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If you see something, say something.


もう昨日(2005年8月11日)のことになってしまいましたが、日本テレビ系列(読売テレビ製作)の「ダウンタウンDX」と云うテレビ番組を観ていたら、ゲスト出演者のウエンツ瑛士さんが持っていたニューヨークのサブウェイカードの裏面(だと思う)が大写しになりました。そこに

If you see something, say something.

と大書してあったのです。瑛士君は、好きな言葉だけど意味は判らないと言っていましたが、多分大抵の人には何を言いたいかは、すぐピンと来るでしょう。私にも判って、そして「面白い言い方をするもんだ」と思った。現在の日本の言い方なら

不審物や不審な行動を見かけたら係員までお知らせください。

と云った書き方をするところですね(番組を最後まで観なかったので、そのなかで説明がされていたかどうか、私は知らない。もし、だとしたら、失敬)。

冒頭の "If you" が無くても、文章として成立しますが、この "If you" があるとないとでは、文章のニュアンスが隨分違ってくる。現在の「ニューヨーク市と云う文脈」と云うか「アメリカ合衆国と云う文脈」だと、付いている場合 "something" に「不審」と言うラベルを貼ることができるんしょうね。

「サブウェイカード上の注意書」と云う文脈だけなら、"If you" 無しでも、字体やレイアウトでなど、何らかの形で強調するなら「不審」のラベルを貼ることができるでしょうが、おそらく、サブウェイカード以外でも、同じキャッチコピーを使ったキャンペーンが行なわれているだろうから、様々な局面に対応できるものとしては "If you" が付いていたほうが良いと判断されたのでしょう(基本的に、"If you" が付いていないパターンの方はお仕着せがましい)。

"See something, Say something" でも、"something" に「不審」のラベルを貼るよう社会全体の雰囲気を持って行くことはできます。でも、その場合、このスローガンは実質が "See anything, Say something" に変質してしまう。つまり、あらゆるものが「不審物の候補」、あらゆるひとが「不審者の候補」になってしまう。そして「不審」かどうかの判断の契機は社会の網目の中に紛れ込んで、特定できなくなる。あまりゾッとしない話ではありますが。

    関連リンク:
  1. MTA Newsroom (ニューヨーク市交通局)
  2. If you see something, say something (テキサス州ハリス郡都市交通局)
  3. Press Action ::: ‘If You See Something, Say Something’: Paranoia Rides the IRT (「キャンペーン」に対する反応の例)

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