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メモ: 「シグナチャ特許/"Hub and Spoke"特許」クレーム1翻訳の従来例


「シグナチャ特許」(「ハブ・アンド・スポーク特許」)、つまり、米国特許 No.5,193,056 ('056 特許)は、強い関心を呼んだので、特許関連の日本語ウェブサイトでも、数多く紹介・論評されている。当然、クレームの和訳文も付随して示されている例も少なくない。

一方、このウェブログの「米国特許5,193,056要約・発明の背景・独立クレーム」では、翻訳にあたって、意図的に「発明の記述」や「図面」をなるべく読まないようにしたので、こうした従来訳とは立っている土俵が違っている。従って、内容を比較しても得るものは、少ないだろう。

このメモは、将来あるかもしれない展開に備えて、現時点で収集できる情報を簡単に纏めたものにすぎない。以下に記した評言・判断は、あくまでも仮のものである。

米国特許ではなく、対応日本出願(特表平6-505581)の「特許請求の範囲第1項」が示されている例:

  1. ビジネス特許

  2. ハブ・アンド・スポーク特許

  3. 米国ビジネスモデル特許(1) シグナチャ特許(USP 5193056)

  4. 米国ビジネスモデル特許(1) シグナチャ特許(USP 5,193,056)

  5. State Street事件判決 (この解説には、日本出願の「特許請求の範囲第1項」のほかに、米国出願のクレーム1が日本文として紹介されているが、解説の都合上か、大幅に編集されており「訳文」にはなっていない。)
  6. 以下は、pdf ファイル

  7. E-Commerce とビジネスモデル特許をめぐる法的問題 ...

  8. インターネット上のビジネスモデル特許
  9. 日本出願と米国出願では、クレームの内容が一対一に対応するとは限らないのは当然である。しかし、その点を割り引いても、日本出願には首を傾げたくなるところがある。

    米国出願のクレーム1(c)における "first means for initializing the storage medium;" を「媒体の初期化」ではなく「保存媒体を起動するための第1の手段:」としたのは、まだ「ご愛敬」として見過ごせないこともないが、(e)項で、"net realized gain or loss" を「正味の非換金ゲインあるいは損失」としてしまったのは失態だろう。このため、(f)項での「正味の非換金ゲインあるいは損失」(原文: "net unrealized gain or loss") との区別が付かなくなっている。

    "gain or loss" 「ゲインあるいは損失」としているのも気になる。「損益」または「ゲイン・ロス」と統一した方が良かったろう。


米国 '056 特許のクレーム1が示されている例(そう推定されるものも含む):

    以下は、pdf ファイル

  1. 経済産業省産業金融小委員会 報告書 参考試料2 (e 項と f 項とで、"net" が「総」と訳されている。"net" を訳文上に顕在化させる場合には、素直に「純」または「正味」を使うべきではなかったか。)

  2. ビジネスモデル特許の現状と課題 (数行の間で「資産」を「試算」としたり、「経費」を「軽費」としたりと、タイプミス・校正ミスが目立つ。"realized," "unrealized" を「認識される」、「認識されない」としてしまっているのも問題。)


米国連邦巡回控訴裁判所での判決の訳文中に含まれる形で '056 特許 クレーム1の和訳が示されている例:

  1. 連邦巡回控訴裁判所 96-1327 号事件判決

  2. STATE STREET v. SIGNATURE ハブ・アンド・スポーク事件
  3. 以下は、pdf ファイル

  4. 三協国際特許事務所 US 特許実務入門コース 添付資料2: (e 項で、"realized" の含意が訳文に反映されていない。)


なお、"realized" そして "unrealized" については、「実現された」、「未実現の」といった訳語も使われているようだが、このウェブログの米国特許5,193,056要約・発明の背景・独立クレーム では「確定(損益)」及び「含み(損益)」を使っている。

"unrealized" に「含み」を当てたのは、野村證券証券用語解説集中 「含み損益[ふくみそんえき]」の項や、新日本石油財務株式関連データ2000高島屋 ファクトブック2000を参照。

野村證券の証券用語解説集では、「実現損益」を "realized profit and loss" に対応させている。これを無視して、"realized"に「確定」と云う訳語を当てたのは、"net" の処理を統一するため。

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