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今のごと恋ひしく君が思ほえばいかにかもせむするすべのなさ

作者:大伴坂上郎女 出典:[万葉集17]3928/3950
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.273

「...のごと」の用例。この「ごと」は「同じ」を意味する「こと」が濁音化したもの。「今のごと」とは「今と同じに」を意味する。この「ごと」に形容詞語尾「し」が付いて「ごとし」と云う言葉が出来た。

大野晋の解:「これから先も今と同じに恋しく思われるなら、私はどうしよう、なんともしようがありません」

この歌は、天平18年 (746年) 大伴家持が越中国司に任ぜられて、任地に出発する際に、家持の叔母である大伴坂上郎女が贈った2首のうちの第2首である。
参考 (大伴坂上郎女が贈った2首の詞書と第1首)
  大伴宿禰家持、天平十八年の閏七月をもちて越中の國の守に任けらゆ。すなはち七月を取りて任所に赴く。ここに、姑大伴氏坂上郎女、家持に贈る歌二首
草枕旅行く君を幸くあれと斎瓮据ゑつ我が床の辺に
(大伴坂上郎女 [万葉集17]3927/3949)
ただし天平18年の閏月は9月。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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