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風吹けば波打つ岸の松なれやねにあらはれて泣きぬべらなり

作者:柿本人麻呂? 出典:[古今和歌集13]671
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.147

已然形の用法。「なれ」+「や」で「なれや」の場合。大野晋は「風が吹けば波が打つ岸の松であるんですね。(いや松ではないけれど) 松のネ(根)が波に洗われて見えるように、自分はネ(泣声)をあらわに立てて泣きそうな気持ちです」と説明している。しかし、この言い方は微妙。「(私は)風が吹けば波が打つ岸の松でもなかろうに、波に「ネにまで洗われる」かのように「ネにまで表れて」泣いてしまいそうだ」とでもした方が、「サブジャンクティブになる」と云う言い方にもそぐうだろう。
左註「このうたは、ある人のいはく、柿本人麿がなり

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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