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水茎の岡の木の葉を吹き返へしたれかは君を恋ひんと思ひし

作者:読人しらず 出典:[新古今和歌集11]1056
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.126

反語「かは」を使っている例。「水茎の」は「水城」、「岡」に係る枕詞。丸谷才一 の解は、「岡の木の葉を吹き返す風が吹いているが、吹き返すようにくり返して恋しく思うのは誰だろうか(つまり自分である)」。しかし、「吹き返すようにくり返して恋しく思う」には、引っ掛かる物を感じる。あるいは、「あなたが私を恋しく思ってくれるお返しに、もっとずっと強くあなたを恋しく思うのは誰でしょう(、他ならぬ、私です)」ではないか。荒井由美の「少しだけ片思い」を少しだけ連想させる。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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