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わが命も常にはあらぬか昔見し象の小川をゆきてみむため

作者:大伴旅人 出典:[万葉集3]332/335
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.67

「も...か」の呼応だが、万葉集で「も...ぬか」となっているときは願望になる。
丸谷才一の解:「昔見たことのある象の小川をもう一度みるために、私の命もずっとあってほしいものだ」。

大伴旅人が太宰帥の時の詠歌。この歌は、次の5首作の第2歌:
  帥大伴卿が歌五首
我が盛りまたをちめやもほとほとに奈良の都を見ずかなりなむ
(大伴旅人 [万葉集3]331/334)
我が命も常にあらぬか昔見し象の小川を行きて見むため (大伴旅人 [万葉集3]332/335)
浅茅原つばらつばらにもの思へば古りにし里し思ほゆるかも (大伴旅人 [万葉集3]333/336)
忘れ草我が紐に付く香具山の古りにし里を忘れむがため (大伴旅人 [万葉集3]334/337)
我が行きは久にはあらじ夢のわだ瀬にはならずて淵にありこそ (大伴旅人 [万葉集3]335/338)

大伴旅人が「象の小川」に何時何度行ったかに就いては未調査。

参考:「「昔見し象(さき)の小川を今見ればいよよさやけくなりにけるかも (大伴旅人 [万葉集3]316/319)」

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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