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馬並めていざ打ち行かな渋谿の清き磯廻によする波見に


(大伴家持 [万葉集17]3954/3976)
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.47

積極的に人を誘う言葉「いざ」の用例。大伴家持が越中国司在任中の歌。
天平18年8月7日、越中国司に赴任した大伴家持を歓迎する宴が行なわれた。この歌で、家持は宴をひとまず終えて、皆と一緒に馬で「波見」に行こうと提案している。

参考 (祝宴の冒頭歌と思われる歌と最終歌と思われる歌):
 八月の七日の夜に、守大伴宿禰家持が舘に集ひて宴する歌
秋の田の穂向き見がてり我が背子がふさ手折り来るをみなへしかも
(大伴家持 [万葉集17]3943/3965)

ぬばたまの夜は更けぬらし玉櫛笥二上山に月かたぶきぬ (土師道良 [万葉集17]3955/3977)

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

補足
[万葉集17]3943/3965-[万葉集17]3955/3977
 八月の七日の夜に、守大伴宿禰家持が舘に集ひて宴する歌
秋の田の穂向き見がてり我が背子がふさ手折り来るをみなへしかも
(大伴家持 [万葉集17]3943/3965)

をみなへし咲きたる野辺を行き廻り君を思ひ出た廻り来ぬ (大伴池主 [万葉集17]3944/3966)
秋の夜は暁寒し白栲の妹が衣手着むよしもがも (大伴池主 [万葉集17]3945/3967)
ほととぎす鳴きて過ぎにし岡びから秋風吹きぬよしもあらなくに (大伴池主 [万葉集17]3946/3968)

今朝の朝明秋風寒し遠つ人雁が来鳴かむ時近みかも (大伴家持 [万葉集17]3947/3969)
天離る鄙に月経ぬしかれども結ひてし紐を解きも開けなくに (大伴家持 [万葉集17]3948/3970)

天離る鄙にある我れをうたがたも紐解き放けて思ほすらめや (大伴池主 [万葉集17]3949/3971)

家にして結ひてし紐を解き放けず思ふ心を誰れか知らむも (大伴家持 [万葉集17]3950/3972)

ひぐらしの鳴きぬる時はをみなへし咲きたる野辺を行きつつ見べし (秦忌寸八千嶋 [万葉集17]3950/3973)

妹が家に伊久里の杜の藤の花今来む春も常かくし見む (大原高安真人;僧玄勝による伝謡 [万葉集17]3951/3974)

雁がねは使ひに来むと騒くらむ秋風寒みその川の上に (大伴家持 [万葉集17]3953/3975)
馬並めていざ打ち行かな渋谿の清き礒廻に寄する波見に (大伴家持 [万葉集17]3954/3976)

ぬばたまの夜は更けぬらし玉櫛笥二上山に月かたぶきぬ (土師道良 [万葉集17]3955/3977)

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