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酒飲みて醉泣するしまさりたるらし

作者:大伴旅人 出典:[万葉集3]341/344
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.324

「し」は「それ」とすると、「酒飲みて醉泣する、それまさりたるらし」と解釈できる。
賢跡 物言従者 酒飲而 酔哭為師 益有良之。賢しみと物言ふよりは酒飲みて酔ひ泣きするしまさりたるらし (大伴旅人 [万葉集3]341/344)」。「酒を讃むる歌十三首」中のひとつ。「賢しみ」の訓は「さかしみ」。

[ゑ]補足:「賢しみと」は、シク活用形容詞「賢し」に名詞化接尾辞「み」が付き、さらに状態・資格を表わす助詞「と」が付いたものだろう。「賢いものであるとして」。
名詞化接尾辞がシク形容詞には終止形に付くと考えるべきか、シク形容詞は「-シ」までが語幹で、終止形では活用語尾が null であると考えるべきかは、ここでは穿鑿しない。
「(酒の席で) 偉そうにものの道理を説く奴より、酒を飲んだ挙げ句に泣き出す奴のほうがマシに見える」

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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