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さつき待つ花たちばなの香をかげば昔の人の袖の香ぞする

作者:読人しらず 出典:[古今和歌集3]139
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.105

係助詞「ぞ」の用例。係助詞「ぞ」は『古今和歌集』あたりから非常に多く使われるようになった。

参考 (花橘と袖):
風に散る花橘を袖に受けて君がみ跡と偲ひつるかも (作者不詳 [万葉集10]1966/1970)
風に散る花たちばなに袖しめて我が思ふ妹が手枕にせん (藤原基俊 [千載和歌集3]172)
風にちる花たちばなを袖にうけて君がためにと思ひけるかな (山部赤人 [新拾遺3]245)
かけまくも あやに畏し 天皇の 神の大御代に 田道間守 常世に渡り 八桙持ち 参ゐ出来し時 時じくの かくの木の実を 畏くも 残したまへれ 国も狭に 生ひ立ち栄え 春されば 孫枝萌いつつ ほととぎす 鳴く五月には 初花を 枝に手折りて 娘子らに つとにも遣りみ 白栲の 袖にも扱入れ かぐはしみ 置きて枯らしみ あゆる実は 玉に貫きつつ 手に巻きて 見れども飽かず 秋づけば しぐれの雨降り あしひきの 山の木末は 紅に にほひ散れども 橘の なれるその実は ひた照りに いや見が欲しく み雪降る 冬に至れば 霜置けども その葉も枯れず 常磐なす いやさかはえに しかれこそ 神の御代より よろしなへ この橘を 時じくの かくの果と 名付けけらしも (大伴家持 [万葉集18]4111/4135)

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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