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ささなみの志賀の大わだよどむとも昔の人にまたも逢はめやも

作者:柿本人麻呂 出典:[万葉集1]31
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.85

「やも」の用例。「や」は反語。その上の「またも」と一緒になって「ふたたび会うこともあるだろうか、いやそんなことはないだろう」。
「志賀」は大津内の地名。琵琶湖畔。「滋賀」の語源。「わだ」は「海・湖・河川」の岸が屈曲したところ。
「とも」は、「現在の状態が更にどれほど続いたとしても」とか「現在の状態がどれほど昂進しても」と云うことだろう。「楽浪の志賀では琵琶湖畔が大きく屈曲していて、当然湖水は淀んでいる。勿論これからも淀み続けるだろうが、たとえそれがどれほど続いたとしても、大津宮にいた人に再び会えることはないだろう」。穿鑿しても詮ない事だが、「昔の人 (大津宮にいた人)」は天智帝を指すか、あるいは?

参考(「志賀の浦波」):
駒なめて打出の浜を見渡せば朝日に騒ぐ志賀の浦波 (後鳥羽院 [新後拾遺和歌集10]872)」

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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