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ふるさとは吉野の山しちかければひと日もみゆきふらぬ日はなし

作者:読人しらず 出典:[古今和歌集6]321
中公文庫版『日本語で一番大切なもの』p.205

助詞「は」の用例。

大野晋の説明:「は」は先行部分に就いて提題して、その下に何がしかの求める。この文の仕組みは、「ふるさとは (どうした状態かと言うと) 吉野の山が近いから、一日でも雪の降らない日は (どうしたのかと言うと) ありません」

「ふるさと」は「吉野行宮」を指す。『日本語で一番大切なもの』では話題にされていないが、「ひと日もみゆきふらぬ日はなし」を「かっての (持統帝の?) 吉野行幸が日々過去のものになっていく」と云う読み方も成立すると思う。

本記事は、極めて長文である [nouse: 大野晋・丸谷才一『日本語で一番大切なもの』引用文索引] (2008年3月1日[土]) から同一引用文に係る項目を分離独立させたもので、内容に実質的な変化はない。

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