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雪のうちに春は来にけりうぐひすの氷れる泪いまやとくらん

作者:二条后 出典:[古今和歌集1]4
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.391

うぐひすの泪のつらら打解けて古巣ながらや春を知るらん (惟明親王 [新古今和歌集1]31)」の本歌。

この歌に契沖が注を付けて、鳥が泣くことはないから、泪は流さないと云うのは散文的な考え方だとした。

丸谷才一『新々百人一首』所収歌 (新潮文庫『新々百人一首(上)』p.41-p.p.70)。

『日本語で一番大切なもの』には(また『新々百人一首』にも) 解は与えられていないようなので、私なりものを付けておく:「雪はまだ降っているのに立春の日が来てしまいましたね。冬の間ないて出来た鶯の涙のつららは、今溶けていることでしょう」。

参考(『古今和歌集』における前後の歌):
春霞立てるやいづこみ吉野の吉野の山に雪は降りつつ (よみ人しらず [古今和歌集1]3)
梅が枝にきゐるうぐひす春かけてなけどもいまだ雪は降りつつ (よみ人しらず [古今和歌集1]5)

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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