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野辺近く家居しせれば鶯のなくなる声は朝な朝な聞く

作者:読人しらず 出典:[古今和歌集1]16
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.210

「声は」の「は」は、「事実関係」だけから (つまり「英文法」に即して) 言えば目的格を表わす。しかし、日本語としては「は」は「提題の助詞」と理解すべきである。

『日本語で一番大切なもの』では、歌全体としての釈義が与えられていないが、今仮に付けておくと「『野辺』近くに住んでいるので、鶯の鳴き声のことなら毎朝聞いていますよ」ぐらいになるか。特に取り立てるほどの内容ではないかもしれないが、ただ、「野辺」をどう理解するかは微妙だろう。「野辺」には「送葬の野」とか「埋葬地」の意味があるからだ。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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