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春の色のいたりいたらぬ里はあらじ咲ける咲かざる花の見ゆらむ

作者:読人しらず 出典:[古今和歌集2]93
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.383, p.394

p.383 では、第3人称に付いた「じ」(打ち消しの推量) の用例として引用されている。

秋風のいたりいたらぬ袖はあらじただわれからの露の夕暮 (鴨長明 [新古今和歌集4]366)」の本歌。

p.394 では、「らむ」の用例として引用されている。この「らむ」は疑問とも詠嘆の思い入れともとれる。本居宣長は、こうした「らむ」を「かな」に通う (つまり、詠嘆である) とは言っているが、多くの但し書きをつけて、断定に含みを持たせてある。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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