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石瀬野に秋萩しのぎ馬並めて初鷹刈りだにせずや別れむ

作者:大伴家持 出典:[万葉集19]4249/4273
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.249

「せめて」を意味する助詞「だに」の用例。「だに」の後は、否定・反語・推量が来ることが多い。

大野晋の解:「せめて初鷹狩だけでもしたいと思うけれど、それもしないでお別れすることでしょう」

天平18年 (746年) 7月、越中国司に任ぜられた大伴家持は天平勝宝7年 (751年) 7月17日に少納言に任官され、越中を離れることになった。この歌は、その際に詠まれた2首のうちの第2首である。

参考 (大伴家持が越中国司離任の際に詠んだ「悲歌二首」の詞書と第一首):
   七月の十七日をもちて、少納言に遷任す。よりて、悲別の歌を作り、朝集使掾久米朝臣廣縄が館に贈り貽す二首
  すでに六載の期に滿ち、たちまちに遷替の運に値う。ここに旧きを別るる悽しびは、心中に欝結ほれ、渧を拭ふ袖は、何をもちてか能く旱さむ。よりて悲歌二首を作り、莫忘の志を遺す。其詞に曰はく、
あらたまの年の緒長く相見てしその心引き忘らえめやも
(大伴家持 [万葉集19]4248/4272)


本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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