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ぬるがうちに帰る昔の夢もがな見ぬ世のことを人に語らん

作者:源基氏 出典:[新続古今和歌集18]1953
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.299

「が」の用例。「ぬるがうち」の「ぬる」が連体形で体言相当。「見ぬ世」とは、昔のこと。「見」は夢の縁語。「懐旧の心を」と云う題が付いている。丸谷才一の解は「寝ているうちに昔に帰って昔の夢が見たいものだ、その夢で見た昔のことを人に語ろう」。

『新続古今集』は二十一代集最後の勅撰集。

この記事は[nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引 (改)] (2008年3月1日[土]) の一部をなすものである。

補足 (2008-04-27[日])

ここで「人」と云うのは、「世間一般の人」ではなく、特定の個人を意識していたのではないだろうか。その場合は「あなた」とパラフレーズすることができると思う。

私なりの解をつけておくと:「寝ているうちに昔に戻るような夢があるといいのですが。現実には見たことのないその頃のことをあなたに話してさしあげましょうものを」。

「...もがな。...らん」で、サブジャンクティブになっている。

なお、「源基氏」とは、初代「鎌倉公方足利基氏のことだろう。

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