« 立ちしなふ君が姿を忘れずは | トップページ | 鶴が鳴のけさ鳴くなへに雁が鳴はいづくさしてか雲隠れらむ »

立ちしなふ君が姿を忘れずは世の限りにや恋ひ渡りなむ

作者:上総国郡司妻女等 出典:[万葉集20]4441/4465
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.373, p.414

「ずは」の用例。

本居宣長は、「ずは」は「よりは」と訳せば良いと言った。

p.373 では、この歌の「ずは」は、「よりは」とは訳せず、「ずに」と訳すべきで、「立派なあなたの姿を忘れずに、この世の終わりまで恋し続けよう」と云う橋本進吉の解釈が肯定的に紹介されているが、後に p.414-p.416 で、大野晋は「あなたの姿を忘れでもしない限り永くあなたを恋つづけるでしょう」と、別の解釈を与えている。

村人から尊敬親愛されていた大原真人今城が都に帰ることになったとき謡われた歌2首の2首め。p.414 でも引用。
1首目は「足柄の八重山越えていましなば誰をか君を見つつしのはむ (上総国郡司妻女等 [万葉集20]4440/4464)」

「ずは」の他の用例:
かくばかり恋ひつつあらずは高山の岩根し枕きて死なましものを (磐姫皇后(磐之媛命, 磐姫, 仁徳天皇妃) [万葉集2]86)
見渡せば近きものから岩がくりかがよふ玉をとらずは止まじ (読人しらず [万葉集6]951/956)
神山の山下とよみ行く水の水脈し絶えずは後もわが妻 (作者不詳 [万葉集12]3014/3028)

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

|
|

« 立ちしなふ君が姿を忘れずは | トップページ | 鶴が鳴のけさ鳴くなへに雁が鳴はいづくさしてか雲隠れらむ »

『日本語で一番大事なもの』」カテゴリの記事

日本語/和文」カテゴリの記事

詩/文藝」カテゴリの記事

読み物・書き物・刷り物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/40172/40464604

この記事へのトラックバック一覧です: 立ちしなふ君が姿を忘れずは世の限りにや恋ひ渡りなむ:

« 立ちしなふ君が姿を忘れずは | トップページ | 鶴が鳴のけさ鳴くなへに雁が鳴はいづくさしてか雲隠れらむ »