の座標系においての話である) のうちの何れかが維持される。

[[訳註:"snap to" が訳しづらい。イメージとしては、「パチンと嵌まって止まる (但し、簡単に外せる)」感じなんだが...。「仮止めする」は苦し紛れの訳 (そのためもあって、このパラグラフの第1センテンスは、やや敷衍的に訳した)。ネットを検索すると、"snap to" そのまま使うほか、「に吸着」あるいは「スナップ」とされている例があったが、今ひとつ乗り切れない。なお、"Inkscape for Windows" では「スナップ」が採用されているようだ。]]

Here is the same rectangle, with the gray dotted lines showing the directions to which the resize handles stick when dragged with Ctrl (try it):
以下に、上に示したのと同じ矩形に加えて、Ctrl を押しながらドラッグするとハンドルが貼りつく方向を破線で示した図である(実習されたい)[[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]。

An example image

By slanting and rotating a rectangle, then duplicating it and resizing with its resize handles, 3D compositions can be created easily:
矩形を平行四辺形に潰したり、回転させたりしてから、複製し、寸法変更ハンドルで寸法を変更することで、立体的な構成を容易に形成することができる:

An example image

Here are some more examples of rectangle compositions, including rounding and gradient fills:
更に、下図は、丸め及びグラデーション付き塗り潰しをした矩形構成の例である:

An example image


Ellipses
楕円

The Ellipse tool (F5) can create ellipses and circles, which you can turn into segments or arcs. The drawing shortcuts are the same as those of the rectangle tool:
楕円ツール (F5) では、楕円と円とを作成することができる。また、こうした楕円と円からは、扇形や弧を作ることができる。描画におけるショートカットは、矩形ツールの時と同様:

[[訳註:ここでは、"segments" は「扇形」の意らしい。以下を参照のこと。]]

  • With Ctrl, draw a circle or an integer-ratio (2:1, 3:1, etc.) ellipse.
    Ctrl が押されていると、円か、整数比 (2:1, 3:1 等) の楕円が描かれる。
  • With Shift, draw around the starting point as center.
    Shift が押されていると、ドラッグし始めた点を中心として描画する。

Let's explore the handles of an ellipse. Select this one:
楕円のハンドルに就いて説明しよう。以下の図を選択されたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

Once again, you see three handles initially, but in fact they are four. The rightmost handle is two overlapping handles that let you "open" the ellipse. Drag that rightmost handle, then drag the other handle which becomes visible under it, to get a variety of pie-chart segments or arcs:
楕円を選択すると、矩形の場合と同じように、当初は3個のハンドルが見えるが、実際にはハンドルは4個ある。右端に現われるハンドルは、楕円を「開く」ための2個のハンドルが重なっているのである。そうした右端に現われるハンドルをドラッグしてから、その下から現われるの他方のハンドルをドラッグすると、円グラフで見られるような扇形や、あるいは弧が色色作られる。

An example image

To get a segment (an arc plus two radii), drag outside the ellipse; to get an arc, draginside it. Above, there are 4 segments on the left and 3 arcs on the right. Note that arcs are unclosed shapes, i.e. the stroke only goes along the ellipse but does not connect the ends of the arc. You can make this obvious if you remove the fill, leaving only stroke:
扇形 (弧と2本の半径) にするには、楕円の外側をドラッグすれば良い。にするには、楕円の内側をドラッグすれば良い。上図には、左側に4個の扇形があり、右側には3個の弧がある。弧は図形として閉ぢていない、つまり、運筆は楕円に沿って進んでいるだけで、弧の両端間を繋げていないことに、注意されたい。このことは、塗り潰しを除去して運筆だけを残すと、良くわかる:

[[訳註:「左側に4個の扇形があり、右側には3個の弧がある。」とは、「左半分に合計4個の扇形があり、右半分には合計3個の弧がある。」と云うこと。]]
[[訳註:"(the stroke) does not connect the ends of the arc" 「(運筆は)弧の両端間を繋げていない」とは、「弦」部分に運筆が存在しないと云うことを言いたいのだろう。]]

An example image

Note the fan-like group of narrow segments on the left. It was easy to create using angle snapping of the handle with Ctrl. Here are the arc/segment handle shortcuts:
上図の左側は、狭い扇形があつまって正に扇子のようになっている部分に注意されたい。これは、Ctrl を押すことで、ハンドルを一定角刻みで仮止めすれば簡単に作成できる。以下は、弧/扇形ハンドル用のショートカットである:

[[訳註:前に "snap to" を「仮止めする」と訳してあるので、ここでも "angle snapping" を「一定角刻みで仮止め」と訳しておく。]]

  • With Ctrl, snap the handle every 15 degrees when dragging.
    Ctrl が押された状態でドラッグすると、ハンドルが15度刻みで仮止めされる。
  • Shift+click to make the ellipse whole (not arc or segment).
    Shift+クリック すると、楕円全体が現われる (弧で扇形でもなくなる)。

The snap angle can be changed in Inkscape Preferences (the Steps tab).
仮止めで刻まれる角度は、Inkscape の「ユーザー設定」(の刻み値タブ) において変更することが可能である。

[[訳註:この翻訳文では "Inkscape Preferences" は 「Inkscape の『ユーザー設定』」、"Steps" は「刻み値」と訳す。"Inkscape for Windows" では、それぞれ「Inkscape の設定」と「変化の間隔」となっているようだ。]]

The other two handles of the ellipse are used for resizing it around its center. Their shortcuts are similar to those of the rounding handles of a rectangle:
楕円に付いている残りの2個のハンドルは、楕円の中心を基準とした寸法変更を行なうためのものである。これらのハンドルに対するショートカットは、矩形の場合と同様である:

  • Drag with Ctrl to make a circle (make the other radius the same).
    Ctrl が押さた状態でドラッグすると、真円が描かれる (他方の径の長さ [[訳者補足]] が同じになる)。
  • Ctrl+click to make a circle without dragging.
    Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても真円になる。

And, like the rectangle resize handles, these ellipse handles adjust the height and width of the ellipse in the ellipse's own coordinates. This means that a rotated or skewed ellipse can easily be stretched or squeezed along its original axes while remaining rotated or skewed. Try to resize any of these ellipses by their resize handles:
矩形寸法変更ハンドルにおけるのと同様、楕円での寸法変更ハンドルも、楕円の固有座標中で楕円の高さ及び幅の調整を行なっている。このことは、つまり、回転した、又は、歪んだ楕円であっても、その回転又は歪みを維持したままで、その本来の軸に沿って簡単に伸縮させることができると云うことである。次の図で、その楕円のどれでもよいから、寸法変更ハンドルを用いて、寸法変更する実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image


Stars
星形

Stars are the most complex and the most exciting Inkscape shape. If you want to wow your friends by Inkscape, let them play with the Star tool. It's endlessly entertaining— outright addictive!
星形は、Inkscape により作成される図形のなかで、最も複雑で最も刺激的である。もし友達から喝采を浴びたいのなら、星形ツールを使ってみることだ。際限なく愉しくて、本当にクセになる!

The Star tool can create two similar but distinct kinds of objects: stars and polygons. A star has two handles whose positions define the length and shape of its tips; a polygon has just one handle which simply rotates and resizes the polygon when dragged:
星形ツールは、似て非なる、星形と多角形と云う2種類のオブジェクトを形成する。星形は、その位置で、芒の長さと形状を規定する2個のハンドルを有するのに対し、多角形に付いているハンドルは、1個だけであり、それは単に、ドラッグされた際に多角形を回転及び寸法変更するためだけのものである。

An example image

In the Controls bar of the Star tool, first comes a checkbox to turn a star into the corresponding polygon and back. Next, a numeric field sets the number of vertices of a star or polygon. This parameter is only editable via the Controls bar. The allowed range is from 3 (obviously) to 1024, but you shouldn't try large numbers (say, over 200) if your computer is slow.
星形ツールの制御バーで、先頭にあるのは、星形を対応する多角形に変えたり、その逆を行なったりするチェックボックスである。次にあるのは、星形又は多角形の頂点数を指定するための数値入力フィールドである。このパラメータは、制御バーにおいてのみ編集が可能である。数値の入力可能範囲は3 (当然だ) から1024までであるが、利用中のコンピュータが非力なものであるなら大きい数値 (例えば200以上とか) は試みない方が良いだろう。

When drawing a new star or polygon,
新規の星形又は多角形を描画する際

  • Drag with Ctrl to snap the angle to 15 degree increments.
    Ctrl を押した状態でドラッグすると、15度刻みの角度で仮止めされる。

Naturally, a star is a much more interesting shape (though polygons are often more useful in practice). The two handles of a star have slightly different functions. The first handle (initially it is on a vertex, i.e. on a convex corner of the star) makes the star rays longer or shorter, but when you rotate it (relative to the center of the shape), the other handle rotates accordingly. This means you cannot skew the star's rays with this handle.
星形の方が、遥かに面白みのある図形であるのは自然なことだ (実際上は多角形の方が有用であるケースも多い)。星形の2個のハンドルは、僅かに異なる機能を有する。第1のハンドル (当初は、頂点、つまり星形の凸部をなす角にある) は、星の光芒を長くしたり短くしたりするためのものであって、これを (図形の中心に対して) 回転させると、他方のハンドルも対応して回転する。これは、つまり、このハンドルによっては星の光芒を歪ませることはできないと云うことである。

[[訳註:"rays" は「光芒」と訳しておく。"Inkscape for Windows" では「光線」と訳されいてるようだ。]]

The other handle (initially in a concave corner between two vertices) is, conversely, free to move both radially and tangentially, without affecting the vertex handle. (In fact, this handle can itself become vertex by moving farther from the center than the other handle.) This is the handle that can skew the star's tips to get all sorts of crystals, mandalas, snowflakes, and porcupines:
これと対照的に、他方のハンドル (当初は、二つの頂点の間の凹部にある) は、頂点ハンドルに影響を及ぼすことなく、半径方向にも接線方向にも自由に動くことができる。(実際、このハンドルは、中心からの距離を頂点ハンドルより離れた所まで移動することで、その自身が頂点となることが可能である。) このハンドルでは、星形の尖端部を歪ませて、あらゆる種類の、結晶形、曼荼羅形、雪片形、ヤマアラシ形を作り出すことができる:

[[訳註:原英文作成者が "mandala" と云う言葉を如何なる含意で使っているのか、ハッキリしないのだが、恐らく、下図の上側4個の図形中左から2番目のものなどが、その例なのではなかろうか。]]

An example image

If you want just a plain regular star without any such lacework, you can make the skewing handle behave as the non-skewing one:
こうした装飾の一切ない只の規則的な星形が必要ならば、このハンドルが歪みを形成しないようにすることもできる:

[[訳註:"the skewing" を、素直に訳すと日本語として意味が通じにくくなると思われるので、単に「この」と訳した。]]

  • Drag with Ctrl to keep the star rays strictly radial (no skew).
    Ctrl を押した状態でドラッグすると、星の光芒は厳密に半径方向に伸びる (歪みがなくなる)。
  • Ctrl+click to remove the skew without dragging.
    Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても歪みがなくなる。

As a useful complement for the on-canvas handle dragging, the Controls bar has the Spoke ratio field which defines the ratio of the two handles' distances to the center.
キャンパス上のハンドルをドラッグする操作を補足してものとして、制御バーには、スポーク比入力フィールドがあって、2個のハンドルのそれぞれから中心への距離の比を指定することができ、有用である。

Inkscape stars have two more tricks in their bag. In geometry, a polygon is a shape with straight line edges and sharp corners. In the real world, however, various degrees of curvilinearity and roundedness are normally present — and Inkscape can do that too. Rounding a star or polygon works a bit differently from rounding a rectangle, however. You don't use a dedicated handle for this, but
Inkscape が作成する星形には、まだ二つ「仕掛け」がある。幾何学上、多角形は、直線の縁とキチリと曲がる角とからなる生硬な形である。しかし、現実として、通常存在する「多角形」は、様ざまな程度に曲線的であったり、丸みを帯びていたりしているものだ。Inkscape も、そのようにできるのである。ただし、星形又は多角形に丸みを帯びさせるのは、矩形の場合と少し異なっており、そのための専用のハンドルは設けられておらず、

[[訳註:"tricks in the bag" (関連表現と思われるものに "the bag of tricks" がある) には、一種のニュアンスがあるが、この文脈では、気にすべきほどのことではあるまい (「まだまだあるぞ」ぐらいか)。]]

  • Shift+drag a handle tangentially to round the star or polygon.
    ハンドルを、接線方向に Shift+ドラッグ すると星形又は多角形に丸めが付き、
  • Shift+click a handle to remove rounding.
    ハンドルを Shift+クリック すると、丸めが除去される。

"Tangentially" means in a direction perpendicular to the direction to the center. If you "rotate" a handle with Shift counterclockwise around the center, you get positive roundedness; with clockwise rotation, you get negative roundedness. (See below for examples of negative roundedness.)
ここで「接線方向」とは、中心への方向とは直交する方向のことである。Shift を押した状態でハンドルを、中心に対し反時計回りに「回転」させると、正の丸めが付き、時計周りに回転させると、負の丸めが付く。(負の丸めが付いている例は、後の図を参照されたい。)

Here's a comparison of a rounded square (Rectangle tool) with a rounded 4-sided polygon (Star tool):
下図は、丸めを付けた矩形 (矩形ツールで作成) と、丸めを付けた4辺多角形 (星形ツールで作成) とを比較したものである:

An example image

As you can see, while a rounded rectangle has straight line segments in its sides and circular (generally, elliptic) roundings, a rounded polygon or star has no straight lines at all; its curvature varies smoothly from the maximum (in the corners) to the minimum (mid-way between the corners). Inkscape does this simply by adding collinear Bezier tangents to each node of the shape (you can see them if you convert the shape to path and examine it in Node tool).
見て分かるように、丸めを付けた矩形にはその辺に直線部分があり、円形 (一般的には楕円形) の丸めが付いているのに対し、丸めの付いた多角形又は星形は、直線部分が全くなく、その曲率は、最大値 (角にある) から最小値 (角と角との中間にある) へと滑らかに変化している。Inkscape では、これが、図形の各ノードに共線的ベジエ接線を付加するだけで実現している (このことは、図形を経路に変換してからノード・ツールで見てみると分かる)。

[[訳註:"collinear Bezier tangents" は「共線的ベジエ接線」と訳しておく。]]

The Rounded parameter which you can adjust in the Controls bar is the ratio of the length of these tangents to the length of the polygon/star sides to which they are adjacent. This parameter can be negative, which reverses the direction of tangents. The values of about 0.2 to 0.4 give "normal" rounding of the kind you would expect; other values tend to produce beautiful, intricate, and totally unpredictable patterns. A star with a large roundedness value may reach far beyond the positions of its handles. Here are a few examples, each indicating its roundedness value:
制御バー中に表示されていて、調整可能なパラメータである丸めは、こうした接線の長さと、接線に隣接する多角形/星形の辺の長さと比なのである。このパラメータは負の値を取りうるが、これは接線の方向が逆転していると云うことである。値が 約 0.2 乃至 0.4 であると、「通常」の丸めとして期待されるであろう種類のものが得られるが、その他の値では、「美しい」とか、「複雑な」とか、「全く思いもかけない」などのパターンを作り出す傾向がある。丸めの値が大きい星形は、ハンドルの位置を遥かに超えて延びることある。以下に、その例を示すが、それぞれに付いているのは丸めの値である:

An example image

If you want the tips of a star to be sharp but the concaves smooth or vice versa, this is easy to do by creating an offset (Ctrl+J) from the star:
星形で、突端は角立っているが凹部は滑らかにしたいとか、その逆の方が良いとか云う場合でも、その星形からオフセット (Ctrl+J) を作れば簡単にできる:

[[訳註:ショートカット Ctrl+J は、オフセットに対するのものではなくて、動的オフレットに対するものである。 また、下図は、そのキャプションに従う限り、単なるオフセットではなく連携オフセット (ショートカットは Ctrl+Alt+J) で作成されたものである。たしかに、連携オフセットでないと、自然には、このような図柄にはならないだろう。もっとも、既にビットマップ化されているので、このような穿鑿は余り意味を持たないが...]]

An example image

Shift+dragging star handles in Inkscape is one of the finest pursuits known to man. But it can get better still.
星形のハンドルを Shift+ドラッグ することは、人間が知る最高の娯楽の一つである。しかし、更に優れたものにすることができる。

[[訳註:ハハハ、大袈裟だね。なお、"man" は無冠詞なので、人間一般、人類一般を示す。]]

To closer imitate real world shapes, Inkscape can randomize (i.e. randomly distort) its stars and polygons. Slight randomization makes a star less regular, more humane, often funny; strong randomization is an exciting way to obtain a variety of crazily unpredictable shapes. A rounded star remains smoothly rounded when randomized. Here are the shortcuts:
実在の形状に一層似せるために、Inkscape は、その星形及び多角形をランダム化させる (無作為的に歪める) ことができる。僅かにランダム化することで、星形が規則性から逸脱し、ヨリ人間味があり、そして、しばしば滑稽なものになる。強いランダム化は、度外れて思いもかけない一連の形状を産み出して、ワクワクさせられる。丸められた星形は、ランダム化されても滑らかな丸めが付いている。以下は、そのショートカットである:

[[訳註:"randomize" は「ランダム化(する)」と訳す。気に入らないが、適訳が思いつかない。なお、"Inkscape for Windows" でも「ランダム化」となっている。]]

  • Alt+drag a handle tangentially to randomize the star or polygon.
    ハンドルを接線方向に Alt+ドラッグ すると、星形又は多角形はランダム化する。
  • Alt+click a handle to remove randomization.
    Alt+クリック すると、ランダム化が除去される。

As you draw or handle-drag-edit a randomized star, it will "tremble" because each unique position of its handles corresponds to its own unique randomization. So, moving a handle without Alt re-randomizes the shape at the same randomization level, while Alt-dragging it keeps the same randomization but adjusts its level. Here are stars whose parameters are exactly the same, but each one is re-randomized by very slightly moving its handle (randomization level is 0.1 throughout):
ハンドル位置とランダム化とが一対一に対応するため、星形をランダム化描画したり、そのハンドルをドラッグして編集する際には、図形が「震える」。だから、Alt を押さずにハンドルを動かすと、その図形は同じランダム化レベルで再ランダム化されていくが、Alt を押した状態でドラッグすると、ランダム化対象は同一に維持されるが、ランダム化レベルは調整される。下図は、パラメータが正確に同一であるが、それぞれハンドルを非常に僅かに動かして再ランダム化を行なっている星形である (ランダム化水準は、全て 0.1 である。)

An example image

And here is the middle star from the previous row, with the randomization level varying from -0.2 to 0.2:
そして下図は、上に並んだ星形のうちの真中の星形を、ランダム化レベルを -0.2 から 0.2 に変化させてあるものである。

An example image
[[訳註:直上の図中、右から2番目の星形が、一つ前の図の真中の星形に一致することに (なぜなら、「一つ前の図」は「ランダム化レベル 0.1」だから) に注意。 ]]

Alt+drag a handle of the middle star in this row and observe as it morphs into its neighbors on the right and left — and beyond.
この列の真中の星形のハンドルを Alt+ドラッグ して、その形状が右側及び左側に並んでいる図形へと、そして、それをこえて更に変化していくことを実際に体験されたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

You will probably find your own applications for randomized stars, but I am especially fond of rounded amoeba-like blotches and large roughened planets with fantastic landscapes:
ランダム化された星形の応用は、読者自身が見いだされるであろうが、(原文)筆者の特別のお気に入りは、丸めの付いたアメーバ状の「染み」と、大きな惑星のゴツゴツした空想的な風景である。

An example image


Spirals
螺旋

Inkscape's spiral is a versatile shape, and though not as immersing as the star, it is sometimes very useful. A spiral, like a star, is drawn from the center; while drawing as well as while editing,
Inkscape の螺旋は、星形のように人の心を奪うと云った所はないものの、多くの用途があり、極めて有用なことがある。螺旋は、星形と同様中心から描画されるが、描画中及び編集中ともに:

  • Ctrl+drag to snap angle to 15 degree increments.
    Ctrl+ドラッグ すると、15度刻みの角度で仮止めされる。

Once drawn, a spiral has two handles at its inner and outer ends. Both handles, when simply dragged, roll or unroll the spiral (i.e. "continue" it, changing the number of turns). Other shortcuts:
描画された螺旋には、その内端と外端との2個のハンドルがある。両ハンドルとも、ドラッグされるだけで、螺旋を巻いたり解いたりする (つまり、ドラッグし続けると、螺旋の巻き数を変える)。他のショートカットとしては:

Outer handle:
外端のハンドルに対して:

  • Shift+drag to scale/rotate around center (no rolling/unrolling).
    Shift+ドラッグ すると、中心に対して拡大・縮小/回転が起こる (延伸/減縮は起こらない)。
  • Alt+drag to lock radius while rolling/unrolling.
    Alt+ドラッグ すると、半径を固定して、延伸/縮減する。

Inner handle:
内端のハンドルに対して:

  • Alt+drag vertically to converge/diverge.
    縦方向に Alt+ドラッグ すると、巻き締まりが強くなったり/巻き締まりが緩くなったりする。
  • Alt+click to reset divergence.
    Alt+クリック すると、巻き締まりがリセットされる。
  • Shift+click to move the inner handle to the center.
    Shift+クリック すると、内側のハンドルが中心へと移動する。

[[訳註:"vertically" (「縦方向」) とは、文書 (スクリーン) の縦方向の意。]]

The divergence of a spiral is the measure of nonlinearity of its winds. When it is equal to 1, the spiral is uniform; when it is less than 1 (Alt+drag upwards), the spiral is denser on the periphery; when it is greater than 1 (Alt+drag downwards), the spiral is denser towards the center:
螺旋の巻き締まりとは、螺旋の巻き方が一様であるかどうかを表わしている。その値が1に等しい時は、螺旋は一様である。1未満の時 (上方に Alt+ドラッグ) は、螺旋は周辺近くで巻きが締まる。1より大きい時 (下方に Alt+ドラッグ) は、中心方向に巻きが締まる。

An example image

The maximum number of spiral turns is 1024.
螺旋の巻き数の最大値は1024である。


Just as the Ellipse tool is good not only for ellipses but also for arcs (lines of constant curvature), the Spiral tool is useful for making curves of smoothly varying curvature. Compared to a plain Bezier curve, an arc or a spiral is often more convenient because you can make it shorter or longer by dragging a handle along the curve without affecting its shape. Also, while a spiral is normally drawn without fill, you can add fill and remove stroke for interesting effects.
楕円ツールが楕円ばかりでなく弧 (一定の曲率を有する線) にも有効であったのと丁度同じに、螺旋ツールは、曲率が滑らかに変化する曲線を作成するのに有用である。単純なベジエ曲線と比較して、弧又は螺旋は、その形状に影響を及ぼすことなく曲線に沿ってハンドルをドラッグするなら伸ばしたり縮めたりすることができるので、ヨリ便利であることが多い。また、螺旋は通常塗り潰しをしないで描画されるが、塗り潰しを行なってから運筆を除去することで、面白い効果をえることができる。

An example image

Especially interesting are spirals with dotted stroke — they combine the smooth concentration of the shape with regular equispaced marks (dots or dashes) for beautiful moire effects:
特に興味深いのは、運筆が破線であるような螺旋である。それにより、図形の滑らかな集中と、規則的に等間隔に並んだマーク (点又はダッシュ) とが組み合わさって、美しいモアレ効果が生じる。

An example image


Conclusion
結び

Inkscape's shape tools are very powerful. Learn their tricks and play with them at your leisure — this will pay off when you do your design work, because using shapes instead of simple paths often makes vector art faster to create and easier to modify. If you have any ideas for further shape improvements, please contact the developers.
Inkscape の造形ツールは非常に強力である。その仕掛けを学んで、時間が空いた折りに楽しんでいただきたい。そうすることが、デザイン作業において、役に立つことになる。なぜなら、単なる経路の代わりに図形を利用すると、ベクター・アートはヨリ早く作成でき、ヨリ簡単に編集できることが多くなるからである。造形の改良法に就いて何かアイデアをお持ちなら、開発者にご報告下さい。

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2007年7月23日 (月)

"Inkscape tutorial:Advanced" 訳文

以下は、"Inkscape tutorial: Advanced" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update: Sat Apr 30 20:02:39 GMT 2005) の訳文である。

この文書は、[nouse: "Inkscape tutorial:Basic" 訳文] (2007年7月18日[水]) で翻訳した、"Inkscape tutorial:Basic" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update:Sat Apr 30 20:00:45 GMT 2005) と一体をなしており、やはり、翻訳に著作権上の問題は発生しないと信じる。

Inkscape tutorial:Advance
Inkscape 教程:上級

This tutorial covers copy/paste, node editing, freehand and bezier drawing, path manipulation, booleans, offsets, simplification, and text tool.
本教程では、コピー/貼り付けと、ノード編集と、手書き描画及びベジエ曲線描画と、経路操作と、ブール演算と、オフセットと、簡略化と、テキスト・ツールとを扱う。

[[訳註:"freehand (drawing)" は「手書き(描画)」と訳しておく。"Inkscape for Windows" では「フリーハンド」になっている。「フリーハンド」が悪いとは思わない。場合によっては「フリーハンド」の方が良い文脈も存在することも承知している。ただ、この場合は、どちらとも言えず微妙。そう云う時は、所謂「外来語」風の言い方を避けるように私はしている。]]
[[訳註:"path" は「経路」と訳す。ちなみに "Inkscape for Windows" では「パス」とされている。]]
[[訳註:"booleans" は「ブール演算」と訳しておいた。]]

Use Ctrl+arrows, mouse wheel, or middle button drag to scroll the page down. For basics of object creation, selection, and transformation, see the Basic tutorial in Help > Tutorials.
以下ページのスクロールには、Ctrl+矢印マウス・ホイール中央ボタン・ドラッグ などを利用されたい。 [[訳註:オリジナルの「ページ」用の注意なので抹消しておくが、ブラウザ/ユーザー・エージェントの設定に応じて、このブログでも同様にページ・スクロールは起こる筈である。]]


Pasting techniques
貼り付け技法

After you copy some object(s) by Ctrl+C or cut by Ctrl+X, the regular Paste command (Ctrl+V) pastes the copied object(s) right under the mouse cursor or, if the cursor is outside the window, to the center of the document window. However, the object(s) in the clipboard still remember the original place from which they were copied, and you can paste back there by Paste in Place (Ctrl+Alt+V).
何らかのオブジェクトを Ctrl+C でコピーしたり Ctrl+X で切り取りしたりした後、通常のコマンドである 貼り付け (Ctrl+V) を使うなら、コピーされていたオブジェクトは、マウス・カーソルの位置に貼り付けられる (ただし、マウス・カーソルがウィンドウ外にある場合には、文書ウィンドウの中央に貼り付けられる)。しかし、クリップボード内のオブジェクトの方は、コピーが行なわれた元の位置を憶えているから、「元あった位置に貼り付け」(Ctrl+Alt+V) を行なうと、オブジェクトを貼り戻すことができる。

[[訳註:"Paste in Place" は、上記の如き含意であるので「元あった位置に貼り付け」と訳した。ちなみに "Inkscape for Windows" では「同じ場所に貼り付け」となっていてる。なお、"place from which they were copied" とあるので、一応「コピーが行なわれた元の位置」と云う訳し方をしたが、[コピー及び貼り付け] の後で、単に元あった位置に貼り付け (Ctrl+Alt+V) ても、見かけ上何も起こらないが、勿論、オブジェクトは、謂わば二重になる。元の位置には「旧」オブジェクトが残ったままで、その上に「新」オブジェクトを貼り付けることになるからだ。従って、上記パラグラフ末尾の「オブジェクトを貼り戻す」は、微妙にミスリードする可能性がありうる。
これに対し、例えば [切り取り及び貼り付け] を行なった後に、元あった位置に貼り付け (Ctrl+Alt+V) るなら、元の位置にオブジェクトが復活する。また、[コピー及び貼り付け] の後、オリジナルのオブジェクトを移動してから、元あった位置に貼り付け (Ctrl+Alt+V) るなら、やはり元の位置にオブジェクトのコピーが貼られるので、都合3つのオブジェクトが見えるようになる。
おそらく、上記パラグラフ末尾は、「コピーが行なわれた元の位置を憶えているから、「元あった位置に貼り付け」(Ctrl+Alt+V) ることもできる」とした方が良いだろう。]]

Yet another command, Paste Style (Shift+Ctrl+V), applies the style of the (first) object on the clipboard to the current selection. The "style" thus pasted includes all the fill, stroke, and font settings, but not the shape, size, or parameters specific to a shape type, such as the number of tips of a star.
様式の貼り付け (Shift+Ctrl+V) と云う別のコマンドもあるが、これは、クリップボードに残っている(前回の)オブジェクトの様式を、現時点で選択されているオブジェクトに適用すると云うものである。このコマンドでは、「塗り潰し」、「運筆」、「フォント設定」の全「様式」が貼り付けられるが、「形状」、「寸法」、「形状種を特定するパラメータ(星の芒数等)」などは貼り付けられない。

[[訳註:"tips of a star" は「(星の)芒」と訳しておく。ちなみに、所謂「ダビデの星」は「六芒星」、Pentagram あるいは安倍晴明桔梗紋は「五芒星」とも呼ばれる。 ]]

Note that Inkscape has its own internal clipboard; it does not use the system clipboard except for copying/pasting text by the Text tool.
Inkscape には自前の内部クリップボードがあることに注意されたい:Inkscape は、テキスト・ツールにおけるコピー/貼り付け以外では、システムのクリップボードを利用しないのである。


Drawing freehand and regular paths
手書き描画と規則的経路描画

The easiest way to create an arbitrary shape is to draw it using the Pencil (freehand) tool (F6):
自由な形状を作成する最も簡単な方法は、鉛筆 (手書き) ツール (F6) を用いることである:

An example image

If you want more regular shapes, use the Pen (Bezier) tool (Shift+F6):
ヨリ規則性のある図形を描きたいのなら、ペン (ベジエ) ツール (Shift+F6) を用いられたい:

An example image

With the Pen tool, each click creates a sharp node without any curve handles, so a series of clicks produces a sequence of straight line segments. Click and drag creates a smooth Bezier node with two collinear opposite handles. Press Shift while dragging out a handle to rotate only one handle and fix the other. As usual, Ctrl limits the direction of either the current line segment or the Bezier handles to 15 degree increments. Pressing Enter finalizes the line, Esc cancels it. To cancel only the last segment of an unfinished line, press Backspace.
ペン・ツールでは、クリック を行なう度に、曲線ハンドルのない、角が付いたノードが作られるため、一連のクリックが行なわれると、一連の直線分の列が形成される。クリック・アンド・ドラッグ を行なうと、両側にハンドルが付いた直線分の中ほどに滑らかなベジエ・ノードが形成される。ハンドルをドラッグ中に Shift を押すと、他方のハンドルが固定されて 中心となり、ドラッグ中の [[訳者補足]] ハンドル一つだけが回転するようになる。例によって、Ctrl が押されると、編集中の線分又はベジエ・ハンドルの方向は15度刻みに制限される。入力キー を押すことで線形成は完了するが、完了以前に [[訳者補足]] Esc の方が押されると、線形成が取り消される。完了していない線の最後の線分だけを取り消すには、Backspace を押せば良い。

[[訳註:"node" は、普通に「ノード」と訳しておくが、僅かばかりの不満がある。]]

In both freehand and bezier tools, the currently selected path displays small square anchors at both ends. These anchors allow you to continue this path (by drawing from one of the anchors) or close it (by drawing from one anchor to the other) instead of creating a new one.
手書きツールにおいても、ベジエ・ツールにおいても、現時点で選択されている経路には、両端に小さい正方形の アンカーが表示される。こうしたアンカーにより、新経路を作成することなく、(アンカーの一方から描画を続けることで) 経路を伸ばしたり、(一方のアンカーから他方のアンカー迄描画することで) 経路を閉ぢたりすることができる。

Editing paths
経路編集

Unlike shapes created by shape tools, the Pen and Pencil tools create what is called paths. A path is a sequence of straight line segments and/or Bezier curves which, as any other Inkscape object, may have arbitrary fill and stroke properties. But unlike a shape, a path can be edited by freely dragging any of its nodes (and not just predefined handles). Select this path and switch to Node tool (F2):
造形ツールで形成される図形とは異なり、ペン・ツール及び鉛筆ツールが形成するのは、経路と呼ばれるものである。経路とは、(他の全ての Inkscape オブジェクトと同様) 塗り潰し及び運筆に就いて任意の規定値が可能な一連の直線分及び/又はベジエ曲線のことである。ただし、図形とは異なり、経路では、その (所定のものであるハンドルとは、やや異なり) 任意のノードを自由にドラッグすることでできて、それにより編集が可能である。以下の経路を選択して、ノード・ツールに切り替えてみて頂きたい (F2) [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]:

[[訳註:ここでは "properties" は「規定(値)」と訳しておく。]]

An example image

You will see a number of gray square nodes on the path. These nodes can be selected by click, Shift+click, or by dragging a rubberband —exactly like objects are selected by the Selector tool. Selected nodes become highlighted and show their node handles — one or two small circles connected to each selected node by straight lines.
経路を選択した後、ノード・ツールに (F2) 切り替えると [[上記削除に対応した訳者補足]] 経路上に幾つかの灰色の正方形をしたノードが見える筈である。こうしたノードは、セレクタ・ツールにより、オブジェクト選択の場合と全く同様にして、クリックShift+クリック、或いは、「輪ゴム」を ドラッグ することで 選択可能である。選択されたノードはハイライトされ、ノードハンドル (選択された各ノードに直線で結ばれた1個又は2個の小円) が表示されるようになる。

[[訳註:この翻訳文では "node handles" を「ノードハンドル」と訳してあるが、"Inkscape for Windows" では「コントロールハンドル」とされているようだ。]]
[[訳註:上記パラグラフでは、「ノードハンドル」が「選択された各ノード」に直線で結ばれるとされているが、そうとは限らないようだ。選択されていないノードに就いても (特に、選択されたノードに隣接するノードの場合は) ノードハンドルが表示されるのが常のようである。]]

Paths are edited by dragging their nodes and node handles. (Try to drag some nodes and handles of the above path.) Ctrl works as usual to restrict movement and rotation. The arrow keys, Tab, [, ], <, > keys with their modifiers all work just as they do in selector, but apply to nodes instead of objects. You can delete (Del) or duplicate (Shift+D) selected nodes. The path can be broken (Shift+B) at the selected nodes, or if you select two endnodes on one path, you can join them (Shift+J).
経路は、ノード及びノードハンドルを ドラッグ することで編集される。(上記の経路に就いて、ノード及びハンドルを幾つかドラッグされてみられたい) [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]] 例によって Ctrl が押されていると、移動及び回転が制限される。矢印Tab[]<> キーのそれぞれは、その機能が修飾される場合も含めて、やはりセレクタにおけるのと同様な (対象がオブジェクトではなくてノードになる訣だが) 働きをする。選択されたノードは、削除 (Del) することも、複製 (Shift+D) することも可能である。経路は、選択されたノード (複数可) で切断 (Shift+B) することもできれば、同一経路の両端のノードを選択するなら、それを結びつけることもできる (Shift+J)。

[[訳註:"with their modifiers" は「その機能が修飾される場合も含めて」と訳してあるが、分かりづらいと思う。要するに、CtrlAlt が押されることによる機能の変化のことだと云うのが訳者の理解。]]

A node can be made cusp (Shift+C), which means its two handles can move independently at any angle to each other; smooth (Shift+S), which means its handles are always on the same straight line (collinear); and symmetric (Shift+Y), which is the same as smooth, but the handles also have the same length.
ノードは 尖点にすること (Shift+C) ができる。これは、つまり、その両ハンドルが独立して動けるので、相互の角度が任意に決められると云うことである。また、ノードは 平滑点にすること (Shift+S) も可能である。これは、つまり、そのハンドルが常に同一直線上にある (共線的) と云うことである。さらに、ノードは対称的にすること (Shift+Y) もできる。これは、平滑点であって、更に両方のハンドルが同一の長さを有すると云うことである。

Also, you can retract a node's handle altogether by Ctrl+clicking on it. If two adjacent nodes have their handles retracted, the path segment between them is a straight line. To pull out the retracted node, Shift+drag away from the node.
また、ノードハンドルは、その上で Ctrl+クリック を行なうことで、退避させることができる。隣り合う2個のノードのハンドルが退避している場合、そのノード間の経路区間は直線分となる。退避しているノード・ハンドル [[訳者補足]] を引き出すには、ノードから Shift+ドラッグ を行なえばよい。


Subpaths and combining
部分経路及び結合

A path object may contain more than one subpath. A subpath is a sequence of nodes connected to each other. (Therefore, if a path has more than one subpath, not all of its nodes are connected.) Below left, three subpaths belong to a single compound path; the same three subpaths on the right are independent path objects:
経路オブジェクトは、複数の部分経路からなることがある。部分経路は、互いに繋がりあった一連のノードからなる。(従って、ある経路が複数の部分経路からなる場合には、そのノードの全てが繋がりあっているとは限らない。)左下図に示すのは、3つの部分経路が単一の複合経路に属すると云うものである:右側には、同じ3つの部分経路が独立した経路オブジェクトである場合を示す: [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除。なお、削除部分中、右側の図に就いての上記の説明は正しくない(少なくとも混乱している)。この文脈で、右側の図が、「3つの独立した経路」からなると言うばあいには、同じ図が「3つの部分経路」と云う呼び方はできない筈だからだ。]]

An example image

Note that a compound path is not the same as a group. It's a single object which is only selectable as a whole. If you select the left object above and switch to node tool, you will see nodes displayed on all three subpaths. On the right, you can only node-edit one path at a time.
複合経路は、グループとは同じではないので注意されたい。複合経路は、全体としてのみ選択が可能な単一のオブジェクトである。もし、左上図のオブジェクトを選択し、ノード・ツールに切り替えると、3つの部分経路全てのノードが表示されることになる。右側の図では、一度に一つの経路しか編集できない。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除。]]

Inkscape can Combine paths into a compound path (Ctrl+K) and Break Apart a compound path into separate paths . Try these commands on the above examples. Since an object can only have one fill and stroke, a new compound path gets the style of the first (lowest in z-order) object being combined.
Inkscape では、複数の経路を複合経路に結合 (Ctrl+K) することもできれば、複合経路を別個の経路に分離 (Shift+Ctrl+K) することもできる。上記の図において、これらのコマンドを実習されたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]] 1個のオブジェクトは、一組の塗り潰し・運筆規定値しか持ちえないので、新たに形成される複合経路は、結合されるオブジェクトのうち最初の (Z順位が一番低い) オブジェクトのスタイルを獲得する。

When you combine overlapping paths with fill, usually the fill will disappear in the areas where the paths overlap:
塗り潰しがあって上下重なっている経路を結合すると、通常は、経路が重なっている領域では、塗り潰しは消えてしまう。

An example image

This is the easiest way to create objects with holes in them. For more powerful path commands, see "Boolean operations" below.
これは、内部に穴のあるオブジェクトを作成する最も簡単な方法である。ヨリ強力な経路に対するコマンドに就いては、後述の「ブール演算」を参照されたい。


Converting to path
経路への変換

Any shape or text object can be converted to path (Shift+Ctrl+C). This operation does not change the appearance of the object but removes all capabilities specific to its type (e.g. you can't round the corners of a rectangle or edit the text anymore); instead, you can now edit its nodes. Here are two stars — the left one is kept a shape and the right one is converted to path. Switch to node tool and compare their editability when selected:
全ての図形オブジェクト又はテキスト・オブジェクトは、経路への変換 (Shift+Ctrl+C) が可能である。この操作では、オブジェクトの外見は変化しないが、そのオブジェクト種に固有の全ての規定性がなくなってしまう (例えば、矩形の角を丸めるとか、テキスト編集とかは不可能になる)。その代わり、経路ノードの編集ができるようになる。以下に、2つの星形 (左側は、図形のままのもの、右側は、経路に変換したもの) を示す。ノードツールに切り替えて、選択した際に、それらにどのような編集を行ないうるのかを比較されたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

Moreover, you can convert to a path ("outline") the stroke of any object. Below, the first object is the original path (no fill, black stroke), while the second one is the result of the Stroke to Path command (black fill, no stroke):
更に、任意のオブジェクトの運筆は、経路 (「輪郭」) に変換可能である。下図で、1番目のオブジェクトは、本来の経路 (塗り潰しはなく、運筆が黒いもの) であり、2番目のオブジェクトは、「運筆を経路へ」コマンドを適用した結果である (黒く塗り潰したもので、運筆ではない)。 [[訳註:この翻訳文では確認不可能なので削除]]

[[訳註:"Inkscape for Windows" では「運筆を経路へ」コマンドのショートカットキーは Ctrl+Alt+C。]]

An example image


Boolean operations
ブール演算

The commands in the Path menu let you combine two or more objects using boolean operations:
経路メニュー中のこのコマンドによると、ブール演算による複数のオブジェクトの結合が可能になる。

An example image

The keyboard shortcuts for these commands allude to the arithmetic analogs of the boolean operations (union is addition, difference is subtraction, etc.). The Difference and Exclusion commands can only apply to two selected objects; others may process any number of objects at once. The result always receives the style of the bottom object.
これらのコマンドのキーボード・ショートカットは、ブール演算に対応する算術的演算 (「合併 (union)」は「加算 (addition)」であり、「差分 (difference)」は「減算 (subtraction)」であり、...など) が連想されるものになっている。差分非共通分 (exclusion) とは、選択されたオブジェクト2個に対してのみに適用可能である。他の演算は、同時に任意個数のオブジェクトに適用しうる。その演算結果は、最も背面にあるオブジェクトのスタイルを継承する。

[[訳註:訳語として、ありがちなブール代数用語語を用いると、文章の意味が取りづらくなる恐れがあるので、それは避けた。なお、"Inkscape for Windows" では、"union" は「統合」、"difference" は「差分」、"exclusion" は「排他」になっている。]]
[[訳註:本文中にキーボード・ショートカットに対する具体的言及がないが、例図のキャプションには表示されている。]]

The result of the Exclusion command looks similar to Combine (see above), but it is different in that Exclusion adds extra nodes where the original paths intersect. The difference between Division and Cut Path is that the former cuts the entire bottom object by the path of the top object, while the latter only cuts the bottom object's stroke and removes any fill (this is convenient for cutting fill-less strokes into pieces).
非共通分コマンドの結果は、結合コマンドの結果 (以前の図参照) に似ているが、異なっているのは、非共通分コマンドは、元の経路が交差する位置にノードを補足することにある。分割経路切断との相違点は、分割が前面オブジェクトの経路により、背面オブジェクト全体を区切るのに対し、経路切断では、背面オブジェクトの運筆のみが切断され、塗り潰しが全て除去される点にある (これは、塗り潰しのない運筆を、幾つかの部分に寸断するのに便利である)。

[[訳註:上記パラグラフで「以前の図」とは「部分経路及び結合」における図のこと。]]
[[訳註:上記の経路切断の例図では、経路がズレているが、これは切断を強調するための図解であって、実際には経路はズレない。]]

Inset and outset
収縮及び膨張

[[訳註:"Inset" 及び "outset" の巧い「訳語」が思いつかない。取り敢えず、それぞれ「収縮」及び「膨張」と訳しておく。ちなみに "Inkscape for Windows" では「インセット」及び「アウトセット」。]]

Inkscape can expand and contract shapes not only by scaling, but also by offsetting an object's path, i.e. by displacing it perpendicular to the path in each point. The corresponding commands are called Inset (Ctrl+() and Outset (Ctrl+)). Shown below is the original path (red) and a number of paths inset or outset from that original:
Inkscape では、寸法変更 (scaling) 以外にも、オブジェクトの経路をオフセットさせることで、つまり、経路の各点を、経路に対し直角方向にずらすことで、図形を拡大したり縮小したりすることができる。そうした縮小と拡大に対応するコマンドは、収縮 (Ctrl+() と膨張 (Ctrl+)) と呼ばれる。下には、ある経路 (赤色) を収縮及び膨張させた経路を幾つか示してある。

[[訳註:"offset" の訳も難しい。「オフセット」としておく。"Inkscape for Windows" でも「オフセット」とされている。]]

An example image

The plain Inset and Outset commands produce paths (converting the original object to path if it's not a path yet). Often, more convenient is the Dynamic Offset (Ctrl+J) which creates an object with a draggable handle (similar to a shape's handle) controlling the offset distance. Select the object below, switch to the node tool, and drag its handle to get an idea:
収縮コマンド及び膨張コマンドは、(元のオブジェクトが経路でない場合は、それを経路に変換してから) 経路を生成すると云うだけのものである。しかし、オフセット距離を制御する (図形のハンドルと類似する) ドラッグ可能なハンドルが付いたオブジェクトを形成する動的オフセット (Ctrl+J) の方が便利であることが多い。以下のオブジェクトを選択し、ノード・ツールに切り替えてから、ハンドルをドラッグしてみて感じを掴んでみて頂きたい: [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

[[訳註:この翻訳文での "dynamic offset" の訳語は「動的オフセット」。"Inkscape for Windows" では「ダイナミックオフセット」となっている。]]

An example image

[[訳註:この例図はかすれて見づらいが、翻訳原文書 ("Inkscape tutorial: Advanced") の段階でこのようになっている。]]

Such a dynamic offset object remembers the original path, so it does not "degrade" when you change the offset distance again and again. When you don't need it to be adjustable anymore, you can always convert an offset object back to path.
こうした動的オフセット・オブジェクトは、最初の経路を記憶しているため、何度オフセット距離を変更しても「劣化」することはない。調整を行なう必要がなくなったら何時でも、オフセットされたオブジェクトを経路に戻すことが可能である。

Still more convenient is a linked offset, which is similar to the dynamic variety but is connected to another path which remains editable. You can have any number of linked offsets for one source path. Below, the source path is red, one offset linked to it has black stroke and no fill, the other has black fill and no stroke.
更に便利なのは、動的オフセットに類似するが、編集可能な他の経路と結びついていると云う連携オフセットである。元になる経路一つに対して、連携オフセットは幾つでも作ることが可能である。下には、赤い色の元の経路と、運筆が黒く塗り潰しがない連携オフセットと、塗り潰しが黒く運筆がない連携オフセットとを示してある。

[[訳註:"linked offset" は「連携オフセット」と訳す。これに関連して、この文脈での "connected" は「結びついている」と訳しておく。なお、"Inkscape for Windows" では "linked offset" は「リンクオフセット」とされている。キーボード・ショートカットは Ctrl+Alt+J]]

Select the red object and node-edit it; watch how both linked offsets respond. Now select any of the offsets and drag its handle to adjust the offset radius. Finally, note how moving or transforming the source moves all offset objects linked to it, and how you can move or transform the offset objects independently without losing their connection with the source.
以下の図面で、赤い色をしたオブジェクトを選択して、それを編集してみて、二つの連携オフセットの両方がどのように対応して変わるかを見られたい。オフセットのどちらか (どちらでもよいが) を選択し、そのハンドルをドラッグして、オフセット半径を調節されてみられたい。最後に、元のオブジェクトを移動・変形すると、連携オフセットの全てが動くこと、及び元のオブジェクトとの結び付きを失うことなく、オフセット・オブジェクトを独立して移動・変形することができることに注意されたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image


Simplification
簡略化

The main use of the Simplify command (Ctrl+L) is reducing the number of nodes on a path while almost preserving its shape. This may be useful for paths created by the Pencil tool, since that tool sometimes creates more nodes than necessary. Below, the left shape is as created by the freehand tool, and the right one is a copy that was simplified. The original path has 28 nodes, while the simplified one has 17 (which means it is much easier to work with in node tool) and is smoother.
簡略化コマンド (Ctrl+L) の主な用途は、経路の形状をほぼ維持しつつ、経路のノード数を減らすことにある。鉛筆ツールにより形成された経路は、必要以上にノードが作られていることがあるから、このコマンドは鉛筆ツールにおいて有用となりうる。下の図において、左側の図形は、手書きツールで作成したものであり、右側の図形は、簡略化したその写しである。元の経路は28のノードがあったが、簡略化した方の経路のノード数は17であり (これにつまり、ノードツールによる操作が遥かに容易になると云うことである)、滑らかになっている [[訳註:この翻訳文では、下図に「ノード」は存在しない]]。

An example image

The amount of simplification (called the threshold) depends on the size of the selection. Therefore, if you select a path along with some larger object, it will be simplified more aggressively than if you select that path alone. Moreover, the Simplify command is accelerated. This means that if you press Ctrl+L several times in quick succession (so that the calls are within 0.5 sec from each other), the threshold is increased on each call. (If you do another Simplify after a pause, the threshold is back to its default value.) By making use of the acceleration, it is easy to apply the exact amount of simplification you need for each case.
簡略化の程度 (閾値と呼ばれる) は、選択対称の規模に依存する。従って、経路を大きめなオブジェクトと共に選択するならば、経路単体を選択するより、簡略化はヨリ大胆に行なわれる。また、簡略化コマンドは促成化できる。これはつまり、Ctrl+L を何回か続けて (コマンド・コールの間隔が0.5秒以下になる) 早押すると、各コールでの閾値が増大すると云うことである。(簡略化コマンドの間隔を置くようにすると、閾値はデフォルト値に戻る。)促成化を利用することで、個個の事情に正確に応じた程度の簡略化を行なうのは容易である。

Besides smoothing freehand strokes, Simplify can be used for various creative effects. Often, a shape which is rigid and geometric benefits from some amount of simplification that creates cool life-like generalizations of the original form —melting sharp corners and introducing very natural distortions, sometimes stylish and sometimes plain funny. Here's an example of a clipart shape that looks much nicer after Simplify:
手書き運筆を滑らかにするほかに、簡略化コマンドは、様様な創造的効果を引き起こすのに利用できる。生硬で幾何学的な図形を、ある程度簡略化することで、鋭い角を溶かしたり、極めて自然な歪みを持ち込んだりして、流行の感じになることも、ただ滑稽な感じになるだけのこともあるが、元の形状から素晴らしく生気に富んだ一般化を産み出すことがしばしばある。以下に示すのは、簡略化した後、見栄えが遥かに良くなったクリップアートの例である。

An example image


Creating text
テキスト作成

Inkscape is capable of creating long and complex texts. However, it's also pretty convenient for creating small text objects such as heading, banners, logos, diagram labels and captions, etc. This section is a very basic introduiction into Inkscape's text capabilities.
Inkscape では、複雑な長文テキストを作成することができる。しかしながら、見出し、バナー、ロゴ、図面のラベル及びキャプション等の短文テキスト・オブジェクトを作成するのにも極めて便利である。

Creating a text object is as simple as switching to the Text tool (F8), clicking somewhere in the document, and typing your text. To change font family, style, size, and alignment, open the Text and Font dialog (Shift+Ctrl+T). That dialog also has a text entry tab where you can edit the selected text object - in some situations, it may be more convenient than editing it right on the canvas (in particular, that tab supports as-you-type spell checking).
テキスト・オブジェクトを作成するには、テキスト・ツールに切り替えて (F8)、文書中のどこかをクリックし、所要のテキストを入力しさえすればよい。フォント・ファミリー、フォント・スタイル、フォント・サイズ、文字揃え (アラインメント) を変更するには、テキスト/フォント・ダイアログ を開いて (Shift+Ctrl+T) 指定すれば良い。このダイアログには、テキスト入力タブをあるので、そこで選択されているテキスト・オブジェクトの編集を行なうことができ、場合によっては、カンヴァス上で直接編集するより便利なこともある (特に、テキスト入力タブは、自動スペル・チェックをサポートしている)。

[[訳註:テキスト/フォント・ダイアログの「テキスト入力タブ」は、上記の説明通り「選択されているテキスト・オブジェクトの編集を行なうことができ」るが、名称から期待できるような新たなテキストの入力 (新規テキスト・オブジェクトの作成) はできないようである。]]

Like other tools, Text tool can select objects of its own type —text objects— so you can click to select and position the cursor in any existing text object (such as this paragraph).
他のツールと同様、テキスト・ツールも、対応するオブジェクト--テキスト・オブジェクト--を選択できる。つまり、テキスト・ツールでクリックすることで、(このパラグラフのような) [[訳註:この翻訳文では、この説明は当てはまらないので削除]] 既存のテキスト・オブジェクトのどれでも選択し、そして、その中にカーソルを置くことができる。

One of the most common operations in text design is adjusting spacing between letters and lines. As always, Inkscape provides keyboard shortcuts for this. When you are editing text, the Alt+< and Alt+> keys change the letter spacing in the current line of a text object, so that the total length of the line changes by 1 pixel at the current zoom (compare to Selector tool where the same keys do pixel-sized object scaling). As a rule, if the font size in a text object is larger than the default, it will likely benefit from squeezing letters a bit tighter than the default. Here's an example:
テキスト・デザインにおいて最も良く行なわれる操作のうちの一つが、文字間の間隔及び行間の間隔の調整である。いつも通りのことであるが、Inkscape は、これに対してもキーボード・ショートカットを用意している。テキスト編集中に Alt+< キー及び Alt+> キーを押すなら、テキスト・オブジェクトのカーソル行の文字間隔が、行の全長が現時点での拡大・縮小率における1画素分増減するようにして、変化する (セレクタ・ツールにおいて、同じキーが押される際の、画素寸法刻みのオブジェクト拡大・縮小と比較されたい)。テキスト・オブジェクトでのフォント・サイズがデフォルトより大きい場合には、通常、文字間隔をデフォルトより僅かに詰めると好適になりやすい。以下に例を示す:

An example image

The tightened variant looks a bit better as a heading, but it's still not perfect: the distances between letters are not uniform, for example the "a" and "t" are too far apart while "t" and "i" are too close. The amount of such bad kerns (especially visible in large font sizes) is greater in low quality fonts than in high quality ones; however, in any text string and in any font you will probably find pairs of letters that will benefit from kerning adjustments.
上図の文字間隔を詰めた方の例は、見出しとしてやや優れているようだが、未だ完全ではない。文字間隔が一様でないのである。例えば、"a" と "t" との間は離れすぎているのに対し、"t" と "i" との間隔は狭すぎる。こうした (特に大きなフォント・サイズで目立つような) カーニング (kern) が不適切となる度合は、高品位フォントよりも低品位フォントにおける方が大きくなるとは言え、どのテキスト文字列やどのフォントにおいても、カーニング調整を行なうことで改良されるような文字対が見つかるであろう。

Inkscape makes these adjustments really easy. Just move your text editing cursor between the offending characters and use Alt+arrows to move the letters right of the cursor. Here is the same heading again, this time with manual adjustments for visually uniform letter positioning:
Inkscape では、こうした調整が本当に簡単に行なえる。テキスト編集中にカーソルを、気に入らない文字間に置いて Alt+矢印 を押すなら、カーソル以降にある文字が移動する。以下の例は、上記と同じ見出しだが、文字の配列が一様に見えるよう手動で調節したものである。

An example image

In addition to shifting letters horizontally by Alt+Left or Alt+Right, you can also move them vertically by using Alt+Up or Alt+Down:
Alt+左 又は Alt+右 では、文字が水平方向にずらされるが、Alt+上 又は Alt+下 を使うと文字を垂直方向にずらすことも可能である。

An example image

Of course you could just convert your text to path (Shift+Ctrl+C) and move the letters as regular path objects. However, it is much more convenient to keep text as text — it remains editable, you can try different fonts without removing the kerns and spacing, and it takes much less space in the saved file. The only disadvantage to the "text as text" approach is that you need to have the original font installed on any system where you want to open that SVG document.
テキストを経路に変換することも勿論可能であって (Shift+Ctrl+C)、文字を正規の経路オブジェクトとして移動させることもできる。しかし、テキストはテキストのままでおいた方が遥かに都合が良い。なぜなら、その方が、編集が可能であり、カーニングや間隔指定を失うことなく別のフォントにしてみることができ、保存されるファイルにおいて必要となる容量が遥かに少なくて済むからである。「テキストはテキストとして」と云う仕方のただ一つの欠点は、そうした SVG 文書を開くシステムでは、元のフォントがインストールされていなければならないことだけである。

Similar to letter spacing, you can also adjust line spacing in multi-line text objects. Try the Ctrl+Alt+< and Ctrl+Alt+> keys on any paragraph in this tutorial to space it in or out so that the overall height of the text object changes by 1 pixel at the current zoom. As in Selector, pressing Shift with any spacing or kerning shortcut produces 10 times greater effect than without Shift.
文字間隔と同様に、複数行あるテキスト・オブジェクトでは、行間隔も調整が可能である (Ctrl+Alt+< キー及び Ctrl+Alt+>) [[以下の削除部分を補償する訳者補足]]。この教程に見られる任意のパラグラフ上で、Ctrl+Alt+< キー及び Ctrl+Alt+> キーを押されてみられたい。 行間隔が広がったり狭まったりして、テキスト・オブジェクト全体の高さが、現時点での拡大・縮小率に応じて1画素刻みで、増減することがお分かりになるだろう [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]。セレクタにおけるのと同様、任意の間隔変更又はカーニングショートカットにおいて Shift が押されるなら、押されていない場合の10倍の効果が得られる。


XML editor
XML エディタ

The ultimate power tool of Inkscape is the XML editor (Shift+Ctrl+X). It displays the entire XML tree of the document, always reflecting its current state. You can edit your drawing and watch the corresponding changes in the XML tree. Moreover, you can edit any text, element, or attribute nodes in the XML editor and see the result on your canvas. This is the best tool imaginable for learning SVG interactively, and it allows you to do tricks that would be impossible with regular editing tools.
Inkscape において究極に強力なツールは、XML エディタである (Shift+Ctrl+X)。それは、現在の状態を常時反映する、文書の XM ツリー全体を表示する。図面の編集を行なうなら、XML ツリーが対応して変化するのを見ることができる。更に、XML エディタでは、全てのテキスト、要素、属性のノードを編集することができ、その結果は、キャンバス上に反映される。このことは、SVG に就いてインタラクティブに学習するため手段として、考えうるうちの最良のものであり、通常の編集ツールでは不可能であると思われるような仕掛けを作ることも可能になる。

[[訳註:上記パラグラフ中の "nodes"/「ノード」は XML データ構造の用語としてのものであって、経路のノードのことではない。]]

Conclusion
結び

This tutorial shows only a small part of all capabilities of Inkscape. We hope you enjoyed it. Don't be afraid to experiment and share what you create. Please visit www.inkscape.org for more information, latest versions, and help from user and developer communities.
この教程は、Inkscape の全機能のうち、ほんの一部を示したに過ぎない。Inkscape を使って愉しい体験していただきたいと思っている。実際に試してみると云うことをためらわず、そして作成したものを共有するようにしていただきたい。一層の情報、最新版の Inkscape, ユーザーや開発者たちによる支援を望まれるなら www.inkscape.org を訪問していただきたい。

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2007年7月18日 (水)

"Inkscape tutorial:Basic" 訳文

以下は "Inkscape tutorial:Basic" (Converted from DocBook source by tutorial-html.xsl. Last update:Sat Apr 30 20:00:45 GMT 2005) の訳文である。その冒頭の記載、及び InkscapeUser Documents の翻訳が一般に督励されていることから判断して、この翻訳に著作権上の問題は発生しないと信じる (ソフトとしての Inkscape は "GNU GENERAL PUBLIC LICENSE Version 2, June 1991" に従ってリリースされている。それに直属すると思われる、この文書にも同じライセンスの類推適用が可能かもしれない)。

翻訳の経緯:[nouse:ガリレオの些細な過ち] (2006年4月3日) 中の図面を書き直すために "Inkscape for Windows" ("Inkscape-0.45-1.win32" last modified 06-Feb-2007 21:45) を初めて利用したが、使い方が分からず戸惑った。試行錯誤して、なんとか「でっち上げた」ものの、結果には不満がある。そこで、改めて初歩的なレベルの知識を得る必要を感じて、間に合わせに作成したものが、この翻訳文である。


Inkscape tutorial:Basic
Inkscape 教程:基本

This tutorial demonstrates the basics of using Inkscape. This is a regular Inkscape document that you can view, edit, copy from, or save.
この教程 (tutorial) は、Inkscape利用法の基礎を解説したものである。本文書は、Inkscape用として正規のものであり、読者はこれを閲覧・編集・複製・保存することができる。

[[訳註:"tutorial" と云う言葉は意外と訳しづらい。「指南/指南書」が語感として近いような気がするが、この文脈では読者に無駄な想起を起こさせる可能性が高いだろう。他方、「チュートリアル」と聞いて、現在の一般の日本語利用者が思いつくのは、お笑い芸人のコンビだけだろう (「チュートリアル」は、まさに「IT関係」では使われている訣だが、訳語として「収まりが悪い」)。本来の語感とズレるのだが「教程」と訳しておく。ちなみに "Inkscape for Windows" では「チュートリアル」が採用されている。]]

The Basic Tutorial covers canvas navigation, managing documents, shape tool basics, selection techniques, transforming objects with selector, grouping, setting fill and stroke, alignment, and z-order. For more advanced topics, check out the other tutorials in the Help menu.
この [教程:基本] では、キャンバスの移動方法と、文書の扱い方と、造形ツールの基本と、選択の仕方と、選択・グループ化・塗り潰し (フィル) 及び運筆 (ストローク) 設定よるオブジェクトの変形と、整列と、Z順位 (z-order) とを扱う。ヨリ高度の事柄に就いては、ヘルプメニューにある他の教程に当たられたい。

[[訳註:"Inkscape for Windows" のメニュー等では "document" は「文書」ではなく「ドキュメント」となっている。]]


Panning the canvas
キャンバスの横方向/縦方向移動

There are many ways to pan (scroll) the document canvas. Try Ctrl+arrow keys to scroll by keyboard. (Try this now to scroll this document down.) You can also drag the canvas by the middle mouse button. Or, you can use the scrollbars (press Ctrl+B to show or hide them). The wheel on your mouse also works for scrolling vertically;press Shift with the wheel to scroll horizontally.
文書キャンバスを横方向/縦方向移動 (スクロール) させる方法は幾つもある。キーボードでスクロールさせるには、Ctrl+矢印 を使う(試しに、この文書をスクロールダウンさせてみられたい) [[訳註:この翻訳文では、これは不可能なので削除]]。マウスの中央ボタンを使ってもキャンバスのドラッグが可能である。縦及び横のスクロールバー (Ctrl+B で表示/表示が切り替わる) を使っても良い。縦方向のスクロールは、マウスの ホイール でも可能であるし、ホイールと Shift を併用すれば横方向スクロールができる。

[[訳註:"arrow" は「矢印」または「矢印キー」と訳し、「カーソルキー」と云う訳語は節約する。]]


Zooming in or out
拡大・縮小

The easiest way to zoom is by pressing - and + (or =) keys. You can also use Ctrl+middle click or Ctrl+right click to zoom in, Shift+middle click or Shift+right click to zoom out, or rotate the mouse wheel with Ctrl. Or, you can click in the zoom entry field (in the bottom left corner of the document window), type a precise zoom value in %, and press Enter. We also have the Zoom tool (in the toolbar on left) which lets you to zoom into an area by dragging around it.
縮小又は拡大を行なうには、- キー又は + キー (= キーでもよい) を押すのが最も簡単な方法である。拡大する他の方法としては、Ctrl+中央クリックCtrl+右クリック でも良く、縮小する他の方法としては、Shift+中央クリックShift+右クリック でも良い。Ctrl を押したまま、マウスホイールを回転させても、拡大・縮小は可能である。別の方法としては、(文書ウィンドウの左下隅にある) 拡大・縮小率入力フィールドをクリックして、正確な拡大・縮小率を百分率で与えてから入力キーを押しても良い。(ウィンドウ左側のツールバーには) 拡大・縮小ツールがあるので、それでドラッグを行なって 矩形を作ると、それにより [[訳者補足)]] 囲まれる領域は、ウィンドウ一杯に収まるように拡大表示される (ズームインが起こる)。

[[訳註:訳者の "Inkscape for Windows" では、= キーによる拡大は、インプリメントされていないようだ。また、「拡大・縮小率入力フィールド」は、ウィンドウ右下隅に表示されている。]]

Inkscape also keeps a history of the zoom levels you've used in this work session. Press the ` key to go back to the previous zoom, or Shift+` to go forward.
Inkscape は、作業過程中、用いられた拡大・縮小レベル履歴を保持する。` キーを押すと、一段階前の拡大・縮小レベルに戻り、Shift+` を押すと一段階後の拡大・縮小レベルに進む。

[[訳註:訳者の "Inkscape for Windows" では、この機能はインプリメントされていないようだ。]])


Inkscape tools
Inkscape のツール群

The vertical toolbar on the left shows Inkscape's drawing and editing tools. In the top part of the window, below the menu, there's the Commands bar with general command buttons and the Tool Controls bar with controls that are specific to each tool. The status bar at the bottom of the window will display useful hints and messages as you work.
左側に縦に伸びたツールバーには、Inkscape の描画・編集ツール群が置かれている。ウィンドウ上部、メニューの直下にあるのは、一般的なコマンドを配したコマンドバーと、各ツール固有の制御を行なうためのツール制御バーである。ウィンドウ下部にはステータスバーがあって、作業に役立つヒント及びメッセージが表示される。

Many operations are available through keyboard shortcuts. Open Help > Keys and Mouse to see the complete reference.
多くの操作がキーボード・ショートカットで実行可能である。ヘルプ > キー/マウスを開くと、完備したリファレンスを見ることができる。


Creating and managing documents
文書の作成及び操作

To create a new empty document, use File > New or press Ctrl+N. To open an existing SVG document, use File >Open (Ctrl+O). To save, use File > Save (Ctrl+S), or Save As (Shift+Ctrl+S) to save under a new name. (Inkscape may still be unstable, so remember to save often!)
空の文章を作成するには ファイル > 新規 を使うか、Ctrl+N を押すこと。既存の SVG 文書を開くには、ファイル > 開く (Ctrl+O) を用いられたい。保存するには、ファイル > 保存 (Ctrl+S) を使うか、改めて名前を付けて保存する場合は 名前を付けて保存 (Shift+Ctrl+S) を使われたい。(Inkscape はまだ不安定であるので、こまめに保存することを忘れないように!)


Inkscape uses the SVG (Scalable Vector Graphics) format for its files. SVG is an open standard widely supported by graphic software. SVG files are based on XML and can be edited with any text or XML editor (apart from Inkscape, that is). Besides SVG, Inkscape can import and export several other formats (EPS, PNG).
Inkscape は、ファイルに SVG (Scalable Vector Graphics:スケーラブル ベクター グラフィックス) フォーマットを用いている。SVG は、広範なグラフィクス・ソフトウェアによりサポートされているオープン・スタンダードである。SVG ファイルは、XML に基づいており、(Inkscape 以外でも) テキスト・エディターや XML エディター のどれを使っても編集可能である。Inkscape は、SVG 以外にも他の幾つかのフォーマット (EPS や PNG) に就いてインポート及びエクスポートが可能である。

Inkscape opens a separate document window for each document. You can navigate among them using your window manager (e.g. by Alt+Tab), or you can use the Inkscape shortcut, Ctrl+Tab, which will cycle through all open document windows. (Create a new document now and switch between it and this document for practice.)
Inkscape は、文書ごとに別々の文書ウィンドウを開く。そうした複数の文書間の行き来は、ウィンドウ・マネージャー (例えば Alt+Tab) を利用すれば可能であるし、また Inkscape のショートカット Ctrl+Tab を使えば開いている文書ウィンドウの全てを循環していく。(新規文書を作成し、本文書との間での切り替えを実際に行なっては見られたい。) [[訳註:SVG ではないこの翻訳文では、実行不可能なので削除]]


Creating shapes
図形作成

Time for some nice shapes! Click on the Rectangle tool in the toolbar (or press F4) and click-and-drag, either in a new empty document or right here:
図形を作成してみよう。まず、ツールバーの矩形作成ツールをクリックされたい (あるいは、F4 を押されたい)。次いで、新規の空文書あるいはここ [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]] でクリック・アンド・ドラッグを行なわれたい。

An example image

As you can see, default rectangles come up blue, with a black stroke (outline), and partly transparent. We'll see how to change that below. With other tools, you can also create ellipses, stars, and spirals:
見て取れるように、デフォルトでは、矩形は、(若干透明性のある) 青い色をしており、運筆 (輪郭) は黒である。後で、これを変化させる仕方を説明する。他のツールを使うと、楕円、星形、螺旋を作成することもできる。

[[訳註:上記の例図とパラグラフの内容は整合しない。]]
[[訳註:"stroke" は「運筆」と訳しておく。"Inkscape for Windows" のメニューでは、「ストローク」になっている。]]

An example image

These tools are collectively known as shape tools. Each shape you create displays one or more diamond-shaped handles; try dragging them to see how the shape responds. The Controls panel for a shape tool is another way to tweak a shape; these controls affect the currently selected shapes (i.e. those that display the handles) and set the default that will apply to newly created shapes.
これらのツールは、まとめて造形ツールと呼ばれる。作成された図形の各各には、一つ又は複数の小さい矩形のハンドルが表示される。こうしたハンドルをドラッグしてみて、図形がどのように変化するか確かめられたい。造形ツールの制御パネルによっても、図形を変形させることができるが、その設定は、その時点で選択されている図形 (つまり、ハンドルが表示されている図形) を変形させるだけでなく、新規に作成される図形にもデフォルトとして適用される。

[[訳註:実際に図形を作成してみれば分かるように、ハンドルは一概に "diamond-shaped" (「菱形」) とは言いにくい。螺旋や星形/ポリゴンでは「菱形」になるが、円や矩形では、「正方形」と呼びたいものになる。「菱形」と「正方形」の両方を包含するには「矩形」とするしかないだろう。]]

To undo your last action, press Ctrl+Z. (Or, if you change your mind again, you can redo the undone action by Shift+Ctrl+Z.)
直前の操作を取り消す (アンドゥする) には、Ctrl+Z を押されたい。もう一度思い返して、取り消した操作をやはり行なう (やり直しする) には、Shift+Ctrl+Z を押せば良い。


Moving, scaling, rotating
図形の移動、寸法変更、回転

The most frequently used Inkscape tool is the Selector. Click the topmost button (with the arrow) on the toolbar, or press F1 or Space. Now you can select any object on the canvas. Click on the rectangle below.
Inkscape で最も良く用いられるツールはセレクタである。ツールバーの一番上のボタン (矢印が表示されているもの) をクリックするか、F1 又は Space を押されるなら、キャンバス上の任意のオブジェクトを選択できるようになる。下に示した矩形をクリックして見られたい [[訳註:この翻訳文においてはなにも起こらないので削除。]]。

An example image

You will see eight arrow-shaped handles appear around the object. Now you can:
オブジェクトの周りに、8個の矢印形ハンドルが現われるが、この状態では以下のことが可能になる:

  • Move the object by dragging it. (Press Ctrl to restrict movement to horizontal and vertical.)
    オブジェクトをドラッグすると、オブジェクトが移動する。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、移動方向が水平と垂直とに限定される。)
  • Scale the object by dragging any handle. (Press Ctrl to preserve the original height/width ratio.)
    ハンドルのどれでもドラッグすると、オブジェクトの寸法の変更が起こる。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、当初の縦横比が保存される。)


Now click the rectangle again. The handles change. Now you can:
上記の矩形をもう一度クリックすると、ハンドルが変化する。この場合可能なのは:

  • Rotate the object by dragging corner handles. (Press Ctrl to restrict rotation to 15 degree steps. Drag the cross mark to position the center of rotation.)
    隅のハンドルをドラッグすると、オブジェクトが回転する。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、回転が15度刻みになる。回転の中心にしたい位置に十字マークをドラッグすること。)
  • Skew (shear) the object by dragging non-corner handles. (Press Ctrl to restrict skewing to 15 degree steps.)
    隅にないハンドルをドラッグすると、オブジェクトは 斜めに歪む。(Ctrl を押しながら、これを行なうと、15度刻みで傾斜が起こる。)

While in Selector, you can also use the numeric entry fields in the Controls bar (above the canvas) to set exact values for coordinates (X and Y) and size (W and H) of the selection.
セレクタを利用している間なら、制御バー (キャンバス上方にある) における数値入力フィールドを使って、選択されているオブジェクトの正確な座標値 (X 及び Y) と寸法値 (W 及び H) を設定することができる。


Transforming by keys
キー入力を用いた変形

One of Inkscape's features that set it apart from most other vector editors is its emphasis on keyboard accessibility. There's hardly any command or action that is impossible to do from keyboard, and transforming objects is no exception.
Inkscape が他の大多数のベクター・エディターと異なる特徴の一つは、キーボードによる操作を強化している点である。キーボードから行なえないコマンド又はアクションは殆ど存在せず、オブジェクトの変形もその例外ではない。

You can use the keyboard to move (arrow keys), scale (< and > keys), and rotate ([ and ] keys) objects. Default moves and scales are by 2 px; with Shift, you move or scale by 10 times that. Ctrl+> and Ctrl+< scale up or down to 200% or 50% of the original, respectively. Default rotates are by 15 degrees; with Ctrl, you rotate by 90 degrees.
キーボード入力によって、オブジェクトを移動することも (矢印 キー)、 寸法を変更することも (< キー及び > キー)、回転させることも ([ キー及び ] キー) 可能である。デフォルトでは、移動及び寸法変更は 2px 刻みであるが、Shift を押しながら行なうと、移動及び寸法変更の変化量は10倍になる。Ctrl+> 及び Ctrl+< では、寸法が元の大きさの、それぞれ200%と50%とになる。デフォルトでの回転は15度刻みであるが、Ctrl を押しながら行なうと、90度刻みになる。

However, perhaps the most useful are pixel-size transformations, invoked by using Alt with the transform keys. For example, Alt+arrows will move the selection by 1 pixel at the current zoom (i.e. by 1 screen pixel, not to be confused with the px unit which is an SVG length unit independent of zoom). This means that if you zoom in, one Alt+arrow will result in a smaller absolute movement which will still look like one-pixel nudge on your screen. It is thus possible to position objects with arbitrary precision simply by zooming in or out as needed.
ただし、恐らく最も役に立つのは、Alt と共に変形用キーを用いることで実現される画素サイズ準拠変形 (pixel-size transformations) である。例えば、Alt+矢印 を使うならば、選択したオブジェクトは、現在の拡大/縮小率に応じた1画素分の移動をする (つまり、画面上に表示されている1画素分の移動である。従って、拡大/縮小率とは独立した SVG の長さの単位である画素/ピクセルと混同しないようにされたい)。このことはつまり、拡大をおこなった際には、Alt+矢印 は、画面上の見かけでは同様に1画素分移動したように見えるかもけれども、移動の絶対量は減少していると云うことである。このため、所要の拡大又は縮小を行ないさえすれば、オブジェクトを任意の正確な位置に置くことが可能である。

Similarly, Alt+> and Alt+<scale selection so that its visible size changes by one screen pixel, and Alt+[ and Alt+] rotate it so that its farthest-from-center point moves by one screen pixel.
同様に、Alt+> 及び Alt+< によって、選択したオブジェクトの寸法変更が見かけの1画素単位で行なわれるし、Alt+[ 及び Alt+] を使うならば,、オブジェクトの回転を、その中心から最も離れた点が画面上での1画素分移動するように起こさせることができる。


Multiple selections
多重選択

You can select any number of objects simultaneously by Shift+clicking them. Or, you can drag around the objects you need to select; this is called rubberband selection. (Selector creates rubberband when dragging from an empty space; however, if you press Shift before starting to drag, Inkscape will always create the rubberband.) Practice by selecting all three of the shapes below:
Shift+クリック を使うことで、同時に任意個数のオブジェクトを選択することができる。あるいは、選択したいオブジェクトを囲むように ドラッグ してもよい。これは、輪ゴム選択 (rubberband selection) と呼ばれる。(セレクタは、図形のない部分からドラッグを始める場合に「輪ゴム」を形成するのだが、もし、ドラッグ開始前に Shift が押されているなら、Inkscape は常に「輪ゴム」を形成する)

[[訳註:「輪ゴム選択」(rubberband selection) と云う用語は、読者をミスリードする可能性がある。「ドラッグ」により指定される領域は勿論矩形である。その矩形の輪郭部分を「輪ゴム」と呼んでいるのだ。このパラグラフは、セレクタ支配下の状況でポインタのドラッグを行なうことで形成される矩形内に入った図形は複数あっても同時に選択されることに関する。パラグラフの後半は、ドラッグの開始点が図形内にあった場合、通常ならば、その図形が選択されてしまうため (その後ドラッグしても、選択された図形の移動が起こるだけになり)、多重選択用の矩形が形成が始まらないが、Shift キーを押しながらドラッグを始めるならば、矩形形成が行なえると云うこと。]]

An example image

Now, use rubberband (by drag or Shift+drag) to select the two ellipses but not the rectangle:
実際に以下の図形で、(ドラッグ又は Shift+ドラッグ を用いて) 2個の楕円を選択する一方矩形は選択しないでおくようにする「輪ゴム」利用の実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

Each individual object within a selection displays a selection cue — by default, a dashed rectangular frame. These cues make it easy to see at once what is selected and what is not. For example, if you select both the two ellipses and the rectangle, without the cues you would have hard time guessing whether the ellipses are selected or not.
多重選択されたうちの個々のオブジェクトには、デフォルトでは破線でできた矩形枠である選択済標示が現われる。こうした標示により、どのオブジェクトが選択されていて、どのオブジェクトが選択されていないかが一目で分かる。例えば、上記の2個の楕円の両方と矩形とを選択した場合、標示がなかったなら楕円が選択されているかどうかを判断するのは困難なものになるであろう。

[[訳註:"selection cue" の "cue" は訳しづらい。日本語では "cue" に対応する「キュー」は、放送業界でかなり狭い意味の用語としか使われていないようであるし、しかもそれが微妙に一般社会に浸透しているので、かえって「キュー」は使いづらい。取り敢えず文脈を繋げるために "selection cue" を「選択済標示」としておく。]]
[[訳註:最後のセンテンスは、多重選択が行なわれた場合、ハンドルは個々の選択されたオブジェクトに付くのではなく、選択された複数のオブジェクト全体を囲むように付くだけであることに関する。従って、多重選択の場合、ハンドルからだけでは、内側にあるオブジェクトが選択されているかどうかは判断できない。]]

Shift+clicking on a selected object excludes it from the selection. Select all three objects above, then use Shift+click to exclude both ellipses from the selection leaving only the rectangle selected.
選択されているオブジェクトに Shift+クリック を行なうと、その選択を外すことができる。上記の例で、3つのオブジェクトの全てを選択した後、Shift+クリック を用いて、両方の楕円を選択から外し、矩形だけが選択されているようする実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

Pressing Esc deselects any selected objects. Ctrl+A selects all objects in the current layer (if you did not create layers, this is the same as all objects in the document).
Esc が押されると、選択されたオブジェクト全ての選択が解除される。Ctrl+A では、現在操作中のレイヤに載っている全てのオブジェクト (レイヤが一枚だけの場合、これは文書中の全オブジェクトを意味する) が選択される。

[[訳註:この翻訳では "layer" は「レイヤー」ではなく「レイヤ」]]


Grouping
グループ分け

Several objects can be combined into a group. A group behaves as a single object when you drag or transform it. Below, the three objects on the left are independent; the same three objects on the right are grouped. Try to drag the group.
幾つかのオブジェクトをまとめて、一つのグループとすることができる。グループ化されると、ドラッグや変形の際に単一のオブジェクトであるかのように振る舞う。以下の例で、左側の3つのオブジェクトは独立しており、右側の同一形状の3つのオブジェクトはグループ化している。グループ化している方をドラッグする実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

To create a group, you select one or more objects and press Ctrl+G. To ungroup one or more groups, select them and press Ctrl+U. Groups themselves may be grouped, just like any other objects; such recursive groups may go down to arbitrary depth. However, Ctrl+U only ungroups the topmost level of grouping in a selection; you'll need to press Ctrl+U repeatedly if you want to completely ungroup a deep group-in-group.
グループを作成するには、1個又は複数個のオブジェクトを選択してから、Ctrl+G を押せばよい。1つにしろ複数あるにしろグループを解除するには、選択してから Ctrl+U を押せば良い。グループ自体のグループ化も、他のオブジェクトと全く同様に、可能である。こうした再帰的グループは、任意の深さまで構成することができる。しかし、Ctrl+U によっては、選択されたグループにおける最上層レベルのグループしか解除することができない。グループの入れ子が深くなっているグループ化を完全に解除するには、Ctrl+U を繰り返し押す必要がある。

You don't necessarily have to ungroup, however, if you want to edit an object within a group. Just Ctrl+click that object and it will be selected and editable alone, or Shift+Ctrl+click several objects (inside or outside any groups) for multiple selection regardless of grouping. Try to move or transform the individual shapes in the group (above right) without ungrouping it, then deselect and select the group normally to see that it still remains grouped.
ただし、グループ内のあるオブジェクトを編集しようとする場合でもグループ解除をする必要はない。そのオブジェクトを Ctrl+クリック しさえすれば、そのオブジェクトが選択されて、それだけの編集が可能になる。また、幾つかのオブジェクト (グループ内に入っていても、いなくてもよい) に対して Shift+Ctrl+クリック を行なうなら、グループ分けに関わらない多重選択が可能である。上記の例 (右側の図) において、グループ解除しないまま、グループ内の個々の図形の移動及び変形を行なってから、グループの選択及び選択解除が正常に行なえることからグループ化が維持されていることを確かめる実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]


Fill and stroke
塗り潰し及び運筆

Many of Inkscape's functions are available via dialogs. Probably the simplest way to paint an object some color is to open the Swatches dialog from the Objects menu, select an object, and click a swatch to paint it (change its fill color).
Inkscape の機能の多くが、ダイアログを介して利用可能になっている。あるオブジェクトを一定の色で塗る最も単純な方法は、恐らくオブジェクト・メニューからスウォッチ・ダイアログを開き、オブジェクトを選択し、そのオブジェクトに塗るためのスウォッチを選択する (塗り潰す色を変更する) と云うものであろう。

[[訳註:このパラグラフの説明は実態から離れているかもしれない。"Inkscape for Windows" ではスウォッチ・ダイアログは「表示メニュー」内にある。また、Inkscape には "Object menu" はあっても "Objects menu" なるものは実装されていないようだ。さらに、スウォッチの利用は、スウォッチ・ダイアログ (Ctrl+Shift+W) より、ウィンドウとステータスバーとの間に置かれているユーザー・インターフェイスを使った方が簡単だろう。]]

More powerful is the Fill and Stroke dialog (Shift+Ctrl+F). Select the shape below and open the Fill and Stroke dialog.
ヨリ強力であるのは、「塗り潰し/運筆ダイアログ」(Shift+Ctrl+F) である。下に示した図形を選択してから「塗り潰し/運筆ダイアログ」を開く実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

[[訳註:この翻訳では "Fill and Stroke dialog" は「塗り潰し/運筆ダイアログ」と訳した。ちなみに "Inkscape for Windows" では「フィル/ストローク」とされている。]]
[[訳註:私が持っている "Inkscape for Windows" (Ver. 0.45) では、Shift+Ctrl+F を押しても、"Fill and Stroke dialog" は起動しない。ただし、メニューからなら開くことができる。]]

An example image

You will see that the dialog has three tabs: Fill, Stroke paint, and Stroke style. The Fill tab lets you edit the fill (interior) of the selected object(s). Using the buttons just below the tab, you can select types of fill, including no fill (the button with the X), flat color fill, as well as linear or radial gradients. For the above shape, the flat fill button will be activated.
見れば分かるように、このダイアログには「塗り潰し」、「運筆跡 (オブジェクトの輪郭)」、「運筆様式」3つのタブがある。「塗り潰し」では、選択された (単一のにしろ複数にしろ) オブジェクト(内部)を塗り潰しの仕方を編集できる。「塗り潰し」タブの下方にあるボタンにより「塗り潰さない」(×印の付いたボタン)、「平坦に塗り潰す」、「直線方向グラデーション」、「放射方向グラデーション」などの種類を選択できる。上記の図形の場合に就いて言えば、「平坦に塗り潰す」が選択されている筈である。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

[[訳註:この翻訳文では "Stroke paint" 及び "Stroke style" を、それぞれ「運筆跡(オブジェクトの輪郭)」及び「運筆様式」と訳してある。ちなみに "Inkscape for Windows" では「ストロークの塗り」及び「ストロークのスタイル」になっている。]]
[[訳註:この翻訳文における「平坦に塗り潰す」、「直線方向グラデーション」、「放射方向グラデーション」は、"Inkscape for Windows" では「単一色」、「線形グラデーション」、「放射グラデーション」になっている。]]

Further below, you see a collection of color pickers, each in its own tab: RGB, CMYK, HSL, and Wheel. Perhaps the most convenient is the Wheel picker, where you can rotate the triangle to choose a hue on the wheel, and then select a shade of that hue within the triangle. All color pickers contain a slider to set the alpha (opacity) of the selected object(s).
その下にあるのが、「RGB」、「CMYK」、「HSL」、「ホイール」と云う固有のタブがそれぞれに付けられた一連の色指定手段である。恐らく、最も簡便であるのは「ホイール式指定」と思われるが、この場合は、三角形を回転させてホイール上ので色相 (hue) を選択し、次いで三角形内でけその色相の明彩度 (shade) を選択する。どの色指定手段にもスライダーが付いていて、選択したオブジェクトのアルファ (不透明度) が設定できる。

Whenever you select an object, the color picker is updated to display its current fill and stroke (for multiple selected objects, the dialog shows their average color). Play with these samples or create your own:
オブジェクトが選択されると何時でも、その時点での「塗り潰し」、「運筆跡(オブジェクトの輪郭)」、「運筆様式」の状態を示すよう色指定手段の表示が更新される。(多重選択されたオブジェクトの場合、このダイアログは平均の色を示す。)以下の例によるか [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]] 自分でオブジェクトを作成して確認していただきたい。

An example image

Using the Stroke paint tab, you can remove the stroke (outline) of the object, or assign any color or transparency to it:
「運筆跡(オブジェクトの輪郭)」では、オブジェクトの運筆跡 (輪郭) を除去したり、色や透明度を指定することができる。

An example image

The last tab, Stroke style, lets you set the width and other parameters of the stroke:
最後のタブである「運筆様式」では、運筆における幅その他のパラメータの設定が可能である。

An example image

Finally, instead of flat color, you can use gradients for fills and/or strokes:
また、塗り潰し及び/又は運筆においては、色を平坦に塗る以外に、グラデーションを付けることができる。

An example image

When you switch from flat color to gradient, the newly created gradient uses the previous flat color, going from opaque to transparent. Switch to the Gradient tool (Ctrl+F1) to drag the gradient handles —the controls connected by lines that define the direction and length of the gradient. When any of the gradient handles is selected (highlighted blue), the Fill and Stroke dialog sets the color of that handle instead of the color of the entire selected object.
色の塗り方を平坦からグラデーションへと切り替えると、それまで平坦に塗られていた色が、不透明から透明に変化するように塗り変えられる。グラデーション・ツールへ切り替えて (Ctrl+F1)、グラデーション・ハンドル - グラデーションの方向と長さを規定する線分で結ばれた制御ハンドル--をドラッグする実習をされたい。グラデーション・ハンドルが選択される (青い色に変わる) と、塗り潰し及び運筆ダイアログは、選択されたオブジェクト全体の色ではなく、そのハンドルが支配する色を指定するようになる。

Yet another convenient way to change a color of an object is by using the Dropper tool (F7). Just click anywhere in the drawing with that tool, and the picked color will be assigned to the selected object's fill (Shift+click will assign stroke color).
オブジェクトの色を変更する簡便な方法としては、この他に、「スポイト・ツール」(F7) を使うと云うものがある。このツールで図面上の任意の位置を クリック するだけで、そこの色が、選択されているオブジェクトの塗り潰しに使われる (Shift+クリック すると、運筆の色として使われる)。


Duplication, alignment, distribution
複製、整列、配置

One of the most common operations is duplicating an object (Ctrl+D). The duplicate is placed exactly above the original and is selected, so you can drag it away by mouse or by arrow keys. For practice, try to fill the line with copies of this black square:
オブジェクトへの操作で最も普通にあるものの一つは、複製である (Ctrl+D)。複製されたオブジェクトは、元のオブジェクト上に正確に重なって置かれた状態で選択されているので、マウスや矢印キーを使ってドラッグすることができる。次の黒い四角形の複製を一列並べる実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

Chances are, your copies of the square are placed more or less randomly. This is where the Align dialog (Ctrl+Shift+A) is useful. Select all the squares (Shift+click or drag a rubberband), open the dialog and press the "Center on horizontal axis" button, then the "Make horizontal gaps between objects equal" button (read the button tooltips). The objects are now neatly aligned and distributed equispacedly. Here are some other alignment and distribution examples:
四角形の複製は多かれ少なかれ不規則に並んだのではなかろうか。そのような場合は、整列ダイアログ (Ctrl+Shift+A) が便利である。列の全体を選択 (Shift+クリック するか、「輪ゴム」をドラッグ) してから、整列ダイアログを開いて、「中心を水平軸上に合わせる」ボタンを押し、次いで「オブジェクト間の水平方向間隔を等しくする」ボタンを押すなら (「中心を水平軸上に合わせる」と「オブジェクト間の水平方向間隔を等しくする」はボタンのツールチップに表示される)、オブジェクトがキレイに整列し、等間隔で配置されるようになる。以下に、整列及び配置を適用した例を示す:

An example image

Z-order
Z順位

The term z-order refers to the stacking order of objects in a drawing, i.e. to which objects are on top and obscure others. The two commands in the Object menu, Raise to Top (the Home key) and Lower to Bottom (the End key), will move your selected objects to the very top or very bottom of the current layer's z-order. Two more commands, Raise (PgUp) and Lower (PgDn), will sink or emerge the selection one step only, i.e. move it past one non-selected object in z-order (only objects that overlap the selection count; if nothing overlaps the selection, Raise and Lower move it all the way to the top or bottom correspondingly).
Z順位と云う用語は、図面におけるオブジェクトの積み重なりの順位、つまり、どのオブジェクトが上にあって、他のオブジェクトを覆い隠しているかと云うことに関する。オブジェクトメニューにおける2つのコマンド「最前面へ」(Home キー) と「最背面へ」(End キー) とは、選択されているオブジェクトを、その時点でのレイヤZ順位の最前面と最背面へと移動する。他の2つのコマンド、「前面へ」(PgUp) と「背面へ」(PgDn) とは、選択部分を一段階だけ、つまりZ順位中において、非選択オブジェクト1個を越えるようにして移動させる (「Z順位中において」なので、選択部分と重なっているオブジェクトのみが問題となり、選択部分と重なるオブジェクトがない場合には、「前面へ」と「背面へ」は、それぞれ最前面と最背面への移動を引き起こす)。

[[訳註:"z-order" の z は、画面/ウィンドウを x 軸及び y 軸が張っているとみて、それらに直行する z 軸の謂いである。]]

Practice using these commands by reversing the z-order of the objects below, so that the leftmost ellipse is on top and the rightmost one is at the bottom:
以下の例で、上記のコマンドを使ってZ順位を逆にし、一番左の楕円が最前面になり、一番右の楕円が最背面になるような実習をされたい: [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image

A very useful selection shortcut is the Tab key. If nothing is selected, it selects the bottommost object; otherwise it selects the object above the selected object(s) in z-order. Shift+Tab works in reverse, starting from the topmost object and proceeding downwards. Since the objects you create are added to the top of the stack, pressing Shift+Tab with nothing selected will conveniently select the object you created last. Practice the Tab and Shift+Tab keys on the stack of ellipses above.
Tab は、選択を行なうショートカットとして非常に有用である。このショートカットは、なにも選択されていない状態では、最背面のオブジェクトを選択し、選択が行なわれている状態ではZ順位で選択されているオブジェクト (単一でも複数個でもかまわない) の上のオブジェクトを選択する。Shift+Tab の働き方は逆方向であって、最前面のオブジェクトから始まって、順次後ろのほうに下がっていく。作成されるオブジェクトは、積み重なりの一番上に付け加えられるので、何も選択していない状態で、Shift+Tab を押すなら、最後に作成されたオブジェクトが選択されるので都合が良い。上に示した楕円の積み重なりにおいて Tab キー及び Shift+Tab キーを押す実習を行なわれたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]


Selecting under and dragging selected
背面にあるオブジェクトの選択と、選択されたオブジェクトのドラッグ

What to do if the object you need is hidden behind another object? You may still see the bottom object if the top one is (partially) transparent, but clicking on it will select the top object, not the one you need.
必要なオブジェクトが他のオブジェクトの背面に隠れている場合どうするか? 最前面のオブジェクトが (若干ながらでも) 透明であるなら最背面のオブジェクトを見ることはできるかもしれないものの、クリックをしても選択されるのは最前面のオブジェクトであって、必要なオブジェクトではない。

This is what Alt+click is for. First Alt+clickselects the top object just like the regular click. However, the next Alt+click at the same point will select the object below the top one; the next one, the object still lower, etc. Thus, several Alt+clicks in a row will cycle, top-to-bottom, through the entire z-order stack of objects at the click point. When the bottom object is reached, next Alt+click will, naturally, again select the topmost object.
こうした時のためにあるのが Alt+クリック である。まず、Alt+クリック で、通常のクリックと同じようにして最前面のオブジェクトを選択する。しかし、同じ位置で、もう一度 Alt+クリック すると、最前面の直下にあるオブジェクトが選択される。更に同じことをするなら、更に下のオブジェクトが選択される...。このようにして、Alt+クリック を何回か繰り返すと、最前面から最背面の列を循環して、クリック位置でのZ順位が付けられたオブジェクトの積み重なりを辿ることになる。最背面のオブジェクトに到達すると、次の Alt+クリック では当然最前面のオブジェクトが再び選択されるのである。

This is nice, but once you selected an under-the-surface object, what can you do with it? You can use keys to transform it, and you can drag the selection handles. However, dragging the object itself will reset the selection to the top object again (this is how click-and-drag is designed to work — it selects the (top) object under cursor first, then drags the selection). To tell Inkscape to drag what is selected now without selecting anything else, use Alt+drag. This will move the current selection no matter where you drag your mouse.
これは結構なことだとは言え、表面に現われていないオブジェクトを選択しても、それで何ができるのか? キーを使えば変形ができるし、選択されたオブジェクトのハンドルのドラッグが可能である。しかし、オブジェクト自体をドラッグすると、やはり最前面のオブジェクトが選択しなおされてしまう (これは、クリック・アンド・ドラッグ動作の仕様である--まずカーソル位置 (最前面) でのオブジェクトが選択され、ついで選択されたオブジェクトがドラッグされる)。Inkscape に、その時点で選択されているオブジェクトを、他のオブジェクトを選択させることなく、ドラッグさせるには、Alt+ドラッグ を用いると良い。これにより、何処でマウスをドラッグしても、その時点で選択されているオブジェクトを移動させることができる。

Practice Alt+click and Alt+drag on the two brown shapes under the green transparent rectangle:
透明な緑色の矩形に下にある2つの茶色の図形に対して、Alt+clickAlt+drag を用いる実習をされたい。 [[訳註:この翻訳文では不可能なので削除]]

An example image


Conclusion
結び

This concludes the Basic tutorial. There's much more than that to Inkscape, but with the techniques described here, you will already be able to create simple yet useful graphics. For more complicated stuff, go through the Advanced and other tutorials in Help > Tutorials.
これで、基本教程を終える。Inkscape には語るべきことが他に多くあるが、ここで説明した技法によるだけでも、単純ながらも有用なグラフィックスを作成することが可能である。より複雑な内容に就いては、ヘルプ > 教程 における「上級」その他の教程を見られたい。

[[訳註:この翻訳文では "tutorial" を「教程」と訳すことにしてあるので、Inkscape の「ヘルプ」メニューの項目としての "Tutorials" も同様に訳してある。]]

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2007年7月 6日 (金)

Windows (XP) プリントスプーラのハングアップ

前稿 [nouse: Windows 版 LyX によるヘブライ語入力] (2007年7月5日) を作成中、プリントスプーラがハングアップしてしまい、かなり焦った。

プリントアウトしようとすると「操作を完了できませんでした 印刷スプーラ サービスが実行されていません」とノタマって、印刷を放棄してしまうのだ。

再起動してみても、事態は変わらない。

それ以外の機能は無事なので、ネットで情報を収集してみると、コントロールパネルを開けて、[管理ツール > サービス] 中の Print Spool を設定しなおせとか、[プログラムの追加と削除 > Windows コンポーネントの追加と削除] で [そのほかのネットワークファイルと印刷サービス] にチェックを入れろとか書いてあるので、遣ってみたが効果なし。

「えーい、面倒だ」と、ドライバをインストールし直そうと思って、現在のドライバをアンインストールしようとしたが、同じエラーが出て、処理が停まってしまう。当然、ドライバの更新は出来ない。事態は深刻な様相を帯びてくる。

不思議なことに、プリンタドライバが削除できないのに、そのアイコンが消えたり復活したりする。プリントスプーラの情報もマグレのように現われることがあって、それによると 未処理の印刷ジョブが4件あると示されている。どうも、これが悪さをしているらしいと、ジョブの停止・削除をしようとしたが、やはり例のエラーメッセージが現われて、そこで止まってしまう。起こっていることの意味が理解できず、いささかジタバタしてみたが、どうにもならならない。

「ひょっとしてウィルス?」と、思って、ワクチンソフトでスキャンしてみたが、途中一度問題のエラーメッセージが出ただけで、ウィルスは検出されず、こう云う時って、むしろ少しガッカリするもんですね。「やはりスプーラを何とかしなければならないのか。」

"Spooler subsystem app" に就いてのエラーメッセージも出るので、こちらのキーフレーズでネットを調べると、マイクロソフトのサポート情報として「セーフモードで起動して、フォルダ c:\windows\system32\spool\printers 及び c:\windows\system32\spool\drivers\w32x86 を中身のファイルと共に削除」とか、レジストリを細かく弄る処方が書いてあった。

「そうするしかないのか」と臍を固めかけたとき、別のウェブページ(うっかりして記録を取り忘れたが、[理系のメモ帳. - 消せないプリンタのスプールを空にする。] だったと思う)で、spoolsv.exe を停止してから、c:\windows\system32\spool\printers の中のファイルを削除すると、未処理の印刷ジョブが消えるらしいことが分かった。

で、その通りにしたら、豈図らんや、何ごともなかったかのように元どおり印刷できるようになってしまった。本件に関しては、「セーフモード」は関係なかったようだ。

2007-11-02 (金) 補足:spoolsv.exe の停止方法 (参考として)

ただし、以下の操作の妥当性は、私自身のシステムでのみ (当然ながら少数回) 確認されているにすぎない。他のシステムでは、以下の操作が無効、失当、または不測の事態を引き起こすこともありうるので、実施するとしたら慎重に行なって頂きたい。

方法は、2通りあって、1つ目は、[消せないプリンタのスプールを空にする。 - 理系のメモ帳.] に示唆されているように:

  1. デスクトップのタスクバーを右クリックしてコンテキストメニューをポップアップし、その中から [タスクマネージャ] を起動する。

  2. [タスクマネージャ] 中の [プロセス] タブを選択。

    • 次のどちらかを行なう:
    • [イメージ名] 欄の中から spoolsv.exe を探し出し、それを左クリック選択してから、[プロセスの終了] ボタンを押すか、

    • あるいは spoolsv.exe を右クリック選択してコンテキストメニューを出し、その中から [プロセスの終了] を選択実行する。


spoolsv.exe を再開するのには、システムを一旦シャットダウンしてから再起動すればよい。

2つ目の方法としては:

  1. スタートボタンから [設定 > コントロールパネル > 管理ツール] と降りて行って、その中の [サービス] を起動する。

    • 次のどちらかを行なう:
    • [名前] 欄の中から [Print Spooler] を探し出し、それを左クリック選択してから、メニューバー中の [操作] メニューをプルダウンし、その中の [停止] を選択するか、

    • あるいは [Print Spooler] を右クリック選択してコンテキストメニューを出し、その中の [停止] を選択する


この方法では、spoolsv.exe を再開するには、[操作] メニュー又はコンテキストメニューから [開始] を選択すれば良い。

実は、1つ目の方法で、spoolsv.exe を停止した場合でも、[サービス] のメニューで [開始] を選択すると spoolsv.exe は再開する。まぁ、そんなことをするくらいなら、初めから [サービス] で作業した方が手間いらずだが。


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2007年7月 5日 (木)

Windows 版 LyX によるヘブライ語入力

[nouse: ココログでの数値文字参照によるヘブライ語表示] (2007年5月20日) でも書いたようなことがあって、ヘブライ語入力/表示がしやすくなるような環境強化を考えた。

一つに、エディタを変えることが挙げられるが、短期的にはこの選択肢はあり得ない。まぁ、私が使っているエディタ xyzzy の開発が停まってしまっているので、中長期的には、代替手段の調査検討をすべきなのだが、それはまた別の話だ。

もう一つは、TeX を使ってヘブライ語文書を作り、それを画像として、html テキスト中に貼り付けることだ。この場合はインラインでの編集は出来ない訣だが、ヘブライ語を簡単に引用する程度の使い方なら、それで十分だろう。実は、それに都合の良い LyX と云うソフトがある。これが Windows 上に移植されているので、使ってみることにした。

お誂え向きに "Hebrew LyX for Windows 2000/XP" と云うページがあったので、それを見ると、次の5つのファイルをダウンロードしろと書いてある([LyX wiki-wiki] と云うサイトに、"How to set up LyX under Windows to use it for Hebrew" と云うページがあり、これも参照した。振り返ってみると、実は、こちらの記載の方が諸事都合が良かったのだが、後の祭りである)。

ところが、肝心の "LyX 1.4.4 for Windows" がリンク切れしている...

調べてみると、LyX wiki-wiki 中のページ "LyX for Windows" に、2007年6月14日に最新版(リリース番号5)が出た旨書いてあるではないか。

"Hebrew LyX for Windows 2000/XP" の方は、リリース番号4なので、リンク切れはそのせいだろうと納得して、最新版

   lyx-144-5.exe

をダウンロードした。

以下 "Hebrew LyX for Windows 2000/XP" に書いてあるインストール方法の流れをザッと訳しておくと:

  1. Install Ghostscript.
  2. Install Miktex. Accept all default settings. Be sure to install MikTeX "for everyone".
  3. Run "culmus.exe", and install files to the default location.
  4. Open a command prompt. Run the following (no messages will be dispalyed):
       initexmf -u
       initexmf --mkmaps
  5. Install LyX:
    • LyX automatically finds the location of Ghostscript and MikTeX.
    • It is not necessary to ImageMagick.
    • Select languages for which you want a spell checker. (The spell checker doesn't seem to work very well, and I haven't bothered to check why. If you yourself can spell, you can continue without installing a speller).
  6. Run LyX. Some black screens should appear and you may be prompted to install MikTeX packages. Do not install any of them (press "cancel").
  7. Open "Tools → Preferences...". Adjust the settings, as shown in these screenshots.. Click "Save".
  8. Close LyX. Copy the file "cua.bind" to "C:\Documents and Settings\<username>\Application Data\LyX1.4.x\bind\".
  1. Ghostscript をインストールする。
  2. Miktex をインストールする。デフォルトの設定をいぢらないこと。特に MikTeX が「全ユーザー用」になっていることを確認すること。
  3. "culmus.exe" を起動して、ファイルをデフォルト通りの場所に格納する。
  4. コマンドプロンプトを開き、次の命令を実行する (メッセージは表示されない):
       initexmf -u
       initexmf --mkmaps
  5. LyX をインストールする:
    • LyX は自動的に Ghostscript と MikTeX の位置を探し出す。
    • ImageMagick は利用しなくてよい。
    • スペルチェッカー用の言語を選択する。(このスペルチェッカーは旨く動作しないようだが、「私("Hebrew LyX for Windows 2000/XP" 著者)」は、別に気にならない。スペルを間違えなければスペルチェッカーがなくてもやっていける。)
  6. LyX を起動する。空白のスクリーンが幾つか現われて、 MikTeX パッケージをインストールするよう促すかもしれないが、無視する("cancel" ボタンを押す)こと。
  7. "Tools → Preferences..." を開いて、設定をこのスクリーンショットのようにしてから"Save"ボタンを押す。
  8. LyX を閉ぢる。ファイル "cua.bind" を "C:\Documents and Settings\<username>\Application Data\LyX1.4.x\bind\" にコピーする。

で、実際に動かしてみた。どうするのかと云うと:

  1. Run LyX. Press Ctrl-N to open a new document. Write a few words in English, and press Ctrl-D. A new window running YAP (DVI previewer) should open. Check that the text is displayed correctly.
  2. Open another document. From the menu, select Document → Settings. From the "Document class" drop-list select "article (Hebrew)". Press OK. Press F12 to switch to Hebrew (do not switch Windows' input to Hebrew). Type in a few words. Press Ctrl-D and check the output.

    If F12 does nothing - the cua.bind file is not in place. If you do not see Hebrew, check that the LyX preferences are properly set. If you succeed in viewing an English DVI file, but fail with the Hebrew one - there is a problem with the Hebrew TeX packages. Make sure culmus.exe extracted files to your localtexmf directory.
  1. LyX を起動する。Ctrl-N を押して、新しい文書を開く。英語で幾つか言葉を入力してから Ctrl-D を押す。新しいウィンドウが開いて、YAP (DVI プレヴューアー)が作動する。テキストが正しく表示されているかどうかチェック。
  2. 別の文章を開く。メニューから Document → Settings で、"Document class" を選択して、ドロップダウン・リストの中から、"article (Hebrew)" を選択し、OK ボタンを押す。F12 を押して、ヘブライ文字入力環境にスイッチする。(Windows の入力をヘブライ語に変えてはならない)。幾つか言葉を入力してから Ctrl-D を押し、結果をチェックする。

    F12 を押しても何も起こらなければ cua.bind ファイルの格納場所が間違っていると思われる。ヘブライ語が表示されない場合は、LyX での preferences の設定が正しく行なわれていないと思われる。英語での DVI ファイルの表示はされるが、ヘブライ語での表示が出来ない場合は、ヘブライ文字の TeX パッケージに問題があると思われる。 culmus.exe が、展開したファイルを localtexmf ディレクトリーに正しく格納しているか確認すること。

ところが、この通りにすると、フォントが見つからないと云うエラー表示が出てくる。つまりは "culmus.exe" がらみのエラーなのだろうと、調べてみると、ダウンロードした MikTeX のヴァージョンは "2.6" なんだが、"culmus.exe" はデフォルトでは、"2.5" 用のディレクトリ (C:\Documents and Settings\all users\Application Data\MiKTeX\2.5) にファイルを格納することになっている。

と云う訣で、あらためて MikTeX 2.6 用のディレクトリ (C:\Documents and Settings\all users\Application Data\MiKTeX\2.6) に格納しなおした。

あと、したことと言えば、[Tools > Preferences > Paths] で指定するパスを、2バイトコード(要するに「日本語」)が含まれないものに変更した(当然、ファイルの格納場所が変わる)ことと、cua.bindhe_cua.bind で置き換えたことぐらいだったと思う。

ちなみに、"LyX150Experimental for Windows" と云うのもリリース(rc2)されていて、これは、パスに(まぁ、パス以外でもそうなのだろうが)日本語が含まれていても受け入れてくれるのだが、如何せん、ヘブライ語テキストを dvi 化しようとすると、font がロードできないと云うエラーを出して停まってしまう(そのせいかどうか知らないが、その後ダウンロードが出来ないようになった)。

それで、LyX は曲がりなりにも動き始めたのだった。やれやれ。

取り敢えず何を入力しようか...と、考えて選んだのが、旧約聖書の:

詩篇第18章第9節
He bowed the heavens also, and came down: and darkness was under his feet.
ヱホバは天をたれて臨りたまふ その足(みあし)の下(した)はくらきこと甚だし
詩篇第18章第9節(現在の表記では第10節)

この言葉どうりだったかどうか、記憶がハッキリしないが、[機動警察パトレイバー the Movie] の中で、 [帆場暎一] のメッセージとして引用されているものだ。

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2007年6月 6日 (水)

ブログパーツを3点 ("Random Feed" "Babes of Googledex" "rescuenow@nifty") 追加

注意:現状では、以下のブログパーツは、このブログサイトから削除してある。

ブログ・パーツを更に3点追加した。

1. Random Feed

これは [ウェブページ用 Google ガジェット] で見つけた。ディフォルトでは次の5つのニューズサイトの記事を無作為に選んで表示する。

  1. Google News
  2. The top U.S. national news headlines from Yahoo! News
  3. Digg/News
  4. MSNBC - Breaking World and US News Stories & Headlines
  5. NPR : National Public Radio : News & Analysis, World, US, Music & Arts

取り敢えず、ディフォルトのままで貼ってある。現在このブログ (nouse) に貼ってある他のブログパーツのニューズティッカーと比較しても分かるように、サイドバーに置くにはフォントが大き過ぎるようだが、少なくとも簡単には設定の変更が出来ない模様。更に困ったことにアポストロフィ ' が文字化けする。

2. Babes of Googledex

これも [ウェブページ用 Google ガジェット] にあった。女優名をキーフレーズにして [Google イメージ検索] した結果を無作為に表示する。類似ガジェットに比べて、表示画像が、サイドバーに収まることが多いように思われたので、貼ってみることにした。

デフォルトのキーは ["Jessica Alba" OR "Angelina Jolie"] だったが、試しに人数を増やして ["kate winslet" OR "jessica alba" OR "ashley judd" OR "jennifer love hewitt" OR "gisele bundchen" OR "angela lindvall" OR "heidi klum"] (順不同) に変えてみた。勿論、Angelina Jolie さんに含むところは無い。ただ何となくである。

仕様から言って、女優/モデルの個人名に拘ることはないので、例えば [Victoria's Secret 流し] も可能だろうし、更には "babes" ではなくて例えば数学者/物理学者でも同じことができる筈である。。。と気がついたので遣ってみることにした(勿論、人間である必要はないのだが、画像がらみの評価を行なうのには人間が一番効果的だと、私は思っている)。

3. rescuenow@nifty

@nifty cocolog の "Blog Parts Garden" に、2007年05月31日登録されたもの。災害速報や鉄道運行情報を表示する。

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2007年5月31日 (木)

トウモロコシ先物価格が急伸しているそうだ。(2007年5月31日)

シカゴの穀物市場の情報が得られるガジェットがないか探していたら、次のような記事にぶつかった。

CHICAGO - U.S. corn futures rose nearly 5 percent on Wednesday as concerns over crop weather fueled speculative buying and also helped to rally wheat and soybean prices.

Traders said corn futures at the Chicago Board of Trade were also lifted by strong cash markets, where farmers were not keen on selling their supplies with prices below $4 a bushel -- a drop from 10-year highs hit in February.

"Cash corn is on fire in the domestic market," Charlie Sernatinger of Fortis Clearing Americas said.
--By K.T. Arasu
REUTERS
Updated: 4:44 p.m. ET May 30, 2007
US corn soars 5 pct on speculative buying, weather - MSNBC Wire Services - MSNBC.com
シカゴ - 米国トウモロコシ先物は、作況への懸念からの思惑買いで水曜日5%近く値上がりし、このためもあって小麦及び大豆価格が反発した。

取引業者によれば、生産農家は、この十年来の高値であった2月の水準から下がってしまう1ブッシュル当たり4ドル未満の価格では売り渋っているため強含みとなっている現物市場に引き上げられる形でシカゴ商品取引所 (Chicago Board of Trade) のトウモロコシ先物が高騰したと云う。

フォーティス・クリアリング・アメリカズ (Fortis Clearing Americas) のチャーリー・サーナティンジャー (Charlie Sernatinger) は、「国内市場でのトウモロコシ現物取引は、過熱している」と語った。
--K.T. Arasu
ロイター
2007年5月30日東部標準時午後4時44分

東京でも対応して、トウモロコシ先物価格が急騰したと云う:

とうもろこし市況速報=急伸、シカゴ大幅高に支援され
2007年05月31日 15:16 JST

 東京とうもろこしは急伸。30日のシカゴ大幅高に支援されてストップ高続出で寄り付いたあと、期先が値を削った一方、期近7・9月限は終日ストップ高に張り付き、いったんストップ高から外れた期中11月限も後2から再びストップ高となった。
 前営業日比は、410円高~500円高のストップ高。
--商品,商品先物,先物,先物取引,商品相場,コモディティー,最新経済ニュース | Reuters.co.jp


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四則演算のみのオンライン計算機を、サイドバーに貼り付けてみた。


[[2007-08-06 (月) 00:57:13補足:このガジェットは現在使用不能になっているようなので、削除した。]]

[nouse: サイドバーにオンライン計算機をポップアップさせるボタンを貼り付けてみた。] で呼び出すのは「関数電卓」だったので、四則演算しかできないものであるが、オンライン計算機そのものを、サイドバーに貼り付けてみた。

出所は、[ウェブページ用 Google ガジェット] だが、どう云う訣か、Google のクレジット ("Gadgets powered by Google") の下半分がトリミングされている。直そうとしたが、できなかった。

さらに、オリジナルでは、右によりすぎていたのだが、その修正は div タグで囲って左マージンを -10px にすることで解決。

なお、この計算機 ("Simple Calc") の開発者は "Straw Dogs (Doug Bromley - Stoke-on-Trent, UK)" である("Simple Calc Module for Google Homepage" も参照)。

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サイドバーにオンライン計算機をポップアップさせるボタンを貼り付けてみた。

注意:現状では、以下のブログパーツは、このブログサイトから削除してある。

出所は、ostermiller.org の "Scientific Calculator" と云うページ。と云うか、ページそのものを呼び出している。

所謂「関数電卓」なんで、それがブログにおける使い方に馴染むかどうかは、まだ分からない。

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2007年5月30日 (水)

4つのニュースティッカーを追加

注意:現状では、以下のブログパーツは、このブログサイトから削除してある。

このブログサイト [nouse] に、以下のブログパーツ(ニュースティッカー)を追加した。

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2007年5月20日 (日)

ココログでの数値文字参照によるヘブライ語表示

[nouse: 丸谷才一「新々百人一首(下)」(新潮文庫)] で一語記入してあった、数値文字参照によるヘブライ語が、いつの間にか、所謂「トーフ」になっていた。

エゼキエル第13章第18節及び第13章第20節に現われる

と云う単語なのだが(ただし、第20節では人称接尾辞が付いた形になっている)、これを、数値文字参照で "&#1499;&#1468;&#1505;&#1514;&#1493;&#1514;" と打っておいて、当初はヘブライ文字が表記できていた。しかし、最近それが、枠で囲まれた白抜き、所謂「トーフ」に変わってしまっているのに気が付いたのだ。

span tag を付けて font-family を明示的に、例えば Times New Roman と指定 (つまり[<span style="font-family:Times New Roman;">&#1499;&#1468;&#1505;&#1514;&#1493;&#1514;</span>] と) すると、私の IE では表示するようになったが、どうも釈然としない。

来訪者のユーザーエージェントのフォントリソースに気を揉んでいる訣でもないので、この「違和感」はなんなのだろうと、思い返してみたら、最初から数値文字参照自体を使いたくなかったことを思い出した。

私が今使っているエディタ xyzzy では、ヘブライ文字が正しく表示できず、所謂「ゲタ」になってしまうのだ。これは、私が xyzzy に対して感じている数少ない不満の一つである。

脱線してしまうが、私は xyzzy を大変気に入っている。エディタ、と云うか、文章作成ソフトの好き嫌いと云うのは、少なくとも私の場合ハッキリしていて、それが、どこで別れるのか、自分でもキチンと考えたことはないのだが、分かれ目は厳然として存在する。例えば、xyzzy の前にしばらく使った MIFES と WZEditor には馴染めなかった。「気に入った」エディタとなると、更に遡って c.mos さんの VZ Editor になってしまう。

c.mos さんには EZ Editor と云うもあったな。あれが、「1987年発売で、ファイルサイズが 1987 bytes だった」と云うのは、私の記憶間違いかしらん?

しかし、まぁ、そんなことはどうでもいい。ヘブライ文字が正しく表示される文書作成環境があることは聞き知っているが、長期に亘って自分用にカスタマイズした xyzzy から、急場凌ぎとして離れる気持ちは起こらず、仕方なくて数値文字参照を利用したのだった。しかし、勿論私には、例えば "&#1499;" と入力したことでスクリーン上に何が起こるのかイメージすることは出来ない(実は כ「kaf カフ」が表示される。ただし "&#1468;" のダゲッシュが付く。その後に「samech サメフ」、「tav タヴ」、「vav ヴァヴ」、「tav タヴ」と続く。勿論 rtl 右から左へである)。これは、書いていて相当気持ちが悪い。しかし、だからと言って、今のところ他に手段はないようなのだ。

なお、上記のヘブライ単語は、Mechon Mamre 所収の ヘブライ語版エゼキエル書 から画面キャプチャしてきたものである。まぁ、これも亦、と言うか、これこそ便法で、自分自身でも唐突感を拭えないので、その前後を含めて、表示しなおすと次のようになる(エゼキエル書の第13章第第17節から第14章第1節):


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2007年5月18日 (金)

ウェブ・ガジェット "Maukie" に就いて

注意:現状では、ウェブガジェット [Maukie 黒猫] は、このブログサイトから削除してある。

[nouse: ブログパーツを10個並べて] で採用したうちの一つである [Maukie 黒猫] は、当該ガジェットの他に、[オセロ] と [五目並べ] と [数独] が呼び出せる「お得」なものだが、残念ながら [Maukie 黒猫] のカスタマイズ、特に背景色の変更ができなかった。しかし、(最近書いたばかりのことだが)私は視力が衰えているため、原状では前脚の先の「靴下」部分が背景に紛れてしまって見づらい。

そこで、Maukie だけを取り出して、背景を濃いものに変え、改めて貼り付けなおした。その他のゲームに就いては、[数独] がメイン([五目並べ] と [オセロ] に切り替え可能) のものを貼ってみた。

[Maukie 黒猫] は、現在では Google gadgets にも収められて (「ウェブページ用 Google ガジェット」参照) 流布している (大きな注目を集めたことに就いては "Google Gadgets Page Views" 参照) が、その流れを辿ると、オランダのサイト"broenink art" に行き着くようだ。

このサイトを経営していると思われる Helen Laura Broenink は SF 及び ファンタジーを主題とする画家。そのサイト中に、彼女の母親である Anneke Hut (やはり画家。仏文紹介記事もある) が、[Maukie 黒猫] に就いて "Maukie Home" と云うページを開設している。そこで見られるフラッシュゲーム "maukie2.swf" が [水源] と思しい。ただし、彼女自身が "Maukie FAQ" で認めていることだが、このゲームは彼女が作成したのではなく、正に、どこからか (Maukie の首輪のタグが、そのバナーと一致する点から Wotch.com らしい) 拾ってきたと云うのだ。

「自分のサイトでも "Maukie" を使ってもよいか」と云う質問に対して Anneke Hut は、こう答えている。

A: Yes you can, we did too! But remember you can't ask anyone for permission, because it's unknown who the creator of Maukie is. So if one day the owner walks in, and claims the copyright on the cat, it's possible you'll have to take it down.
--Maukie FAQ
答:できます。私たちもそうしているのですから。ただ、忘れて頂きたくないのは、Maukie の作成者が不明である以上、誰に対してであろうと「許可を求める」ことが不可能だと云うことです。ですから、いつか、著作権所有者が現われて、この「猫」に対する権利を主張した場合には、撤去する必要がでてくるかもしれません。

なお、付言しておくなら、"Maukie" は、オランダ語 "mauwen" 「(猫が)ニャーニャー鳴く」にちなむか。飼っているネコに、この名を付けることもあるようだ。以下は、その例:

Maukie is een rustige, maar ook speelse, lieve poes.
--BAASJE GEZOCHT .NL - huisdieren - Herplaatsing van honden, katten, konijnen, fretten, knaagdieren, vogels maar ook boerderijdieren e.a. dieren.
モウキーは、おとなしいけれど、遊ぶのが好きな、可愛いメスネコです。

5 e: Maukie 1992-2004
Maukie een zwart-wit katertje.
--ONZE KATTEN
5 e: モウキー 1992年-2004年
白黒のネコちゃん。モウキー。

Help Maukie is kwijt!
Sinds enkele weken zijn wij onze kat, Maukie kwijt.
--Kattenforum - kattenplaza :: Bekijk onderwerp - Help Maukie is kwijt!
助けて。モウキーが迷子!
数週間前から、私たちのネコ、モウキーがいなくなりました。

    オランダ語での "M" 始まりのネコの名前の一覧中にも Maukie は含まれている:
  • kattennamen

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2007年5月14日 (月)

category_archive2pulldown.js 改 及び date_archive2pulldown.js 改

category_archive2pulldown.js 及び date_archive2pulldown.js を僅かに改めて、サイドバーにおけるヘッダー

カテゴリー

月別バックナンバー

が 、それぞれ本来のスタイルである

カテゴリー
月別バックナンバー

と表記されるようにした。

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[ココログ最強カレンダー] (cocolog_ajax_calendar.js) 改

[ココログ最強カレンダー] (cocolog_ajax_calendar.js) を僅かに改めて、リンクが貼られている日付に背景色 (#ffffcc) を付けた。原状では、私のように視力が衰えているものには、リンクの有無の識別がやや難しかったのである。

[暴想] (なおゆき) さんのスクリプトのお蔭で、背景色の変更が簡単にできた。感謝。

関連記事:[nouse: [ココログ最強カレンダー] を導入]

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2007年5月13日 (日)

[暴想] cocolog_archive_extention.js 改

[暴想] (なおゆき) さんの cocolog_archive_extention.js を僅かに改めて、月別やカテゴリー別のバックナンバーを「タイトルのみ表示」や「タイトルと概要を表示」する時も、「**年*月の*件の記事」や「カテゴリー**の*件の記事」と云った content-header が標記されるようにした。ただし、これは [個人利用] に留めておく。

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2007年5月 9日 (水)

日本語ニュースティッカー差し替え

注意:現在、私自身のコンピュータ・システムの CPU 負荷を抑えるため、ブログシールとしては [Slashdot Japan] のニュースティッカーは削除してある。ただし、情報そのものは、iGoogle の [ガジェット] や、"DiffBrowser" (© Akinori Shoji) でフォローしている。

ブログパーツの内、日本語ニュースティッカーを [News@nifty] から [Slashdot Japan] に差し替えた。私が RSS を取っている日本語ニュースサイトの中では、今のところ、ここを一番チェックするようだ。

ティッカーのフレームは、[BBC News] の場合と同じく、[RSS View] である。

フレームの幅は [RSS View] のディフォルトから、このブログのサイドバーの幅に合わせて 175ピクセルにした。高さは 330ピクセル。ちなみに、[BBC News] の方は、幅は 175ピクセルで同じ。高さは 290ピクセル。

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2007年5月 8日 (火)

日産ブログシール "Driving Cube" (タナカミノル・ブログシール)

注意:現状では、[タナカミノル・ブログシール]は削除してある。

Sony-Ericsson 提供のガジェット (ブログパーツ) を外して、代わりに、日産ブログシールの一つ ["Driving Cube" (タナカミノル・ブログシール)] を暫く張ってみる(訂正 2007-05-09 (水) 10:50:21)。

前回 (nouse: ブログパーツを10個並べて)、試みに [タナカミノル] を張った時には、Sony-Ericsson gadgets (と、こう書くと、むしろ多機能又は高機能「携帯」ぐらいの意味になってしまうようだが、勿論所謂「ブログパーツ」のことである) の表示が乱れたために、すぐに撤収したが、今回はどうであろうか(訂正 2007-05-09 (水) 10:50:21)。

補足:
2007-05-08 (火) 02:01:25
[タナカミノル] を入れた所、[暴想] なおゆきさんの Javascript の中に働かない物がでてきてしまった。また、常にではないが [Maukie 黒猫] の表示が乱れるようだ。

2007-05-09 (水) 10:50:21
結局 [タナカミノル・ブログシール] を外すことにした。やはり、他の gadgets との相性が悪いようだ。

ちなみに、記録しておくと、今回使ってみた4つの Sony-Ericsson web gadgets (と、こう書いておけば大丈夫かな。"Google gadgets" や "Microsoft gadgets" なら、普通に通用するのだが、まぁ、"Sony-Ericsson" だから仕方がないか) の中で、一番気に入ったのは、当初の予想に反して "Flower" だった。

実は "Tropical Fish" が、動きもあって面白そうだと思ったのだが(昔、鯉が泳ぐスクリーンセーバーがあって、それを連想させて懐かしかったところもある)、画面が小さいためか、魚たちの動きの単調さだけが目立ってしまうようだ。

"Click Art Switch" と "Click Art Tag" は、ともにもう一工夫欲しい。"Switch" の方など、実際にスイッチだけ残して画面全体を暗くしたら面白かったかもしれない。

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2007年5月 6日 (日)

[暴想] Bookmarklet "htmel_tag_floater" 改

[暴想: HTMLタグをページ上に浮き上がらせるJavaScript::BookMarklet] は、私のシステム (XP+IE6) では機能していなかったのですが、[nouse: [暴想] Bookmarklet "Big Editor" 改] と同様の(「無名ファンクションのインスタンスとして呼び出す形にした」と云う言い方をすればよいのかな?)変更を加えたところ、働いてくれるようになりました(少なくとも、私にそう見える)。

で、実際に使ってみたのですが、かなり役立ちそうな予感がしています。

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2007年4月30日 (月)

[暴想] Bookmarklet "Big Editor" 改

[[2007-07-27 (金) 21:22:16追記::最近の cocolog のシステム更新の結果と思われるが、「[暴想] Bookmarklet "Big Editor" 改」 は動作しなくなった。その代わり、現在では「本文」の入力フィールドを「大きく」して広げるオプションが複数回指定可能--上限は未確認--になっている。]]

[nouse: JavaScript による、ココログサイト内全文検索] で

ついでに書いておくと、[ココログの記事作成画面をドリコム風にするJavaScript::Bookmarklet] (2005.10.03) や、[記事の作成画面を巨大化するJAVASCRIPT::BOOKMARKLET] (2005.09.07) も、やはり私のシステムと相性が悪いらしく働いてくれない。ともに、使えたなら便利だろうと思われるので、残念。

と書いた (ちなみに私が使っているのは IE6) が、それ以来ズッと同じ思いを抱いていた。「使えたら便利なのに...」。

で [記事の作成画面を巨大化するJAVASCRIPT::BOOKMARKLET] つまり "Big Editor" の方なんだが、その bookmarklet としての "URL" は、

javascript:expandEditor(%20'text',%20'expand',%20'600'%20);

であるのは、[記事の作成画面を巨大化するJAVASCRIPT::BOOKMARKLET] にも「編集」の指針のために、明記されている通り。

なぜ動かないのだろうと思って、他の bookmarklet の中身を覗いたりしてみたのだが、わたくしプログラミングは素人でね、何がなんだかサッパリ分からない。それでも、"Big Editor" のスクリプトを何となく少しだけ変えたくなった(「シロートは恐い」とおっしゃって下さって結構)。こんな具合だ:

javascript:(function(){expandEditor(%20'text',%20'expand',%20'600'%20)})();

そしたら動くようになった。使ってみると、やっぱり便利。ダラダラと長い文章を書く私は、今では "600" を "1500" にしてしまった。とっても便利。

あっ。でもシロートの言うことを真に受けて大怪我をしても、私は知らないからご注意。

そうそう。ついでに書いておくと、[カテゴリ別バックナンバーをプルダウンメニューにするJavaScript] (2005.10.09) と[月別バックナンバーをプルダウンメニューにするJavaScript] (2005.10.10) は、ともに、とても有り難くつかわせていただいているが、図々しくも最近は「カテゴリ名とか、『200*年*月の*件の記事』を冒頭に表示してくれるといいな」などと思うようになっている。

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2007年4月29日 (日)

YouTube [ドンキーコングJr.を嫁にやらせてみた]

ネットでブログパーツ探しをしていた時 ([nouse: ブログパーツを10個並べて]) に、ゲームもその中に入れようとしたのは、「品揃え」に対する一種の義務感からにすぎない。

私自身は、筋肉反射の応答時間が比較的に長めであり(通常「ドン臭い」と呼ばれる範疇に属する)、勝負勘と博才と籤運とには無縁、おまけに吝嗇で方向音痴であるために、ゲームと云うのは滅多にしない。(何かのきっかけで、たまにすることがあると、変にノメリ込んで、結局徒労感だけを残して放棄することになる。丁度、ガムなど買うことがないのに、人から貰うと延々と噛んだ挙げ句、翌日顎が痛くなって後悔するのに似ている。)

それで、幾らかでも興味を持てて選んだのが、[五目並べ+オセロ] (「数独」と云うのは、聞き知っているだけで、したことはない。あまり、する気もない。「数独」より「素読」と云う気分である) と [箱入り娘] だった。極めてクラシカルであって、ブログパーツとテレビゲームではジャンルが違うから、見当違いな感慨かもしれないが、「マリオ」や「ゼビウス」のレベルにさえ達していない。「済度し難い」と言われても仕方がないと思っている。

しかし、実を言うと、所謂「テレビゲーム」を、他人がするのを見ているのは嫌いではないのだ。自分が「とことんダメ」であるためか、誰がやっているのを見ても、素直に感心して見てしまう。だから、たまたま [【嫁の挑戦6】ドンキーコングJr.を嫁にやらせてみた【CX風編集】] と云うのを YouTube で見つけた時も、ブログパーツとは関係ないのに、つい見入ってしまった。

もっとも、この「感心」には、「嫁」の初々しさに対する共感も混じっているに違いなくて、それほど同時録音風に入る「嫁」の発言は微笑ましく、そして生々しい。その「生々しさ」の程が良いのだな。我々は、見ず知らずの家の居間で「嫁」がゲームをするのを横で見ている気分になるのだけれど、その一方で、他人の秘密を覗き見していると云った背徳感にとらわれないで済む。素材も良いのだろうし、編集も旨くいっている。全体の枠組みの作り方(編集方針)も正解だったのだろう。

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2007年4月25日 (水)

ブログパーツを10個並べて

注意:私自身のコンピュータ・システムの CPU 負荷を抑えるために、現状では、以下で取り上げたブログパーツは削除してある。

この数日間、一連の流れの延長として、ネット上に公開されているブログパーツをアレコレ見て廻った。そのうちの10個をサイドバーに並べたのは、デフォルトのリストの項目数が 10 であったためで、取り立てて意味はない。Sony-Ericsson 提供のガジェットが4個を占めたことには他意はないが、そのどれもが「仕事に行き詰まった時に手が伸びそう」で、しかも「全く頭を使わずに済む」ものであるのは、我が身に思い当たる節があって、苦笑せざるを得ない。

しかし "10" と云う数は、私の身の程にはあっていたようだ。ほかはもう、今の私には、興味が沸かないか、使いこなせそうもないものが多い(「映像」や「音楽」が入らなかったのが、我ながら不甲斐ない)。

ただ、入れられなくて残念な気がしたものが2つある。両方とも日産が提供する「ブログシール」で、一つは [キューブ・コレクションカード]、もう一つは "Driving Cube" (タナカミノル・ブログシール) である。[コレクションカード] の方は、表示されなかったし、[タナカミノル] の方は、表示が乱れてしまう(リロードすると直るようだが)。

今、ハタと、「この二つは、サイドバー向きではなかったのかもしれない」と気付いて、[ブログシール使用方法] を読んだら...

同一の「ブログシール使用方法」説明が [ブログシール・ダウンロードアイテム] のページにも、[キューブ・コレクションカード] にもあって、コンテキストが混乱している。少なくとも [キューブ・コレクションカード] の方は書き直す必要があるだろう。それに「ダウンロードはこちら」と云う表現は、不明確、中途半端な表現だ

※ 付の注意書で、「一部のポータルサイトでは JavaScript を貼り付けることができない、もしくはサイドメニューに貼り付けても表示されない」と書いてあった。[なおゆき] さん ([暴想]) の JavaScript はキチンと動いているんだが、そうでない JavaScript もあると云うことなのだろうか。

実験してみたところ、JavaScript を本文の方に入れると、[タナカミノル] の方は、正常に動作するようなので、入れておく。ただ、これは、デフォルトではページを開く度に自動的にスタートしてしまうから、訪問者の中には煩わしいと感じられる方がいるかもしれない。頃合いを見て撤去する予定である。(ただ、「煩わしい」と思われても、暫く付き合われることをお薦めする。[芸の細かさ] に感心されるであろう。)


2007-04-26 (木) 00:43:50 補足。実際にポストした所、Sony-Ericson のガジェットの表示が乱れるようになってしまったので、取り敢えず [タナカミノル] を削除する。


[コレクションカード] の方は、本文に入れても、表示されないようだ。小さい自動車が画面を疾駆する姿は、見ていて和むのだが(あともう少し走っていて貰いたいと思うほどだ)、出来ないものは仕方がない。それに、[タナカミノル] と [コレクションカード] とを同一ページに置くのは禁忌なのだそうだ。

なお、日産は、スクリーンセーバーでも [cube WIRED 佐野研二郎 スクリーンセーバー「cubeman」:日産 キューブ ブログ Cube Blog] と [cube WIRED 辻川幸一郎 スクリーンセーバー「Sugar Cube Clock」:日産 キューブ ブログ Cube Blog] と云う良いものを出している。未だならば、「試してみる価値がある」と言い添えておきたい。


サイドバーの10個の方も、今後適宜整理・交換するつもりである。


ブログパーツ貼り付けに際して、気付いたことを書いておく。

[ice princess 箱入り娘] は、リンク切れしている紹介ページが幾つか見受けられた。その中には、オリジナルの [Life is beautiful: ブログ用ミニアプリ: 箱入り娘] ページも含まれる。ただ、そのページのサイドバーに載っていた実物のリンクは生きているので、そちらのほうからリンクを辿ることができる。

[ブログパーツをさがせ: NEWS@niftyの最新ニューストピックス] でのサイト紹介も現在リンク切れしている。しかし、こちらの方も、貼られているニュースティッカーそのものは生きているので、リンクを再構成することはできる。

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2007年4月23日 (月)

ブログパーツ設置及びアクセスカウンタ表示

昨2007年4月28日に、次の3つのブログパーツを、この nouse レイアウトに 追加した。

1. 人気記事ランキング (ココログのアクセス解析ツール)
2. 天気予報リンクサービス (天気予報コム)
3. ミニスクロール地図 (ALPSLAB myBase)

また、やはり ココログのアクセス解析に従うアクセスカウンタを表示するようにした。これまでも独自のアクセスカウンタ ([nouse: アクセスカウンタ設置] 参照) を使用してきたが、これはココログのものと、計数法が異なるらしく、結果が一致しない。大概、独自版の方が、ココログ版のアクセス数より多いが、時に独自版が、ココログ版のアクセス数と訪問者数との間になることがある(ココログ版のアクセスカウンタに表示されるのは、訪問者数だそうだ)。

実を言うと、アクセス累計よりも、「前日比」の方に興味がある私としては、それを直接表示してくれる独自版の方は捨てがたい。かと言って、なにやら水増しした数を発表している気分のままでいるのも業腹である。起算日が異なるアクセスカウンタを並列すると云う珍妙なことになっているのは、そうした我儘に従った結果である。

補足 (2008-04-09[水]):
現在では、ココログ版のアクセスカウンタ累計数の方が、独自版の累計数を追い抜いている。当初、たしか10000前後の差があったと記憶しているし、また、これも当初の印象だが、ココログ版のカウントの方が、独自版より少なめだったので、キツネに摘ままれたような気分である。

また、上記のブログパーツ3点は、現状では削除してある。

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2007年4月22日 (日)

[ココログ最強カレンダー] を導入

[なおゆき] さん ([暴想]) によるブログパーツ [ココログ最強カレンダー] を導入した。

このブログのテンプレートをリッチ化した ([nouse: テンプレート変更] 参照) のは、それが [ココログ最強カレンダー] 導入の前提条件になっていたからである。

関連記事: [nouse: [ココログ最強カレンダー] (cocolog_ajax_calendar.js) 改]

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2007年4月21日 (土)

テンプレート変更

2007年4月21日、ブログ nouse のテンプレートを、「リッチ」である [ノート(2列左)] に変更した。左側画像が変更前、右側画像が変更後である。 ただし、[変更前] の方は、実際には、[カテゴリー別バックナンバー] 及び [月別バックナンバー] が、[なおゆき]さん ([暴想])による JavaScript によりプルダウンメニュー化されている。変更前のデスクトップ画像をキャプチャしておかなかったため、[テンプレートの管理] メニューの「確認」画像で代用したところ、JavaScript が反映されなかったのだ。

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2006年11月21日 (火)

JavaScript による、ココログサイト内全文検索

従来、このサイト (nouse) のサイト内検索は、"yahoo japan," "google," "ココログル" の3つ検索エンジンで、対象を yeblog.cocolog-nifty.com に限定することで実現していた。しかし、「ある単語/フレーズを手掛かりに、それを含む記事に辿りつく」と云う、こちら側にとっては基本的な要求を満たしてくれないことが多いため、「無いよりはマシ」程度の価値しかなかった。

もっとも、文書を書いた本人である私自身の場合は、それなりに「手掛かり」は豊富であるし、よしんば些細な手掛かりであっても、目標とする記事を探す出すのには、少なくとも現在の記事数ぐらいでは苦労しないのだが、ゲストの場合は余計な手間を掛けさせてしまっていることが想像された。

この不備は以前から漠然と気になっていたのだが、アクセス解析を見るようになって、ゲストに無駄骨を折らせている目の当たりに分かるようになったので、最近本気になってネットを調べたのだった。すると、取り敢えずココログ専用ではあるが、良さそうなものがすぐに見つかった。それが、[暴想]と云うサイトの管理者である[なおゆき]さんが作成された cocolog_ajax_search.js と云う JavaScript ユーティリティだ(利用許諾条件: クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)。

これを利用するのに、実際にユーザーが行なわなければならないのは、[暴想] 中の記事 [自分のココログを全文検索するJavaScript] (2005.10.30--最初の発表は1年以上前ことだ。今まで知らなかったのは、単に私が怠慢だったためだろう) で公表されているスクリプトを、自分が管理しているココログサイトのマイリストの項目として貼り付けることだけである(但し、後述するように、バックナンバー設定を変更する必要がでてくる可能性がある)。このスクリプトは、cocolog_ajax_search.js を組み込む一方、検索テキスト入力用のフォームを、サイドバーに作成してくれる。

使ってみると、すこぶる具合が良い(フレーズによる検索が出来ないのが残念だが、AND 検索は可能である)。ポスト直後の記事を含めて文字どおり全文検索するので、検索漏れに就いて疑心暗鬼せずにすむ。と云う訣で、今まであった検索エンジンの利用は全廃して、[暴想エンジン]だけに切り替えた。

ただし、導入時引っ掛かったのが、[管理ページトップ >ブログ一覧 > 個別のブログ名 >設定>バックナンバー設定] (注: 個別のブログ名 は、当該スクリプトを貼り付けるブログ名。このサイトでは nouse) が、[週別]では、ページエラーが出てしまうことだった。そこで、[バックナンバー設定]を[月別]に改めた。

これに合わせて、同じく[なおゆき]さんが発表している[カテゴリ別バックナンバーをプルダウンメニューにするJavaScript] (2005.10.09) と[月別バックナンバーをプルダウンメニューにするJavaScript] (2005.10.10) も導入することにした。その際、検索結果やカテゴリ・月別バックナンバーの表示の際に[タイトルと概要]を表示する形式を採用した。

と云う訣で、私が実際にした手順を以下にまとめておく。ただし、憶え間違えがあろうし、勘違いもあるかもしれないのが、その際は悪しからず。

1. [マイリストの新規作成]を行なう。ここで [リストのタイプ:] は「メモ」、[リストの名前:]は "in-site search" で、リストを新規作成した(勿論、リスト名は、cocolog の「仕様」に従う限り、個々のブログの管理者の任意である。以下、"in-site search" は適宜読み替えて頂きたい)。
2. [管理ページトップ >マイリスト>in-site search]の画面が現われるので、そこで[項目の追加]を選択する。
3. [項目を追加する: in-site search] と云うウィンドウが現われるので、そこの[ラベル]欄は空白のままにしておき、[メモ]欄に以下のテキストを貼り付ける。

<script type="text/javascript" src="http://java.cocolog-nifty.com/blog/files/javascript/prototype.js"></script>
<script type="text/javascript" src="http://java.cocolog-nifty.com/blog/files/javascript/cocolog_ajax_search.js"></script>
<form action="javascript:cocologAjaxSearch( '/blog/archives.html', document.getElementById('search_box').value );"><input type="search" id="search_box" value=""><input type="button" id="search_button" onclick="javascript:cocologAjaxSearch( '/blog/archives.html', document.getElementById('search_box').value );" value="検索"></form>
エンジン: cocolog_ajax_search.js<br />
作成者: [なおゆき]さん<br />
入手サイト: <a href="http://java.cocolog-nifty.com/blog/2005/10/javascript_c163.html">暴想</a><br />
ライセンス: <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/">Creative Commons</a><br />
----------------------------
<script type="text/javascript" src="http://java.cocolog-nifty.com/blog/files/javascript/category_archive2pulldown.js"></script>
<script type="text/javascript" src="http://java.cocolog-nifty.com/blog/files/javascript/cocolog_archive_extention.js"></script>
<script type="text/javascript" src="http://java.cocolog-nifty.com/blog/files/javascript/date_archive2pulldown.js"></script>

<script type="text/javascript">
window.onload = function init() {
//タイトルと概要を表示を使う人は追加する
cocolog_archive_extention();
//カテゴリ別バックナンバーをプルダウンメニューに
category_archive2pulldown('#type=title');
//月別バックナンバーをプルダウンメニューに
date_archive2pulldown( '/nouse/archives.html', '#type=title');
}
</script>

注意すべきは、上記スクリプト中、末尾近くの[//月別バックナンバーをプルダウンメニューに]の次の行で、/nouse/ とあるところは、適宜 個別のブログ名 に変更しなければならないことだ(オリジナルでは /blog/ になっている)。また、その直後の archives.html も、自分のサイト独自のファイル名になっているなら、その通りに変更する必要があるとのことだ。

また、nouse では、ココログデザインを利用していないので、[カテゴリ別バックナンバーをプルダウンメニューにするJavaScript] に書かれてある window.onload で実行される関数 init() による処理中、ココログデザインに関わる次の2行を削除してある:

//ココログデザインを使っている人は追加する
initStyle();

4. ウィンドウ[項目を追加する: in-site search] 中の[追加]のボタンを押す。
5, [項目を編集する: in-site search] と云うウィンドウが現われるので、[変更を保存]のボタンを押す。
6. [変更内容を保存しました。]と云うメッセージがでるので、[ウィンドウを閉じる]のボタンを押す。
7. [管理ページトップ>ブログ一覧> 個別のブログ名 >デザイン> 個別のブログ名 テンプレート>表示項目]で [in-site search (メモ)]にチェックを入れる。
8. [管理ページトップ>ブログ一覧> 個別のブログ名 >デザイン> 個別のブログ名 テンプレート>並べ方]で、好みのサイドバーコンテンツの配列を決めてから、[変更を保存]のボタンを押す。
9. [現在のテンプレートを編集:個別のブログ名] で[反映]のボタンを押す。
10. [nouseの反映]と云うウィンドウで[反映]のボタンを押す。
11. [すべてのファイルを反映しました。]と云うメッセージが出たら、処理完了。

なお、[ココログをAjax化するJavaScript(再掲)] (2005.10.17) に掲載されていスクリプトは、使ってみたが、私のシステムと相性が悪いらしく、挙動がおかしくなった(読み込みが終わらない。ウインドウ上にポインタがある状態でマウスのホイールを回転すると、選択したカテゴリや月が勝手に変わってしまう)ので、旧い方のスクリプト (2005.10.09 及び 2005.10.10) を使った。

ついでに書いておくと、[ココログの記事作成画面をドリコム風にするJavaScript::Bookmarklet] (2005.10.03) や、[記事の作成画面を巨大化するJAVASCRIPT::BOOKMARKLET] (2005.09.07) も、やはり私のシステムと相性が悪いらしく働いてくれない。ともに、使えたなら便利だろうと思われるので、残念。

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2005年11月24日 (木)

Adobe Reader Ver.7 検索窓での文字化け


コンピュータ・システムの更新に伴って、新システムのソフトウェアを組み上げているうちに、Adobe Reader 7.0 をインストールした。

少し遡った時点から話を進めると、ハードウェアのセットアップが済んでから、まず、エディタ (xyzzy) や IME (WXG) を入れた。そして、、ヤヤ迷ってから、取り敢えずメーラーは従来の Datula を今暫く使うことにして、その処置を行った後(もちろん、データの移行に就いてはドタバタしたが、それは結局どうにかなった)、ネットへの接続を回復させた。

と云う訣で、ネット上のファイルを幾つか開いているうちに、pdf ファイルに当たった。開こうとすると、システムが "Adobe Reader" をインストールするかと聞いてくる。これは、言われてみれば当然ですね。旧システムでも、たしか 6.0 (その前は 5.0) ではあったはずにしろ、使っていた訣だが、新システムでは一時的にディスク内の Adobe Reader が見えなくなっていたから(つまり、レジストリが「更地」化されために、その中に Adobe Reader の情報がなくなっていたから)。

で、仰せのままにインストールしたら、それは英語版の "Adobe Reader" だった・・・。「まぁ、いいや」と、使い始める。yahoo 検索のツールバーも一緒にインストールされて、最近は yahoo 検索を使うことも多いから、便利かも、と思ったが、ボタンが多すぎてウザッたい。もっとも、カスタマイズは出来るらしいが。

経緯を良く憶えていないのだが、その後に "Adobe Reader Japanese Font" もインストールした。多分、デフォルトの英語版では、日本語文書が読めないためだったのではないかと思う。次は、順序として、日本語 pdf ファイル中で検索したはずだ。何故、「はず」と書くかと云うと、ここら辺の記憶が、若干曖昧だからだが、全体として事態の流れは、これ以外にはありえない。

ここで、「事件」が起こった。検索フォームに(当然 IME 経由で)かなを入力すると、意味不明の記号列が現われてくる。これはAdobe Reader が英語版であるためかもしれないと思って、それをアンインストールして、日本語版の方をインストールした(これに応じて、ヤフーのツールバーも日本語版に変わったが、それは、本題とは関係がない。)

で、日本語版の Adobe Reader を使って日本語 pdf 文書を開いてみて、検索したのだが・・・、何と、やはり文字化けは起こったのだ。

「これでは使い物にならないなぁ」と、匙を投げかかったのだが、これは少し早合点だった。

かな入力でも(私はこちら)、ローマ字入力でも(こちらは、私は滅多に使わない)、話は同じはずだが(多分。ただ、ローマ字入力の場合は、それほど試しているわけではない)、「かな」を入力した後、確定すると、その入力した「かな文字」が検索フォーム内に現われるのだ。また、入力後、変換させてから確定すると、その変換した文字が現われる。勿論、確定するまでは、どんな文字に変換されているのか分からない。

それでは、実用にならないではないかと思われるかもしれないが、実はそうではない。このように一度確定して、普通の日本語文字が現われて以降は、入力時に奇妙な記号列は現われなくなるからだ。普通に「かな文字」が現われるので、それを変換すると云う通常の入力作業が行えるようになる。

残念ながら、Adobe Reader を閉ぢてしまうと、元の木阿弥になって、次回文書を開いた時には、検索フォームへの入力に就いて同じことをする必要がある。

これは、Adobe Reader 7.0 と WXG との相性の問題かもしれない。MS IME では文字化けは起こらない。他の IME 例えば ATOK に就いては、持っていないので未調査。

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2005年10月15日 (土)

検索フォームの改定

注意:現状では、このサイト内の検索は、、サイト [暴想] の管理者である [なおゆき] さんが作成された cocolog_ajax_search.js と云う JavaScript ユーティリティに切り替えてある(詳しくは、[nouse: JavaScript による、ココログサイト内全文検索] を参照されたい)。このため、この記事の内容は、その前提を失って、無意味に なっている。

検索フォームを、サイト内検索以外に、yahoo japan と google に就いてはウェブ検索も、ココログルに就いてはココログサイト検索も出来るように変更した。

場合分けは、ラジオボタンで選択可能にしてあり、初期状態(つまり、デフォルトで)はサイト内検索にチェックが入っている。

関連記事:


  1. yahoo japan によるサイト内検索

  2. サイト内検索フォーム設置


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2005年10月 5日 (水)

yahoo japan によるサイト内検索

注意:現状では、このサイト内の検索は、、サイト [暴想] の管理者である [なおゆき] さんが作成された cocolog_ajax_search.js と云う JavaScript ユーティリティに切り替えてある。詳しくは、[nouse: JavaScript による、ココログサイト内全文検索] を参照されたい。

yahoo japan によるサイト内検索フォームを追加した。今のところ、これが一番確実に該当記事をヒットするようだ。

ただし、カテゴリを経由した記事の重複検索ばかりでなく、キーワードがタイトルレベルの一致に留まる場合は「ファウル」が沢山出てきて煩わしい。これは、サイドバー中の語句も拾うためだ。

関連記事
サイト内検索フォーム設置

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2005年8月31日 (水)

サイト内検索フォーム設置

注意:現状では、このサイト内の検索は、、サイト [暴想] の管理者である [なおゆき] さんが作成された cocolog_ajax_search.js と云う JavaScript ユーティリティに切り替えてある。詳しくは、[nouse: JavaScript による、ココログサイト内全文検索] を参照されたい。

どれくらい役立つか未だ判らないが、「サイト内検索」、つまり、本サイト http://yeblog.cocolog-nifty.com/ 内のみの検索を行うフォームを2つ設置した。google の検索エンジンを利用するものと、[ココログル]の検索エンジンを利用するものとである。

最近(20日以内)の記事に就いては、[ココログル]を使った方がヒットしやすいだろう。それ以前は、google の方がヒットしやすくなると言いたいところだが、どうも、そうは問屋が卸さないようだ。

一つには、ブログ開設から暫くの間(多分1年以上)、ping を打たなかったので、その間の記事は、google には見えなかった可能性が高い。ただし、これは、サイト内検索フォーム設置の直前に、本ブログサイトを google に登録したから、そのうち直るかもしれない。

二番目としては、google で「ヒット」しても、検索結果がリンクしているのは、大抵トップページであるため、その内容が既に変わっていることが多い。このため、検索された url をクリックしても、該当する記事に辿りつけないことになる。google がパーマネントリンクを拾ってくれるようになれば良いのだが、今のところはどうなるか不明。

google の検索エンジンのクロールが済んだと思われる時になっても、使い勝手が悪いままなら、撤去することになるだろう。


なお、サイト内検索フォームの設置に際しては、「Black Pepper's Blog: 「サイト内検索」をつけました」と、「きのうの出来事: ココログルの検索窓がついた!」とを参考しました。お礼申し上げます。

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2004年8月25日 (水)

多少の感慨


参照: NIFTY翻訳フォーラム投稿再録(1998年1月7日?)



この[NIFTY翻訳フォーラム投稿再録(1998年1月7日?)]は、私の興味の地勢において、パソコン通信からインターネットへと切り替わる分水嶺に位置します。

思えば、もう六年以上になっているわけです。多少の感慨無しとしない。

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2004年7月30日 (金)

人生の半ばで


参照: B フレッツ導入ジタバタ記(「メールサーヴァにアクセスできない」の卷)

[ジタバタ騒ぎ]の中で、Datula の事をネット上で調べていたら、作成者青野雄平は、眼疾によりプログラミングの続行が不可能になっているらしいことを知りました。青野氏の詳しい病名や、病状がどの程度なのか、は、不明です。大体、発病から2年以上は優に経過していると思われる2004年7月現在においてさえ Datula の公式サイト "Datula Home Page" は、この点に就いて沈黙を守っている。このことは、逆に、彼の病気と、その周囲の物事の諸関係の軋轢が深刻であることを推測させます。

「公式サイト」にリンクが貼られているメーリング・リストのメンバーになると、そのログから、ある程度のことが判るらしいが、それだけを確かめるためにクローズドなグループに入会するのは気が引ける。

全く偶然の一致で、彼のこととは全く無関係なのですが、青野氏不調の風評を知る少し前(B フレッツを導入する直前の2004年4/5月頃)に、中途失明者の女性と話をする機会があり、その時に私は始めて、「網膜色素変性症」と云う病気があることを知りました。

「網膜色素変性症」は、進行が遅いので、発症がそのまま失明を意味するものではありませんが、この女性の場合は、日光のような強い光の有無を感じ取れる程度とのことでした。

曾って、彼女は、眼科が優秀であると言われている診療機関を幾つも受診したそうですが、その全てで「治療不可能」を宣告され、(実際、「網膜色素変性症」は、行政で謂うところの「難病」の一つです)、結局、何をしたかと云うと、観光地や美術館を巡って、美しい景色や絵画を見ていったと云うことです。

それを聞いて、私は、自分がずいぶん昔、「そのうち纏まった暇が出来たら、東京中の博物館と美術館を見て廻ろう」と、思ったことがあるのを思い出しました。そして、その「計画」は、思っただけで終わってしまったのです。そうした私より、彼女の方が「見るべきほどのもの」を、多く見ているかもしれない。それでも、人生の半ばで、一つにしろ官能性を失った者の無念は、察するに余りある。

    他サイトへのリンク:
  1. 「網膜色素変性症」の説明
  2. 日本網膜色素変性症協会
  3. The Foundation Fighting Blindness
  4. The British Retinitis Pigmentosa Society
  5. 行政用語としての「難病」

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2004年7月15日 (木)

B フレッツ導入ジタバタ記番外編(「『ココログ』に手を出す」の卷)


これは [Bフレッツ導入ジタバタ記番外編(「ウェブサイトを作ってみたものの・・・」の卷)] の続きてす。


「ウェブログ」のことを初めて知ったのは、多分今年(2004年)の5月の筈ですが、どこでだったか、7月にして既に記憶が曖昧です。本屋の店頭で関連書籍を見かけたか、新聞の紹介記事だったかのような気がする。しかし「ココログ」は、「本屋の店頭」だったのは確かです。かなり「ヒイた」ので覚えている。猫なで声で「ココロのスキマ、お埋めします」と呼びかけられたような気がしましたのでね。(まぁ、Nifty-Serve の時も、「日商岩井」と「富士通」でニフティと云うのは安易過ぎると思ったものですが、利用しているうちに結局慣れましたからね、「ココログ」の方も、そのうち気にならなくなるかもしれない。)

なんでそう云う[ココログ]に手を出したのかと云う1番目の理由: 私は、[考えながら書く]と言えば聞こえは良いが、アーでもないコーでもないと、書いては直し、直しは書くという行為を通じないと考えが纏まらない、あるいは、そうして初めて自分が何を考えているかが判ってくる[書かないと考えられない]人間なのです。しかし、ここ二・三年[書く= 考える]ことから遠ざかっていたので、さすがに焦燥が強まってきていました。ウェブログと云うのは、「とりあえず書いてみる」に向いているようです。

2番目: 調べもの(多かれ少なかれウェブでの fact-finding が含まれるでしょう)をした時の結果を記録する、謂わば「電脳野帳」として適している。

と云う訣で、こうしてアカウントをとったのですが、それからまたジタバタしました。一旦ブログ内部に入っても、何かしようとすると、直にログイン画面に弾き出されてしまうのです。後は、何度ログインを試みても

問題が発生しました。

と云うエラーメッセージが出てしまう。

これもカタがつくのにどれくらい掛かったか忘れてしまいましたが(実動で多分せいぜい数時間でしょうけれども)、ヤヤ憂鬱な何日間かを過ごした後に、不図、インターネット・エクスプローラの

ツール > インターネット オプション > プライバシー

の設定を[中-高]まで落としてやると旨くいくことに気がつきました([認証エラーの卷]のジタバタ騒ぎで一旦引き下げていたのですが、その後、元に戻していたのです)。[プライバシー]の設定を、ヨリ以上に上げると [病状] が再現しますから、[病因]との関連性は濃厚です。(一旦上げた[プライバシー]設定を元に戻した場合、インターネット・エクスプローラを一度閉ぢないとエラーが出続けるようです。)

つまり[ココログ]のログインは Cookie を利用しているらしい。ここらへんは少しお勉強する必要がありそうです。

B フレッツ導入ジタバタ記終了

[Bフレッツ導入ジタバタ記(認証エラーの卷)]に戻る。

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2004年7月 9日 (金)

B フレッツ導入ジタバタ記番外編(「ウェブサイトを作ってみたものの・・・」の卷)


これは [Bフレッツ導入ジタバタ記(「メールサーヴァにアクセスできない」の卷)] の続きてす。


認証エラーも出ないようになり、メールのダウンロードも出来るようになったので、@nifty 内にウェブサイト "YebisYa's Showcase" も開設しました。

数年前、私が、(@nifty でない別のプロヴァイダでのことですが)インターネットのアカウントを持とうと思った最大の動機は、自分のウェブサイト"Yebisuya's Showcase" (新旧では、サイト名が "YebisYa" と "Yebisuya" とで、微妙に違います)を作って、そこに書いておきたいことにあったのだったので、当然のステップと言いたいところですが、やや問題がある。

サイト・コンテンツの手当てがつかないのです。

本来なら、旧サイトの内容を、新サイトに移せば良いのです(まぁ、結局はそうなるでしょう)が、しかし、現状では、そうしたところで、コンテンツを更新していくのは不可能なのです。たとえば、1週間・2週間の間 "Showcase" の化粧直しに専念したところで、今まで経験から、出来ることがホンの僅かなのは、目に見えている。こちらの方向には、当面発展性が無いので、つい億劫になってしまう。

あともう一つ考えられるのは、私が、NIFTY-Serve 時代に、幾つかのフォーラムで発言したことを詰草代わりに放りこんでおくことです(本体の「商品」が無いのだから「詰草」もヘッタくれもないもんですが)。これは、ツナギとしては、良い考えだと思ったのですが、ある筈のそうした発言の控えのうちの多数が、私のシステムのハードディスクには見当たりません。

特に、嵩があるので「詰草」としては一番都合が良いと思った Donald E. Knuth の "The TeXbook" と "The METAFONTbook" に関する発言の控えも、ハードディスクには残っていないようです。窮余の一策として、ネット上でログを探しかけましたが、発言の時期を失念してしまったので、条件が絞りきれず、時間がかかりそうなのでやめてしまった。(そのうち再挑戦するつもりでいます。)

それでも、その他のものなら、幾らかは出てきたので、改めて見直してみたら・・・うーむ、微妙な疎遠感がある。これは、内容が既に陳腐化してためでもあるでしょうが、また「ワレは昔のワレ爲らず」であるためでもあるのでしょう。その[よそよそしさ]は、まさに「微妙」なのです。しかし、それにめげてはならないな。サイトの方に載せるかどうかは別問題として、このブログサイトの一部として、二つ再録しておきましょう。

  1. NIFTY翻訳フォーラム投稿再録(1997年7月3日?)「フォースのともにあらんことを」
  2. NIFTY翻訳フォーラム投稿再録(1998年1月7日?)「回顧と展望」

続く

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2004年7月 1日 (木)

B フレッツ導入ジタバタ記(「メールサーヴァにアクセスできない」の卷)


これは [Bフレッツ導入ジタバタ記(認証エラーの卷)] の続きです。

認証エラーが出なくなったので、次はメール・サーヴィス廻りの整備です。

当然のこととして、まずメールクライアントに SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) サーヴァや POP3 (Post Office Protocol version 3) サーヴァの為に、@nifty の情報を適宜入れました。@nifty のメールボックスにはメールが溜まっているはずなので、早速それをダウンロードしようとしたところ・・・@nifty 自体にアクセスできなかった。

-ERR Can't access via external network. Please use Hyper Road.

と云うエラーメッセージが出てしまった。

メールクライアントの設定入力に、タイプミスがあったのか調べてみましたが、これは見当たらなかった。(まぁ、タイプミスと云うのは、何度チェックしても忍び込んでくるものですがね。それどころか、しばしば最初からすまして紛れ込んでいて、危機的なときになって初めて、あたかも「意地悪な魔女」のように、バァと正体を顕す。しかし、今回はそう云う話をする機会ではない。)

とすると、メールクライアントの設定に基本的な間違いがあるのかもしれないと云うことになります。

ちょっと困ってしまいました。と云うのは、私が使っているメールクライアントは、Datula と云うものだからです。このソフト、私と相性が良かったらしく、インストールした後、自然に使い始められたので、そのまま使いつづけて来ていたものです。しかし残念ながらメインストリームには入れなかった(最近2年ぐらいは開発も中断しているようです)。このためでしょうが、設定例がないかと、@nifty の

会員サポート > 接続・設定マニュアル > メールの設定

を見てみても、そこに列挙されているメールクライアントには、Datula は含まれていません。

設定に間違いがって、それがアクセス不能の原因なら、ほかを探しても無駄なわけで、どうも探索の切っ先が鈍って仕方がない。

しかし、そうこうしているうちに、ふと気がついて、自分自身にメールを送ってみたら、@nifty のメールボックスには届いていることが確認できました。つまり SMPT サーヴァには、アクセスできていると云うことです。ここで元気が出て、ジタバタを続けているうちに、メールのダウンロードも出来るようになりました。

出来るようになった直前にしたことは、Windows (ME) で

コントロール パネル > ネットワーク > ネットワークの設定

で、[優先的にログオンするネットワーク]を[Microsoft ファミリ ログオン]から[Windows ログオン]に変更したことなんですが、元に戻しても、やはりアクセスできたから、ここでもやはりサッパリ訣が分らない。

ちなみに[優先的にログオンするネットワーク]は[Windows ログオン]に決定。

もう一つちなみに、@nifty の POP サーヴァは、APOP (Authenticated Post Office Protocol 又は Automatic Processing Options Protocol) 認証をサポートしているので、私の Datula でも、APOP を利用するように設定しました。

続く

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2004年6月26日 (土)

Bフレッツ導入ジタバタ記(認証エラーの卷)


1. 認証エラーが出て、非力ユーザーが途方に暮れること。

今年(2004年)の5月上旬に、インターネット回線(NTT)のカテゴリを、ISDN から B フレッツのマンションタイプに切り替えました。

ところが、それまで利用していた地方プロヴァイダは、ブロードバンド未対応だったたのです。そこで、そこには少なくともメインとしての役割を持たせなくなり、それに代わるものが必要になりました。若干迷ったのですが、結局のところ決めたのは、NIFTY-Serve 以来の ID を持ち続けていながら、この数年間は休眠していた @nifty での活動を再開することでした。

要するにコース変更をしたのですね。

NIFTY に対する変更の手続き申請は、NTT が代行してくれたので、私が実際にしたのは、LAN ボードのコンピュータへの組込みと、LAN ケーブルの接続、NTT から送られてきた「フレッツ接続ツール」のインストールだけでした。年数だけは十分スレッからし並のコンピュータユーザである私にとっては、どれも簡単でした。そうして、@nifty にアクセスしたら、あっさり繋がってしまった。

「よしよし」と思って、次にしたのが、現在の NIFTY ユーザとしての設定をチェックすることです。そこで @nifty の

会員サポート > 会員情報の確認・変更 > 設定一覧

のページ内のリンク[設定一覧]をクリックしたら・・・、いきなり認証エラーが出てしまった。

スレッからし並なのは年数だけである私は、簡単に途方に暮れてしまいました。


2. 非力ユーザーは、非力コンピュータを使っていたと云うこと。

@nifty にアクセスできるわけですから、その段階で認証が成功しているはずです。また、[設定一覧]を開く際に再度認証を行なおうとするのは、プロヴァイダとはそうであるべきで、当方としても何の異存もない。でも、なんで認証ダイアログボックスも出さないで、抜く手も見せず、認証エラーで切って捨てるんだ?

「何かが間違っとる」、と思うものの、何が間違っているのかサッパリわからない。そもそも、私の使っているコンピュータシステムが、450MHz Celeron + 128 MB memory + Windows ME と云う、ブロードバンドで使うには、かなり「イタイ」代物なのです。おまけに、LAN ボードは、知人から「余っている」と譲り受けたもので、多分 10Mbits/s ぐらいしかサポートできないのではないか。つまり、総体、何処に出しても恥づかしい出来で、斬り捨て御免で、認証エラーが出されても、仕方がないのかもしれないと思いもしました。


3. 非力ユーザーがジタバタすること。

しかし、気を取り直して、試してみましたのは:
1. @nifty にアクセスし直す。
2. VDSL 装置の電源を切ってから入れ直す。
3. フレッツ接続ツールをインストールし直す。
4. パスワードファイルを削除してみる。(サポートセンターに電話してみたら、薦められました。)
5. 100 Mbits/s をサポートする LAN ボードを買ってきて、差し替える。
6. インターネット・エクスプローラ(Ver. 6)の

ツール > インターネット オプション > プライバシー

の設定を Cookie を容認する方向に変更する。
7. インターネット・エクスプローラの

ツール > インターネット オプション > セキュリティ > レベルのカスタマイズ > ユーザー認証 > ログオン

の設定を変えてみる。

こう並べてみると、それほど奇抜なことはしていない。実を言うと、私は、現在コンピュータの前に座った時間は、そのまま寝不足になると云う、切迫した時間環境にいるので、毎日はコンピュータを立ち上げることは出来ない。また、遣りはじめても、せいぜい2-3時間で諦めねばなりません。だから総時間はそれほど長くないでしょうが、日にちとしては1週間以上、多分10日間ぐらいジタバタしていたと思います。


4. 突然の解決。

しかし、ある時、急に認証エラーが出なくなりました。その時は、インターネット・エクスプローラの[インターネット オプション]で、セキュリティレベルのカスタマイズをした(かなり剣呑なので、後回しにしたのです)ためだと思っていたのですが、後でカスタマイズをリセットしても認証エラーの出現を再現できないので、結局、訣がわからないままです。

続く


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