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遠しとふ故奈の白嶺に逢ほ時も逢はのへ時も汝にこそ寄され

作者:東歌 出典:[万葉集14]3478/3497
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.366

東国方言の例。『日本語で一番大切なもの』の内容を纏めると以下の通り:「な」と「の」とが交代して、「なへ」が「のへ」になった。「しだ」は「時」と云う意味で、これが現代語の「行きしな」「帰りしな」になった。「逢ほ時(しだ)も逢はのへ(乃敝)時(しだ)」では「時」に係っているのは連体形だが、「行きしな」「帰りしな」で「しな」に係っているのは連用形である。これは、「しな」があまり使われなくなって、複合形の中だけに保存されたからである。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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