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紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑにわれ恋ひめやも

作者:天武天皇 出典:[万葉集1]21
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.77

あかねさす紫野ゆき標野ゆき野守は見ずや君が袖ふる (額田王 [万葉集1]20)」への返歌。
額田王では「紫野」は具体的に紫草を栽培している草園を指しているが、天武天皇の歌では、同音の「紫草の」は「にほへる」(美しい顔である) に係る枕詞である。
女の方が、不倫が露見するかもしれない軽率な行動を男がとっていることを叱っているのに対し、男の方が「だって好きなんだから人妻でもしょうがないよ」とずれた答えをして、取り合わないでいる。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

補足:2008-09-09[火]
「美しい女性よ。あなたに腹を立てているのだとしてら、(無理だろうとは思いつつも) 人妻であるあなたを何とかして手に入れたいなどと思うでしょうか?」
([nouse: 「先生」・「先生」・「先生」の聲] 参照)

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