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フランス語 "net et vif" に就いて

このサイト (nouse) のアクセス解析を見ていたら、[フランス語 net et vif] と云う検索フレーズで、来られた方がいらっしゃる。net, et, vif の3語は、一語一語としては、どれも極めて初歩的なフランス語だが、フレーズとして特別の意味があるかどうか、全く想像がつかなかった。大修館の [新スタンダード仏和辞典] にも、それらしいものは載っていない。うーむ。

ついネットで調べてしまった。フレーズとしてダブルクオートが付いた "net et vif" で google 検索してみると、(数え方にもよるが) 150 件ぐらいのサイトがヒットするのだが、多くは Claude Debussy (クロード・ドビュッシー) のピアノ曲集 Estampes (版画) 中の3曲目 Jardins sous la pluie (雨の庭) に付随する形で見いだされる。

さらに "Jardins sous la pluie" を避けて検索しても、40件ほどヒットするが、その中には、綴り間違い (日本のサイト Estampes: III. Jadins Sous La Pluie. Net et vif で間違えているのはともかく、フランス・アマゾンのサイト Estampes: Jardin Sous La Pluire (Net Et Vif) で間違えているのを見るのは、少し残念。フランスのアマゾンに引きずられてか、ドイツのアマゾンも間違えているし...) やロシア語形 Сады под дождем (Net Et Vif) (Эстампы) もあるので、"Jardins sous la pluie" の割合は、見かけより大きい。

つまり、"net et vif" は、取り敢えずは、ドビュッシーがピアノ曲 [雨の庭] に付けた、曲想指定と云うことになる。定訳があるかもしれないが、あえてここで翻訳するとなると、「鮮明かつ素ばやく」とか「鮮明かつ快活に」ぐらいだろうか。

ただ、ネット上にあった midi 音源で "Jardins sous la pluie" を聴いてみたが、窓越しに庭に落ちている雨脚を恨めしげに眺めている情景が浮かんでくるから、私としては「快活」とは言いにくい。それどころか、速めの演奏では、驟雨に降り籠められた感じで、軽い圧迫感すらある(最後になって、雨は小振りになり、空が明るくなる印象なんだが)。

これに関連して書いておくと、ウィキペディアの [映像 (音楽)] の項によれば、この曲は『いやな天気だから「もう森には行かない」の諸相(Quelques aspects de “Nous n'iron plus au bois” parce qu'il fait un temps insupportable)』を改作したものだと云う。なるほどね。

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