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君がゆく道のながてをくりたたね焼きほろぼさむ天の火もがも

作者:狭野弟上娘子 出典:[万葉集15]3724/3746
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.385

助動詞「む」の用例。「天の火」の読みは「あめのひ」。

「む」にはテンス(時制)がある。「天の火もがも」という文末の表現は、まだ天の火を得ていなくて、将来にそれを希望しているわけで、その未来の表現と「む」とが呼応している。現代日本語には、こういうテンスの感覚がなくなった。

参考 (『万葉集』原文):「君我由久 道乃奈我弖乎 久里多々祢 也伎保呂煩散牟 安米能火毛我母」。

『日本語で一番大切なもの』では解は与えられていない。取り敢えず付けておくと:「あなたが行こうとしている長い長い道のりを手繰り寄せて焼いて無くしてしまえるような『天の火』があれば良いのに」。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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