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事もなく生き来しものを老いなみにかかる恋にもわれは逢へるかも

作者:大伴百代 出典:[万葉集4]559/562
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.350

「ものを」の用例。「ものを」は、「決まっている」と訳すと概して旨くいくが、この歌は例外で「確かに事もなく生きてきたのに」と解釈した方が良い。「老いなみ」の「なみ」は、「並ぶ」と云う意味で、「老いなお」は「老いとならんでいる」。
「(人生を無事に生きてきたと云うしっかりした事実があるのに)老年に達したこの時期に、私はこんな恋に逢った」。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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