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"Amazing Grace" 歌詞「翻訳のようなもの」

"Amazing Grace" (midi) と云う歌は、しばしば耳にするので、少し気になっていた。しかし、聞こえてくるのは大抵同じ部分だ。歌詞全体がどのようなものなのか、少し調べてみると:

Amazing Grace

Amazing Grace! How sweet the sound
That saved a wretch like me!
I once was lost, but now I'm found,
Was blind, but now I see.

'Twas grace that taught my heart to fear,
And grace my fears relieved;
How precious did that grace appear,
The hour I first believed!

Through many dangers, toils and snares,
I have already come;
'Tis grace has brought me safe thus far,
And grace will lead me home.

The Lord has promised good to me,
His word my hope secures;
He will my Shield and Portion be,
As long as life endures.

Yes, when this flesh and heart shall fail,
And mortal life shall cease;
I shall possess, within the veil,
A life of joy and peace.

The earth shall soon dissolve like snow,
The sun forbear to shine;
But God, Who called me here below,
Will be forever mine.

When we've been there ten thousand years,
Bright shining as the sun,
We've no less days to sing God's praise
Than when we'd first begun.
--アメイジンググレイス - Wikipedia

"grace" と云う単語は、最初の3聯にのみ登場することに注意。この3聯の出来が一番良いように、私には思われる。

終わりの方の3聯は、自分の死後のことを歌っている点で、初めの4聨と異なっている。「神」に対する視線も、若干変化しているようだ。

特に、最終聯は、それ以外の聯と比べて、感じが随分違うので、戸惑った。

英文版 wikipedia の "Amazing Grace" の項によれば、この最終聯は John Newton (ジョン・ニュートン 1725–1807) が作ったものではなく、Harriet Beecher Stowe ハリエット・ビーチャー・ストウ) の "Uncle Tom's Cabin (アンクル・トムの小屋)" に出てくるものだそうだ(第38章)が、そういったことが関係しているのかもしれない。

一応、私なりの翻訳(のようなもの)を付けておく。

アメイジング・グレイス(奇しき恩寵)

「奇しき恩寵(くしきみめぐみ)!」 妙なる響きよ。
卑しき吾をも救ひたまへり。
吾、人の世に迷へど、神、吾を見出だせり。
我が眼、光を失へど、神、光を与へたり。

我が心、恩寵によりこそ、怖れを知りけれ
心より、怖れを払ひしも、恩寵なり。
尊き時ぞ、恩寵の顕はれし時は
我が信仰の起りし時なれば。

険しきも、苦しみも、迷ひの種も多かりき
まなかを辿りて、吾ここに至りたる。
恩寵に従ひきたる我が身はつつがなし。
帰りなむ、いざ。恩寵の導きあり。

主は善きことを、吾に約したまへり。
主の言葉あり、我が望み揺るぎなし。
主こそ、我が守り、我が運命
我が生命の続く限りは。

よしや、我が身と心は滅ぶべし
死すべき生命、已まずには措かねど
とばりの内にてぞ、吾は
悦びと安らぎに日日を暮さむ。

大地も雪の如くに溶け去らむ
天日も輝く光を失はむ
されど、天より吾を召されし神
終ることなく、我が身にあり

吾、彼処に生きて万世の後
日輪の如く輝く時も
神を讃へて日日歌はむ
歌ひ初めにし頃に劣らず

関連記事:
1.nouse: ポルトガル語版の「アメイジング・グレイス」

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コメント

安達さん、コメントありがとうございます。

"amazing" は "wonderful" と同じく「不思議・意外で驚いてしまうほど良い」と云う意味で普通に使われているのではないでしょうか。多分、「スラング (俗語・隠語)」と云う程のことはないだろうと思います。文脈を考えない取り敢えずの訳語としては、共に「素晴らしい」で良い筈です。

ただし、日常語としては "amazing" と "wonderful" とに意味上の区別は殆どないでしょうけれども (あくまでも私個人の語感に限るなら、"wonderful" の方が、微妙に子供っぽい。もっとも、子供と云うのは背伸びをしたがるものだから、この区別には余り意味はない)、" Amazing Grace" のような韻文になると、少し差が出てくるような気がします。

"Amazing Grace" 中では使われていませんが、"wonderful" には、眼前の「素晴らしい事態」の裏側で何が起こったのか興味をそそられて、それを知りたいものだと感じているニュアンスがあります。それに対し "amazing" だと「驚き」に圧倒されている感じが有ります。眼前の「素晴らしい事態」を受け入れるしかないと云うニュアンスが出てくるのです。

投稿: ゑびすや | 2011年3月28日 (月) 07:57

アメージンググレイス
どれもしっくり来る和訳がみつからなかったので助かりました
素晴らしい!!まさにamazing

最近洋画などでamazing素晴らしいと言ってますね!スラングでしょうか?

投稿: 安蓮美羽 | 2011年3月28日 (月) 05:29

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