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津の国の難波の春は夢なれや芦の枯葉に風わたるなり

作者:西行 出典:[新古今和歌集6]625
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.84

助詞「や」の用例。「や」を詠嘆ととる説が多いが、そうすると「なれ」が解けない。疑問か反語のどちらかだろうと大野晋は主張する。たしかに、「春が夢」と云うことはありえないから、反語なのだろうが、その上に、已然形による逆接になっているのではなかろうか。「以前、この津の国の難波に春来た時の景色が夢だった訣はないだろうに、目前の津の国の難波では、枯れた芦原に冬の風が吹き渡っている」

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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