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メモ: John Lennon "Happy Christmas (War Is Over)" 補足 その2


John Lennon の"Happy Christmas (War Is Over)" 歌詞の技法で、更に付け加えておくと、"so" の使い方が面白い。


歌詞自体が、"So this is Christmas" と、"so" で開始しているが、これは「そう云う訣だから (and for this reason; therefore)」を意味する接続詞。あたかも話の途中であるかのように始まって聞き手の注意を引く方法だ。ただ、そのままでは聞き手の「宙ぶらりん感情」 (suspense) が解消されないので、手早く第1スタンザの4行目で "so this is Xmas" を繰り返して、「一年がが終わって、旧年になり、新年が始まろうとしている」と云う文脈が明らかにされる。

第3スタンザ4行目の "so" は、強意の副詞:「それほどまでに (to such a great extent)。非常に (extremely)」。単純な強意ではなく、「それほどまでに (to such a great extent)」として解釈するならば、"The world is so wrong" は、「この世は(あなたも知っているように、それほどひどく)間違っている」と云う意味になる。

第3スタンザ5行目の "so" は、やや微妙だが、 前行の "so" と相俟って、同程度を表わす副詞「匹敵する程度に (to the same extent)」になっていると、私は思う。「この世はひどく間違っている」から「それに負けないくらいに素晴らしいクリスマスを」膚の色を超えて全ての人びと (black, white. yellow or red) にと云うのが、"And so happy Christmas" の含意だろう。

つまり、John Lennon は "Happy Christmas (War Is Over)" の中で "so" を繰り返し使いつつも、その意味/機能をに変化を持たせて、文飾としているのだ。

取り立てて珍しい技法ではないが、John Lennon の手さばきは、稚拙ではない。

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