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駒なめていざ見にいかむ故郷は雪とのみこそ花はちるらめ

作者:読人しらず 出典:[古今和歌集2]111
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.47

人を誘う時や、自分自身の行動の踏ん切りを付ける時の感動詞「いざ」の用例。「馬並めていざ打ち行かな渋谿の清き磯廻によする波見に (大伴家持 [万葉集17]3954/3976)」の本歌取り。

「駒並めて」や「馬並めて」の作例:
たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその草深野 (中皇命:間人老 [万葉集1]4)
駒なめて打出の浜を見渡せば朝日に騒ぐ志賀の浦波 (後鳥羽院 [新後拾遺和歌集10]872)
雲雀とる兄鷂(このり)手に据ゑ駒なめて秋の刈田にいでぬ日ぞなき (源仲正 [夫木和歌抄14]5648)
石瀬野に秋萩しのぎ馬並めて初鷹刈りだにせずや別れむ (大伴家持 [万葉集19]4249/4273)
馬並めてうち群れ越え来今日見つる吉野の川をいつかへり見む (元仁 [万葉集9]1720/1724)
日並の皇子の命の馬並めてみ狩り立たしし時は来向ふ (柿本人麻呂 [万葉集1]49)
なお、後鳥羽院の「駒なめて打出の浜を...」に関連して「ささなみの志賀の大わだよどむとも昔の人にまたも逢はめやも (柿本人麻呂 [万葉集1]31)」に注意。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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