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杣山や梢に重る雪折れにたへぬなげきの身をくだくらん

作者:藤原俊成 出典:[新古今和歌集16]1580
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.397

助動詞「らむ」の用例。「材木を切り出す山では梢が雪の重みのせいで折れるように、持ちこたえようもない嘆きが私の身を砕いてしまうなぁ」。

丸谷才一の説明は以下の通り:小学館の『日本古典文学全集』の頭注には、俊成の家集には結びの句が「身を砕くかな」となっていると書いてある。これは峯村文人が使った写本に「身を砕くかな」とあったことを意味する。一方『私家集大成』では、みな「身をくだくらん」になっている。つまり、写本の筆者にとっては、「身をくだくらん」は「身をくだくかな」と、ついうっかり写し違うくらいのものだったのだろう。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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