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水鳥の発ちの急きに父母に物言ず来にて今ぞ悔しき

作者:有度部(うとべの)牛麿 出典:[万葉集20]4361/4337
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.104

助詞「ぞ」の用例。防人の歌。「水鳥の」は様ざまな言葉に係る枕詞。この歌では「たち」に係っている。「急いで出発してきたために、父母に言うべきことも言わずに来てしまったのが『今ぞ悔しき』」。「今ぞ悔しき」と云う成句が当時あって、それをこの歌の中に入れたのだろう、と云うのが丸谷才一の説。私も大野晋と同様に「なるほど」と言いたい。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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