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和気い申してあり

作者:菅野真道 et al. 出典:[続日本紀26]宣命34
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.313

主格にあたる使い方の「い」。

参考 (菅野真道 et al. [続日本紀26]宣命34):
八月庚申の朔、從三位和氣王(わけのおほきみ)、謀反(むへん)に坐(つみ)せらさて乃(すなは)ち誅(ちう)せらる。
詔(みことのり)して曰(のたま)はく、
「今(いま)和氣(わけ)に勅(の)りたまはく、先(さき)に奈良麿(ならまろ)らが謀反(むへん)の事(こと)起(おこ)りて在(あり)し時には、仲麻呂(なかまろ)い忠臣(ただしきおみ)として侍(はべ)りつ。然(しかる)に後(のち)に逆心(さかしまにあるこころ)を以(もち)て朝庭(みかど)を動(うごか)し傾(かたぶ)けむとて兵(いくさ)を備(そな)ふる時に和氣(わけ)い申(まを)して在(あ)り。此(これ)に依(よ)りて官位(つかさくらゐ)を昇(あ)げ賜(たま)ひ治(おさ)め賜(たま)ひつ。かくはあれども仲麻呂(なかまろ)も和氣(わけ)も後(のち)には猶(なほ)逆心(さかしまにあるこころ)以(もち)て在(あり)けり。復(また)己(おの)が先靈(おやのみたま)に祈(いの)り願(ねが)へる書(ふみ)を見(み)るに云(い)ひて在(あ)らく、『己(おの)が心(こころ)に念(おも)ひ求(もと)むる事をし成(な)し給(たま)ひてば、尊(たふと)き靈(みたま)の子孫(うみのこ)の遠(とほ)く流(なが)して在(あ)るをば京都(みやこ)に召(め)し上(あ)げて臣(おみ)と成(な)さむ』と云(い)へり。復(また)『己(おの)が怨男女(あたをとこをみな)二人在(あ)り。此(これ)を殺(ころ)し賜(たま)へ』と云(い)ひて在(あ)り。是(こ)の書(ふみ)を見(み)るに謀反(むへん)の心(こころ)ありとは明(あき)らかに見(み)つ。是(ここ)を以(もち)て法(のり)のまにまに治(をさ)め賜(たま)ふと宣(の)る」とのたまふ。
岩波書店[新日本古典文学大系]『続日本紀四』p.86-p.87

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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