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みかりする交野のみ野にふる霰あなかままだき鳥もこそ立て

作者:崇徳院 出典:[新古今和歌集6]685
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.42

感動詞「あな」の用例。「あなかま」は口語性が強い。

崇徳院が実際に行なったかどうかは、浅学にして私 ([ゑ]) は不案内だが、皇室の遊猟地があった「交野が原」における鳥の狩りの情景だろう。折あしく霰が降ってきたので、鳥が逃げてしまうと心配しているのである。

参考:
床近しあなかま夜半のきりぎりす夢にも人の見えもこそすれ (藤原基俊 [新古今和歌集15]1387)」。「床」の訓は「ゆか」。

[新古今和歌集6]685-[新古今和歌集6]688
  百首歌めしける時
御狩する交野のみ野に降る霰あなかままだき鳥もこそ立て
(崇徳院 [新古今和歌集6]685)
  内大臣に侍ける時、家歌合に
御狩すと鳥だちの原をあさりつつ交野の野邊に今日も暮しつ
(法性寺入道前関白太政大臣/藤原忠通 [新古今和歌集6]686)
  京極關白前太政大臣高陽院歌合に
御狩野はかつ降る雪にうづもれて鳥立も見えず草がくれつつ
(前中納言匡房/大江匡房 [新古今和歌集6]687)
  鷹狩のこころをよみ侍ける
狩りくらし交野の真柴折りしきて淀の川瀬の月を見るかな
(藤原公衡 [新古今和歌集6]688)

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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