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"Inkscape tutorial:Shapes" 訳文 (再編集簡約版)

以下は、[nouse: "Inkscape tutorial:Shapes" 訳文] (2007年7月31日 [火]) から、原英文を除去し、[訳註] も最小限にまで減らした (そのため、明示せずに訳者補綴を本文に織り込んだ部分や、ミセケチを実際に削除したところもある) ものである。


Inkscape tutorial:Shapes

本教程では、「矩形」と「楕円」と「星形」と「螺旋」との4種類の造形ツールを扱う。以下、Inkscape の造形機能を実際に見ていただき、それらが、どのような場合に、どのようにして、使いうるものなのかと云う実例を示す。


Inkscape には、4つの多機能造形ツールがあるが、それぞれが固有の種類の図形を担当して作成・編集する。図形は、ドラッグ可能なハンドルと、図形の外観を決定する数値パラメータとを用いて、その図形の種類に特有な方法で修正することができるオブジェクトである。

例えば、星形では、その芒の数、長さ、角度、丸め等を変えることができるが、それでも星形は星形のままである。図形は、単なる経路よりも「自由度に低い」が、ヨリ面白く有用であることが多い。図形は常に経路へと変換可能であるが (Ctrl+Shift+C)、その逆変換は不可能である。

Inkscape の造形ツールは、矩形楕円星形螺旋の4種類である。まず、造形ツールの一般的な働き方を見ることにしよう。次いで、それぞれの種類の図形に就いて詳細に述べることにする。


一般的事項

新規の図形は、対応するツールでキャンバス上を ドラッグ することで作成される。図形が作成されると (そして、選択されている間は)、そこには白抜きの小さい矩形のハンドルが表示されているので、そのまま、こうしたハンドルをドラッグして、作成された図形の編集が可能である。

4種類の図形どれを、4種類の造形ツール又はノード・ツール (F2) のどれで見ても、そのハンドルが表示される。マウスポインタをハンドル上にかさねると、そのハンドルを単純にドラッグしたり、或いは様ざまな修飾キー (Shift, Ctrl, Alt) を押した状態でそのハンドルをドラッグ又はクリックすると何が起こるのかが、ステータスバーに表示される。

また、各造形ツールのパラメータが、(キャンバス上方に横方向に伸びている) ツール制御バーに表示される。通常、そこには数値入力フィールドと、そうした数値をデフォルト値にリセットするボタンが並んでいる。その時点で使われているツールの本来の対象図形が選択されている場合には、ツール制御バー中の数値を編集すると、選択されている図形が変化する。

ツール制御バーでの変化は全て記憶され、そのツールで描画される次のオブジェクトに適用される。例えば、星形の芒数を変えると、その後、新規に描画される星形は、やはりこの芒数になる。更に、単に或る図形を選択しただけでも、そのパラメータがツール制御バーに送られるため、新規に作成される同一種の図形のパラメータは、そのように設定されることになる。

造形ツール利用中は、オブジェクトの選択は、そのオブジェクトを クリック すれば行なえる。Ctrl+クリック (グループ内部でのオブジェクト選択) 及び Alt+クリック (背面にあるオブジェクトの選択) も、セレクタ・ツールにおけるのと同様に行なえる。Esc キーを押すと、選択が解除される。

[[訳註:少なくとも私が使っている "Inkscape for Windows" では、グループ内部のオブジェクトを、造形ツール (どの造形ツールでもかまわない) で クリック しても Ctrl+クリック しても、同じくそのオブジェクトだけが選択される。つまり、Ctrl+クリック に独立した意味はないようだ。この点は、クリック ではグループ全体が選択され、Ctrl+クリック ではポイントされたオブジェクトのみが選択されるセレクタと異なっている。]]


矩形

矩形は、デザイン及びイラストレーションにおいて、最も単純であり、かつ恐らく最も有りがちな図形である。Inkscape では、矩形の作成・編集をできる限り容易且つ便利に行なえるように努められている。

矩形ツールへの切り替えは、F4 を押したり、ツールバーの矩形ツール・ボタンをクリックすると行なわれる。

An example image

矩形描画用ショートカット:

  • Ctrl が押されていると、正方形か、縦横長が整数比 (2:1, 3:1 等) の長方形が描かれる。
  • Shift が押されていると、ドラッグし始めた点を中心として矩形を描画する。

実例を見れば分かるように、選択されている矩形 (描画されたばかりの矩形は必ず選択されている) は、その3つの角に3個のハンドルが表示されている。実際には、ハンドルは4つあるのだが、矩形が丸められていない限り、その内の2個は (右上の角で) 重なっているのである。これらの2個のハンドルは、丸めハンドルであり、他の2個 (左上と右下) はサイズ変更ハンドルである。

まず、丸めハンドルを見てみよう。丸めハンドルの一方を下方へドラッグすると、矩形の4つの角の全てが丸められ、2つ目の丸めハンドル (角にある当初の位置に留まっている) が見えるようになる。角を(真)円形に丸めたいのなら、すべきことはこれだけで良い。もし、角の一方の辺での丸めの方が他方の辺での丸めより強いようにしたいなら、2番目のハンドルを左側に移動させれば良い。

下図では、左の2つの矩形の角に(真)円形丸めが付けられており、残りの2つの矩形の角には、角に楕円丸めが付けられている。

An example image

大抵の場合、作図全体を通じて、矩形の寸法が色色あったとしても、丸めが付けられている角の半径及び形状は一定でなければならない (さまざまな大きさの丸めが付いたボックスからなる図表を考えてみていただきたい)。Inkscape では、これが簡単にできる。セレクタ・ツールに切り替えると、そのツール制御バー右端には4つのトグル・ボタンからなる一画があるが、そのうちの左から2番目は、2個の同心的な丸めが付いた角が示されている。これが、矩形が拡大・縮小された際に丸め付き角を拡大・縮小するかどうかを決めるボタンである。

例えば、下図は、本来の赤い矩形を複製し、「丸め付き角も拡大・縮小」ボタンを押さずに、様ざまな縦横比で、何度か拡大及び縮小して作ったものである。

An example image

全ての矩形で、丸め付き角の寸法及び形状が同一であるため、それらが集まる右上角では、丸めが正確に一致することに注意されたい。全ての青い破線矩形は、元の赤い矩形を、丸めハンドルの再調整を全くしないまま、セレクタにより拡大・縮小して得られたものである。

比較のため、下に、構成は同一であるが、「丸め付き角も拡大・縮小」ボタンを押して作成したものを示す。

An example image

矩形が異なると、その丸め付き角も異なっていることと、右上角で、僅かにズレが生じていることに注意されたい。これと (視覚的に) 同じことが、元の矩形を経路変換し (Ctrl+Shift+C)、経路として拡大・縮小した時にも起こる。

以下は、矩形の丸めハンドルに対するショートカットである:

  • Ctrl を押しながらドラッグすると、他方の半径が同一になる (丸めが真円形になる)。
  • Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても、他方の半径が同一になる。
  • Shift+クリック では、丸めが除去される。

気が付かれているかもしれないが、矩形ツール制御バーには、選択されている矩形の水平方向丸め半径 (Rx) 及び垂直方向丸め半径 (Ry) が表示されており、任意の長さ単位を使って、その値を正確に指定できる。丸めなしボタンは、その名の通り、選択されている矩形 (複数可) から丸めを除去する。

こうした制御手段の重要な利点は、多数の矩形を一度に扱えると云うことである。例えば、レイヤ中の全ての矩形を変更したい場合、Ctrl+A (全て選択) してから、制御バー中の所要のパラメータを設定しさえすればよい。矩形でないオブジェクトが選択されていても、それらは無視され、矩形のみが変化する。

次は、矩形の寸法変更ハンドルである。セレクタでも矩形の寸法変更が可能なのに、そのようなことをする必要が一体あるのかと思われる方がいるかもしれない。

セレクタの問題点は、「水平」及び「垂直」と云う方向の概念が、常に文書のページに対するものであることなのである。これに対し、矩形の寸法変更ハンドルでは、矩形が回転していたり、歪んでいたりしても、その矩形の辺に沿って拡大・縮小が行なわれる。

An example image

寸法変更ハンドルは2個あるので、矩形は如何なる方向にでも、寸法変更が可能である (寸法変更ハンドルは、矩形の辺に沿う方向でさえも動かすことができる)。方向ハンドルを動かしても、丸め半径は維持される。

[[訳註:後の方のセンテンスには、補足が必要だろう。寸法変更ハンドルが、丸めハンドルに接近しすぎると (つまり、どちらかの辺の長さを狭めすぎると)、丸め半径は維持しきれなくなって、減少する。あたかも、丸めハンドルが、寸法変更ハンドルにより押し退かされるようにして、動くのである。]]

以下は、寸法変更ハンドルに対するショートカットである。

  • Ctrl を押したままドラッグすると、寸法変更ハンドルのドラッグ方向が、矩形の辺方向又は対角線方向に仮止めされる。つまり、Ctrl が押されていると、矩形の幅、高さ、縦横比 (この場合も、回転又は歪んでいることがありうる独自の座標系においての話である) のうちの何れかが維持される。

以下に、上に示したのと同じ矩形に加えて、Ctrl を押しながらドラッグするとハンドルが貼りつく方向を破線で示した図である。

An example image

矩形を平行四辺形に潰したり、回転させたりしてから、複製し、寸法変更ハンドルで寸法を変更することで、立体的な構成を容易に形成することができる:

An example image

更に、下図は、丸め及びグラデーション付き塗り潰しをした矩形構成の例である:

An example image


楕円

楕円ツール (F5) では、楕円と円とを作成することができる。また、こうした楕円と円からは、扇形や弧を作ることができる。描画におけるショートカットは、矩形ツールの時と同様:

  • Ctrl が押されていると、円か、整数比 (2:1, 3:1 等) の楕円が描かれる。
  • Shift が押されていると、ドラッグし始めた点を中心として描画する。

楕円のハンドルに就いて説明しよう。

An example image

楕円を選択すると、矩形の場合と同じように、当初は3個のハンドルが見えるが、実際にはハンドルは4個ある。右端に現われるハンドルは、楕円を「開く」ための2個のハンドルが重なっているのである。そうした右端に現われるハンドルをドラッグしてから、その下から現われるの他方のハンドルをドラッグすると、円グラフで見られるような扇形や、あるいは弧が色色作られる。

An example image

扇形 (弧と2本の半径) にするには、楕円の外側をドラッグすれば良い。にするには、楕円の内側をドラッグすれば良い。上図には、左半分に4個の扇形があり、右半分には3個の弧がある。弧は図形として閉ぢていない、つまり、運筆は楕円に沿って進んでいるだけで、弧の両端間の「弦」部分には存在しないことに、注意されたい。このことは、塗り潰しを除去して運筆だけを残すと、良くわかる:

An example image

上図の左側は、狭い扇形があつまって正に扇子のようになっている部分に注意されたい。これは、Ctrl を押すことで、ハンドルを一定角刻みで仮止めすれば簡単に作成できる。以下は、弧/扇形ハンドル用のショートカットである:

  • Ctrl が押された状態でドラッグすると、ハンドルが15度刻みで仮止めされる。
  • Shift+クリック すると、楕円全体が現われる (弧で扇形でもなくなる)。

仮止めで刻まれる角度は、Inkscape の「ユーザー設定」(の刻み値タブ) において変更することが可能である。

[[訳註:この翻訳文では "Inkscape Preferences" は 「Inkscape の『ユーザー設定』」、"Steps" は「刻み値」と訳す。"Inkscape for Windows" では、それぞれ「Inkscape の設定」と「変化の間隔」となっているようだ。]]

楕円に付いている残りの2個のハンドルは、楕円の中心を基準とした寸法変更を行なうためのものである。これらのハンドルに対するショートカットは、矩形の場合と同様である:

  • Ctrl が押さた状態でドラッグすると、真円が描かれる (他方の径の長さが同じになる)。
  • Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても真円になる。

矩形寸法変更ハンドルにおけるのと同様、楕円での寸法変更ハンドルも、楕円の固有座標中で楕円の高さ及び幅の調整を行なっている。このことは、つまり、回転した、又は、歪んだ楕円であっても、その回転又は歪みを維持したままで、その本来の軸に沿って簡単に伸縮させることができると云うことである。

An example image


星形

星形は、Inkscape により作成される図形のなかで、最も複雑で最も刺激的である。もし友達から喝采を浴びたいのなら、星形ツールを使ってみることだ。際限なく愉しくて、本当にクセになる!

星形ツールは、似て非なる、星形と多角形と云う2種類のオブジェクトを形成する。星形は、その位置で、芒の長さと形状を規定する2個のハンドルを有するのに対し、多角形に付いているハンドルは、1個だけであり、それは単に、ドラッグされた際に多角形を回転及び寸法変更するためだけのものである。

An example image

星形ツールの制御バーで、先頭にあるのは、星形を対応する多角形に変えたり、その逆を行なったりするチェックボックスである。次にあるのは、星形又は多角形の頂点数を指定するための数値入力フィールドである。このパラメータは、制御バーにおいてのみ編集が可能である。数値の入力可能範囲は3 (当然だ) から1024までであるが、利用中のコンピュータが非力なものであるなら大きい数値 (例えば200以上とか) は試みない方が良いだろう。

新規の星形又は多角形を描画する際

  • Ctrl を押した状態でドラッグすると、15度刻みの角度で仮止めされる。

星形の方が、遥かに面白みのある図形であるのは自然なことだ (実際上は多角形の方が有用であるケースも多い)。星形の2個のハンドルは、僅かに異なる機能を有する。第1のハンドル (当初は、頂点、つまり星形の凸部をなす角にある) は、星の光芒を長くしたり短くしたりするためのものであって、これを (図形の中心に対して) 回転させると、他方のハンドルも対応して回転する。これは、つまり、このハンドルによっては星の光芒を歪ませることはできないと云うことである。

[[訳註:"rays" は「光芒」と訳しておく。"Inkscape for Windows" では「光線」と訳されいてるようだ。]]

これと対照的に、他方のハンドル (当初は、二つの頂点の間の凹部にある) は、頂点ハンドルに影響を及ぼすことなく、半径方向にも接線方向にも自由に動くことができる。(実際、このハンドルは、中心からの距離を頂点ハンドルより離れた所まで移動することで、その自身が頂点となることが可能である。) このハンドルでは、星形の尖端部を歪ませて、あらゆる種類の、結晶形、曼荼羅形、雪片形、ヤマアラシ形を作り出すことができる:

An example image

こうした装飾の一切ない只の規則的な星形が必要ならば、このハンドルが歪みを形成しないようにすることもできる:

  • Ctrl を押した状態でドラッグすると、星の光芒は厳密に半径方向に伸びる (歪みがなくなる)。
  • Ctrl+クリック すると、ドラッグしなくても歪みがなくなる。

キャンパス上のハンドルをドラッグする操作を補足してものとして、制御バーには、スポーク比入力フィールドがあって、2個のハンドルのそれぞれから中心への距離の比を指定することができ、有用である。

Inkscape が作成する星形には、まだ二つ「仕掛け」がある。幾何学上、多角形は、直線の縁とキチリと曲がる角とからなる生硬な形である。しかし、現実として、通常存在する「多角形」は、様ざまな程度に曲線的であったり、丸みを帯びていたりしているものだ。Inkscape も、そのようにできるのである。ただし、星形又は多角形に丸みを帯びさせるのは、矩形の場合と少し異なっており、そのための専用のハンドルは設けられておらず、

  • ハンドルを、接線方向に Shift+ドラッグ すると星形又は多角形に丸めが付き、
  • ハンドルを Shift+クリック すると、丸めが除去される。

ここで「接線方向」とは、中心への方向とは直交する方向のことである。Shift を押した状態でハンドルを、中心に対し反時計回りに「回転」させると、正の丸めが付き、時計周りに回転させると、負の丸めが付く。(負の丸めが付いている例は、後の図を参照されたい。)

下図は、丸めを付けた矩形 (矩形ツールで作成) と、丸めを付けた4辺多角形 (星形ツールで作成) とを比較したものである:

An example image

見て分かるように、丸めを付けた矩形にはその辺に直線部分があり、円形 (一般的には楕円形) の丸めが付いているのに対し、丸めの付いた多角形又は星形は、直線部分が全くなく、その曲率は、最大値 (角にある) から最小値 (角と角との中間にある) へと滑らかに変化している。Inkscape では、これが、図形の各ノードに共線的ベジエ接線を付加するだけで実現している (このことは、図形を経路に変換してからノード・ツールで見てみると分かる)。

[[訳註:"collinear Bezier tangents" は「共線的ベジエ接線」と訳しておく。]]

制御バー中に表示されていて、調整可能なパラメータである丸めは、こうした接線の長さと、接線に隣接する多角形/星形の辺の長さと比なのである。このパラメータは負の値を取りうるが、これは接線の方向が逆転していると云うことである。値が 約 0.2 乃至 0.4 であると、「通常」の丸めとして期待されるであろう種類のものが得られるが、その他の値では、「美しい」とか、「複雑な」とか、「全く思いもかけない」などのパターンを作り出す傾向がある。丸めの値が大きい星形は、ハンドルの位置を遥かに超えて延びることある。以下に、その例を示すが、それぞれに付いているのは丸めの値である:

An example image

星形で、突端は角立っているが凹部は滑らかにしたいとか、その逆の方が良いとか云う場合でも、その星形からオフセット (Ctrl+J) を作れば簡単にできる:

[[訳註:ショートカット Ctrl+J は、オフセットに対するのものではなくて、動的オフレットに対するものである。 また、下図は、そのキャプションに従う限り、単なるオフセットではなく連携オフセット (ショートカットは Ctrl+Alt+J) で作成されたものである。たしかに、連携オフセットでないと、自然には、このような図柄にはならないだろう。もっとも、既にビットマップ化されているので、このような穿鑿は余り意味を持たないが...]]

An example image

星形のハンドルを Shift+ドラッグ することは、人間が知る最高の娯楽の一つである。しかし、更に優れたものにすることができる。

実在の形状に一層似せるために、Inkscape は、その星形及び多角形をランダム化させる (無作為的に歪める) ことができる。僅かにランダム化することで、星形が規則性から逸脱し、ヨリ人間味があり、そして、しばしば滑稽なものになる。強いランダム化は、度外れて思いもかけない一連の形状を産み出して、ワクワクさせられる。丸められた星形は、ランダム化されても滑らかな丸めが付いている。以下は、そのショートカットである:

  • ハンドルを接線方向に Alt+ドラッグ すると、星形又は多角形はランダム化する。
  • Alt+クリック すると、ランダム化が除去される。

ハンドル位置とランダム化とが一対一に対応するため、星形をランダム化描画したり、そのハンドルをドラッグして編集する際には、図形が「震える」。だから、Alt を押さずにハンドルを動かすと、その図形は同じランダム化レベルで再ランダム化されていくが、Alt を押した状態でドラッグすると、ランダム化対象は同一に維持されるが、ランダム化レベルは調整される。下図は、パラメータが正確に同一であるが、それぞれハンドルを非常に僅かに動かして再ランダム化を行なっている星形である (ランダム化水準は、全て 0.1 である。)

An example image

そして下図は、上に並んだ星形のうちの真中の星形を、ランダム化レベルを -0.2 から 0.2 に変化させてあるものである。

An example image
[[訳註:直上の図中、右から2番目の星形が、一つ前の図の真中の星形に一致することに (なぜなら、「一つ前の図」は「ランダム化レベル 0.1」だから) に注意。 ]]

ランダム化された星形の応用は、読者自身が見いだされるであろうが、(原文)筆者の特別のお気に入りは、丸めの付いたアメーバ状の「染み」と、大きな惑星のゴツゴツした空想的な風景である。

An example image


螺旋

Inkscape の螺旋は、星形のように人の心を奪うと云った所はないものの、多くの用途があり、極めて有用なことがある。螺旋は、星形と同様中心から描画されるが、描画中及び編集中ともに:

  • Ctrl+ドラッグ すると、15度刻みの角度で仮止めされる。

描画された螺旋には、その内端と外端との2個のハンドルがある。両ハンドルとも、ドラッグされるだけで、螺旋を巻いたり解いたりする (つまり、ドラッグし続けると、螺旋の巻き数を変える)。他のショートカットとしては:

外端のハンドルに対して:

  • Shift+ドラッグ すると、中心に対して拡大・縮小/回転が起こる (延伸/減縮は起こらない)。
  • Alt+ドラッグ すると、半径を固定して、延伸/縮減する。

内端のハンドルに対して:

  • 文書 (スクリーン) の縦方向に Alt+ドラッグ すると、巻き締まりが強くなったり/巻き締まりが緩くなったりする。
  • Alt+クリック すると、巻き締まりがリセットされる。
  • Shift+クリック すると、内側のハンドルが中心へと移動する。

螺旋の巻き締まりとは、螺旋の巻き方が一様であるかどうかを表わしている。その値が1に等しい時は、螺旋は一様である。1未満の時 (上方に Alt+ドラッグ) は、螺旋は周辺近くで巻きが締まる。1より大きい時 (下方に Alt+ドラッグ) は、中心方向に巻きが締まる。

An example image

螺旋の巻き数の最大値は1024である。


楕円ツールが楕円ばかりでなく弧 (一定の曲率を有する線) にも有効であったのと丁度同じに、螺旋ツールは、曲率が滑らかに変化する曲線を作成するのに有用である。単純なベジエ曲線と比較して、弧又は螺旋は、その形状に影響を及ぼすことなく曲線に沿ってハンドルをドラッグするなら伸ばしたり縮めたりすることができるので、ヨリ便利であることが多い。また、螺旋は通常塗り潰しをしないで描画されるが、塗り潰しを行なってから運筆を除去することで、面白い効果をえることができる。

An example image

特に興味深いのは、運筆が破線であるような螺旋である。それにより、図形の滑らかな集中と、規則的に等間隔に並んだマーク (点又はダッシュ) とが組み合わさって、美しいモアレ効果が生じる。

An example image


結び

Inkscape の造形ツールは非常に強力である。その仕掛けを学んで、時間が空いた折りに楽しんでいただきたい。そうすることが、デザイン作業において、役に立つことになる。なぜなら、単なる経路の代わりに図形を利用すると、ベクター・アートはヨリ早く作成でき、ヨリ簡単に編集できることが多くなるからである。造形の改良法に就いて何かアイデアをお持ちなら、開発者にご報告下さい。

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