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鶴が鳴のけさ鳴くなへに雁が鳴はいづくさしてか雲隠れらむ

作者:不詳 出典:[万葉集10]2138/2142
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.288

内扱いの助詞「が」の用例。「鶴」の訓は「たづ」。「鶴が鳴」・「雁が鳴」の「鳴」の訓は「ね」。「鶴が鳴」、「雁が鳴」と、身内扱いの助詞「が」が使われている。当時の日本人にとり、「鶴」や「雁」は身近なものだったのだろう。
「鶴が鳴」・「雁が鳴」は、本来は「鶴の鳴き声」・「雁の鳴き声」の意だが、ここでは「鶴」・「雁」の意味で使われいる。
「なへ(に)」は、用言の連体形に付く助詞。「...と共に」・「...と同時に」・「...につれて」を表わす。「今朝鶴が鳴くと、雁は飛んでいってしまったが、何処へ行ったのだろう」

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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