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うぐひすの泪のつらら打解けて古巣ながらや春を知るらん

作者:惟明親王 出典:[新古今和歌集1]31
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.391

助動詞「らむ(らん)」の用例。目の前に見ていなくて事態を推量している。この歌の本歌が「雪のうちに春は来にけりうぐひすの氷れる泪いまやとくらん (二条后 [古今和歌集1]4)」。
つまり、惟明親王の歌は立春の日に詠んだと云う態になっている。「自分の涙のつららがとけたので、鴬は、冬の間籠っていた巣の中にいたまま、今日が立春だと知っただろうなあ」。もし、立春の日に詠まない態だとすると「自分の涙のつららがとけるので、鴬は、冬の間籠っている巣の中にいたまま、立春の日の到来を知るのだろうなあ」となり、理に落ちすぎる。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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