« わが門の榎の実もり喫む百千鳥千鳥は来れど君そ来まさぬ | トップページ | 若草の や 妹も乗せたり あいそ 我も乗せたり や 船かたぶくな 船かたぶくな »

わが門の片山椿まこと汝我が手触れなな土に落ちもかも

作者:物部広足(もののべのひろたり) 出典:[万葉集20]4418/4442
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.365

「汝」の訓は「なれ」。大野晋の説明によれば、「我が手触れな」の「な」は上代東国方言「なふ」の未然形とは言えない。この型の例は10例たらずあるが、上野国、武蔵国など「なふ」の分布と同じ国で使われる。しかし、用例をみると、「な」は連体形である。この歌場合も「なな」の下の「な」は、助詞「に」の訛りと見られるから、この場合も上の「な」は連体形。文脈上、「なな」は「ずに」、「ぬに」と解釈されるので、終止形又は連体形だが、どちらかは決めがたいが、未然形ではない。

参考 (原文):
和我可度乃 可多夜麻都婆伎 麻己等奈礼 和我弖布礼奈々 都知尓於知母加毛

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

|
|

« わが門の榎の実もり喫む百千鳥千鳥は来れど君そ来まさぬ | トップページ | 若草の や 妹も乗せたり あいそ 我も乗せたり や 船かたぶくな 船かたぶくな »

『日本語で一番大事なもの』」カテゴリの記事

日本語/和文」カテゴリの記事

詩/文藝」カテゴリの記事

読み物・書き物・刷り物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/40172/40579918

この記事へのトラックバック一覧です: わが門の片山椿まこと汝我が手触れなな土に落ちもかも:

« わが門の榎の実もり喫む百千鳥千鳥は来れど君そ来まさぬ | トップページ | 若草の や 妹も乗せたり あいそ 我も乗せたり や 船かたぶくな 船かたぶくな »